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勤怠管理システムの比較。4つの事例からポイントを把握

目次

勤怠管理システムを導入する目的とは?

勤怠管理システムを導入する目的として、人事担当者として力を注がねばならない「労務管理の強化」、いわゆる「業務効率化」、そして「従業員の多様な働き方の推進」が挙げられます。

労務管理の強化が目的

法令順守

残業時間や休暇の消化具合の管理を徹底し、36協定違反や外部機関からのチェックを受けた場合でも、自信をもって遵守しています、と言えることが大事です。特に、残業時間や休暇は逐次状況を把握できていないと、後からでは手の打ちようがありません。

勤怠管理システムを導入することにより、月末の集計を待たず、リアルタイムで各従業員の労働時間を確認できるようになります。また、人事担当者だけでなく、マネージャーが自身の部下の残業時間をチェックすることも期待できます。

不正防止

自己申告に基づくエクセルでの勤務表では、遅刻や早退をごまかす可能性があります。また、タイムカードは他人に渡して打刻を頼むことによって、エクセル同様に不正を働くことができてしまいます。

その点、勤怠管理システムでは、本人しか利用できないよう生体認証を利用したサービスもあり、不正防止に一役買ってくれます。

また管理する側だけでなく、従業員にとっては、残業時間や業務の偏りについて上司からの配慮を感じる信頼感や、一緒に働く仲間が不正なく公平に勤務している安心感とも言えます。外部からのチェックや評価、ブラック企業認定されないか、ということはもちろん重要ですが、社員のモチベーションを高めるための管理体制も大切です。

人事と社員の業務効率化が目的

タイムカードやエクセルの提出・集計に手間や多くの時間を要している場合、システムを導入することで作業時間の大幅な短縮が期待できます。また、休暇申請などの承認もシステム上でスムーズに済ませることができるようになります。

職種・階級・時間帯などによって残業代などが変わってくるので、手作業でいちいち集計していると大変ですが、システムを利用することで入力ミスや転記ミスが減り、正確に行うことができます。さらに、給与計算との連携ができるサービスもあるので、それを利用することによっても大きな作業効率化が見込めます。

従業員の多様な働き方を推進

最近はリモートワークを導入する企業も増えています。そのような働き方に合わせ、勤怠管理も出先や在宅など場所にとらわれずにできる必要があります。従来のタイムカード打刻や、承認の捺印といった、出社を前提としたアナログな作業から脱却するきっかけとなり、働き方の多様化を後押しする仕組みとして期待できます。

勤怠管理システム導入による6つの効果

勤怠管理システムは人事だけでなく、経営層、管理職、従業員それぞれに次のような効果があります。

  1. 現場の管理職の負荷軽減
    アナログな集計方法だと、部下の今月の残業時間は月末に集計してからでないと把握しづらい状況でした。また、手元にコピーして残さない限り、過去の記録は人事へ都度問い合わせする必要があり、業務の偏りや繁忙期の把握などが容易ではありませんでした。
    しかしシステムを導入することにより、自分で部下の残業時間をリアルタイムに把握できるようになるので、それを見るだけですぐに声をかけられるようになり、労務時間管理の改善への近道になります。
  1. 一般従業員は効率のよい働き方を追求できる
    勤怠管理システム導入により、残業時間の限界が明確になるので、だらだらと残業をしにくくなり、決められた時間内で効率よく成果を出すことが求められます。短時間で効率よく成果を出す取り組みを続ければ、自然とパフォーマンスの向上も期待できます。
  1. 人事の手間削減
    毎月、月初に集計作業にかかっていた手間と時間が大幅に削減されます。従業員の入力ミスもないため、修正や確認に時間を取られることもありませんし、タイムカードやエクセルからの転記ミスや集計漏れもないため、正確な労働時間の把握に大きく役立ちます。
  1. 人事:他部署の協力が得られます
    根拠や目安になるデータを持たず、管理職に単に残業時間管理に気を付けるよう促しても、協力が得られなかった経験は起こりがちです。かといって、過去のエクセル表を大量にコピーして渡しても理解してもらえるとは限りません。勤怠管理システムの導入により、出力した集計データを基に、ここを見てください、この人やこのチームの負荷が高まっています、ここに偏りがあります、と具体的に伝えられるようになると、現場からも協力を得られやすくなり、労務時間管理の改善につながります。
  1. 人事:法令順守で自信を持てるように
    勤怠管理システム導入により、労働時間や休暇取得等の思わぬルール違反が抑制でき、管理状況の説明が容易になるので、法令順守の面で胸を張れるようになります。
  1. 経営層にとっては労務管理リスクの軽減
    労務管理は一歩間違えると、企業経営に重大な影響を与えてしまいます。社員のモチベーションへの悪影響だけでなく、今まで積み上げてきたものが一瞬にして砕かれるリスクすらあります。社員一人一人の勤務実態をしっかり把握し、その状況に応じて適宜適切な対応がとれていれば不慮のトラブルを未然に防ぐことができますし、外部への説明責任も果たせます。

事例から学ぶ比較のポイントは?

勤怠管理システムに必要な機能や仕組みは、利用する人の幅・利用形態・業務特性やルールの数によって大きく異なりますので、比較選定する際は、自社にとって複雑過ぎず、不足することなく適度なシステムを選択する必要があります。それらを大きく左右するが以下の2点です。

  • 対象範囲:利用人数、本社・工場・店舗等の拠点やシフト有無など
  • 就業規則への対応:有休付与ルールや早朝出勤の残業対象可否など

これらのポイントを踏まえて、ユーザーは何を重視してどの勤怠管理システムを選んでいるのかを事例を交えてご紹介します。

  • 事例1:勤務形態への柔軟性を重視
  • 事例2:操作性と早期導入を重視
  • 事例3:機能のきめ細かさを重視
  • 事例4:本社と工場の勤務時間管理を重視

勤怠管理システムの比較

事例1:勤務形態への柔軟性を重視

情報通信業。従業員200名未満。ジョブカン勤怠管理を利用。

背景・課題

  • 磁気カードで出退勤時間を記録するだけの仕組みだったので、今月はどれだけ残業をしているのか本人は把握できず、人事も週に1回、5時間かけて集計作業をしなければわからない状況だった。
  • 給与計算の際は、勤務記録一覧を手書きして社労士に渡していた。社労士からは、この人の出勤遅れは遅刻なのか、電車遅延なのかなど都度確認事項が発生する状況であった。

導入後

  • ジョブカン勤怠管理は直行直帰、テレワークやシフト勤務など複数の働き方や就業規則に対応できていた。
  • 現時点での残業時間表示など、残業管理に役立てられたので、法令順守だけでなく、長時間残業によるメンタル疾患の発生防止等にも役立てられている。

事例2:操作性と早期導入を重視

コンサルティング会社。従業員200名未満。チームスピリットを利用。

背景・課題

  • 労働基準監督署が調査に来た時に、社員の勤務記録や残業時間管理状況等を正確に説明することができず、指導を受けてしまった。
  • プロジェクトの工数管理には力を入れていたが、残業時間は社労士に紙で渡して計算してもらうまでは把握できない状況であった。
  • そのため、早期システム化を必要としていた。

導入後

  • 職種が少なく、就業規則も複雑ではなかったため、実績豊富なシステムでさえあればどれでも機能面では十分と判断していた。導入の決め手は、操作の容易さと、導入期間の短さ。特に、指導を受けたばかりなので、早期導入は重視した。

事例3:機能のきめ細かさを重視

情報通信企業。従業員100名未満。キングオブタイム(KING OF TIME)を利用。

背景・課題

  • 資金調達を契機に社員が急激に拡大してきたので、人事担当者の手作業を脱し、システム利用による作業効率化を図る必要があった。
  • 人事担当者は採用強化など優先ミッションを抱えているので、労務管理はできるだけ手間を削減したいと考えていた。

導入後

  • 機能面では何でもできる分、細かい設定作業は必要だったものの、就業規則に全て対応できた。
  • 提供されたマニュアルをベースに、自社の運用ルールに即したマニュアルに編集して社員に配布したところ、社員は適切な利用をしてくれるようになり、人事担当者は期待通りの運用負荷で業務をこなせるようになった。

事例4:本社と工場の勤務時間管理を重視

製造業。従業員数1,000名未満。TimePro(アマノ社)を利用。

背景・課題

  • これまで本社と工場の社員の勤怠記録を紙で行っていたところ、労働基準監督署の調査でシステムへの移行を促された。
  • 会社の方針としてワークライフバランスへの配慮を重視しており、より厳格な時間管理を必要としていた。例えば、終業後も不必要に会社に居残る姿も散見されていた。

導入後

  • 出退勤管理や残業時間管理が主目的なので機能面では複数のシステムで実用性を確認できた中、タイムレコーダーを含めた操作性を決め手とした。
  • 36協定遵守のための残業時間把握は、システムからデータを出力してエクセルで集計する必要があるが、エクセルシートに貼り付けるだけなので手間は要していないという認識であり、残業管理を細かく行えるようになった。

 

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