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タレントプールからの採用支援システム「TalentCloud」|スタートアップインタビュー

2018.01.11 Thu

人事

TalentCloudインタビュー

目次

スタートアップインタビューの第3回は、株式会社タレントクラウドの代表取締役の寺師岳見さんです。

同社はタレントプールを構築し採用につなげけるためのシステム「TalentCloud」を開発・提供しています。
(タレントプールとは、自社で将来の採用候補者を集め、応募・採用へとつなげていく採用手法です)
優秀な人材の獲得競争が加速する中、最近関心が高まるタレントプールにおいて、システムを用いてどのような採用が行われようとしているのか、その興味もあってお話を伺ってきました。

 

――本日はよろしくお願いします。「タレントプール」という言葉を耳にする機会も増えてきました。いち早い取り組みだと思いますが、どのような経緯で取り組まれたのですか?

元々はWebマーケティングに携わっていましたが、2015年に転職した前職の株式会社ディーノシステムでは、サービス開発や運営を担っていました。同社には、経営者の動画メディアである「日本の社長.tv」があり、中小・ベンチャー企業の経営者から課題を伺う機会も多くありました。

課題の中でも多いのが人材採用です。「日本の社長.tv」を通じて情報発信すると、この会社の取り組みがおもしろいとか、この社長いいですねとかの反響が得られるのですが、なかなか採用にはつながりません。問題の一つに「タイミング」があり、候補者側はその会社に興味を持ったとしてもいますぐ転職したいわけではないことが多いし、企業側はいますぐこのポジションの人が欲しいわけではない、というタイミングのズレがあります。

そのズレを解消する手段がないかと考えた際に構想したのがタレントプールによる採用支援システムです。社長に相談したところ、経営の自由度を高めるためにも独立した方がよいのではとアドバイスをいただき、起業することにしました。

それからシステム開発を進め、2016年5月に株式会社タレントクラウドの設立とともに、「TalentCloud」の提供を開始しました。

 

――おそらく、その頃はまだタレントプールの活用事例が多くありませんよね。どのようにして開発を進めたのですか?

最初は大変でした。日本での事例はあまりなかったので、とにかく海外の事例を集めて片っ端から読みました。どのような企業がどのようにして候補者を集めているのか、集めた候補者をどう採用に結びつけているのか、業務フローとシステム機能の両観点で調査・分析していきました。

ただし、海外の採用慣習ならではのことも多いので、日本の採用手法に適合するにはどのような機能やUI/UXが必要か検討を重ねました。

また、海外では大手の事例が多いので、それを鵜呑みにする訳にはいきません。

 

――といいますと?

海外の大手では、例えば、知名度の高い企業であれば、将来的な企業の求人に関心がある人を集えば、勝手にどんどん人が集まり、自然とタレントプールが出来上がります。ただし、よほど知名度の高い企業でない限りそう上手くはいかず、候補者の集客は大きな課題になります。

 

――確かにそうですね。それら分析を基に作り上げたTalentCloudの特徴は何でしょうか?

大きく2つの特徴があります。

一つ目は、マーケティングオートメーションツールのようなコミュニケーションの仕掛けです。
タレントプールでは、集めた候補者に対して、企業への関心度を高めるために様々な情報提供やイベント案内などを行っていきます。マーケティングオートメーションツールは、配信対象者の関心度や情報が必要なタイミングに合わせて、適切な情報を提供できる手段です。TalentCloudでは、一定の条件を満たす候補者へのメールの一斉配信や、登録からの経過日に合わせて自動的にメール配信するなどのコミュニケーションを実現しています。

最近の採用管理システムでも、タレントプールの機能を持ったシステムがいくつかありますが、それらは、タレントプール対象者に対してフラグを付けて、条件抽出できるようにしているくらいであり、候補者とのコミュニケーションの取り方まで支援しているのはTalentCloudならではと自負しています。

二つ目は、候補者からタレントプールに飛び込んでくる仕掛けです。
自社の採用関連サイトに、タレントプールへの入り口を設置することで、求人情報を見た人のうち、いまは応募しないものの、将来的には関心があるからその企業と接点を持っておこう、と考える候補者を獲得できます。候補者にはTalentCloud上でレジュメ登録までしてもらうので、企業の人事担当者はどのような人材が飛び込んでくれたのか把握できます。

 

TalentCloud画面

 

――候補者のコミュニケーションはタレントプール成功の鍵になりそうですね。どういった方がうまく使われているのでしょうか?

候補者に対しては企業側からコミュニケーションをとっていかなければなりませんので、こちらからアクションを取ることに慣れている担当者の方は理解が早いです。例えば、成長中のベンチャーであれば、セールスやマーケティングをしていた方が人事に異動されるケースも多いので、アクションの取り方やマーケティングオートメーションの考え方はすんなり理解をいただいております。

弊社としても、まずは優秀人材の採用意欲が高く、タレントプール活用への関心が高い成長ベンチャーを初期ターゲットとしており、そこでの成功手法や運用のポイントを順次他企業へ展開しようとしています。

 

――具体的にはどのような使い方をされているのでしょうか?

例えば以下の事例があります。

  •  内定を辞退した人をTalentCloudに登録。他社に入社して一定期間経過したタイミングで近況を伺ったところ、転職先は思い描いていたところと違い悩んでいたとのこと。再度オファーを出し、入社していただくことになった。
  •  新卒採用で内定を出した学生は、辞退したとしても数年間の入社保証を付与する方針。内定者を全てTalentCloudに登録し、入社保証した人をいつでも迎えられるようにしている。
  •  リファラル採用を積極的に行っているものの、候補者側の現時点での転職意欲が低いケースが多い。その場合、TalentCloudを通じて定期的な情報交換の場を設け転職意欲を確認できるようにしている。

その他、正社員だけでなく、パート・アルバイトの採用にも使えます。

ある小売店では、過去働いていたが退職した人やその小売に興味がある人をタレントプールに集め、例えば、人が不足している時期に声をかけることに利用しています。また、小売店は、応募者がお店のファンであることも多いので、採用を断る場合は丁寧な対応が必要です。今回はタイミングが合わなかったけれど、今度タイミングが合えば、ということでタレントプールを利用する手はあります。

 

――今後どのように発展させていくのか、展望を教えていただけないでしょうか?

直近では、TalentCloudの特徴である「タレントプール」を進化させた「タレントコミュニティ」のリリースを予定しています。

タレントコミュニティは、現在の求人情報にとらわれずに、候補者が気になる企業を探し(求人サイトのように多数の企業の中から探せる)、フォローする(企業の情報を受け取るようにする)ことで、将来的には関心のある企業との出会いを促すサービスです。企業はフォローしてくれたユーザーの情報を得られるので考え方はタレントプールと同じです。

当該サービスを利用することで、企業にとっては、タレントプール活用の第一歩を気軽に踏み出せますし、候補者の獲得という集客の課題解決にもつながります。

TalentCloudとタレントコミュニティを組み合わせることで、現在の求人有無や候補者の転職タイミングに縛られない、長期的な通年採用が見込まれると考えています。

 

――本日はありがとうございました。

 

所感

人事担当者とのお話の中で、タレントプールへの関心を何度も耳にしましたので、どのようなサービスか楽しみにしていました。潜在候補者を蓄積していくサービスにとどまらず、マーケティングオートメーションの概念の用いたコミュニケーション支援サービスでもあるとのこと、とても興味深かったです。適切なコミュニケーションの取り方が確立されてくると、ますますサービスの拡大が期待されます。

TalentCloudの紹介サイト

 

TalentCloud(タレントクラウド)

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