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タレントマネジメントシステムの比較

目次

導入目的

タレントマネジメントは、社内人事情報の一元管理、人事評価の公平化や評価プロセスの円滑化、人材抜擢や後継者計画の精度向上、人事情報の分析を主な目的として使われています。

事例からの比較のポイントは?

タレントマネジメントの比較のポイントは、以下の4点が挙げられます。

利用範囲:国内のみか、海外拠点も対象か。
事業規模:利用人数の規模はどれくらいか。
利用目的:情報一元管理、人事評価公平化、人材分析など何を重視するか。
利便性 :システムの柔軟性や操作性、サポート体制や基幹システムとの連携性が高いか。

これらのポイントを踏まえて、ユーザーは何を重視してどのタレントマネジメントシステムを選んでいるのかを事例を交えてご紹介します。

  • パターン1:国内、中堅企業、人事考課や育成指導重視
  • パターン2:国内、中堅企業、社員の声収集も重視
  • パターン3:国内、中堅企業、人材分析重視
  • パターン4:国内、大企業、基幹システムとの連携重視
  • パターン5:国内外、大企業、海外サポート重視
  • パターン6:国内外、大企業、人事評価・人材抜擢と使いやすさ重視

 

タレントマネジメントの比較

パターン1:国内、中堅企業、人事考課や育成指導重視

情報通信企業。従業員1000名未満。カオナビ(カオナビ社)を利用。

背景・課題

  • 人材育成と評価に力を入れているので、「あなたのことを見ている」と伝えたかった。一つの部署に複数のマネージャーがいるケースもあるので、「あの人は見てくれているが、あの人は見てくれない」という情報の偏りは避けたかった。
  • 上司と部下の1 on 1を実施しているので、指導に活かすためにも対話の記録の仕組みを必要としていた。
  • また、社風としてハイパフォーマーのさらなる活躍よりも、伸び悩んでいる人の活性化に重きを置いているので、「誰が伸び悩んでいるか」などの分析環境を必要としていた。

導入後

  • 社員全てがIDを保有しているので、指導履歴を基にした指導改善や異動時の上司間情報共有が円滑に行えるようになった。マネージャーの記録を部長が見ることでの部下の状況把握や、人事によるメンタル面での危険察知にも活用できている。
  • 人事考課の際には、人事考課シートをスムーズに出力できるし、役員には顔写真があるとわかりやすいと好評。
  • 「誰が伸び悩んでいるか」等の分析では、例えば、社歴と給与の相関性分析などは行えていない。プロジェクトへのアサインの活用は今後やっていきたいが、条件検索時に資格の表記揺れの問題があり(何点以上で抽出など)、うまく探せていない。

パターン2:国内、中堅企業、社員の声収集も重視

広告代理店。従業員1,000名以上。カオナビ(カオナビ社)を利用。

背景・課題

  • 規模の拡大に伴い全社MVPを表彰する際に、役員会で「これは誰だ?」という声が出てきた。社内人事情報もエクセルファイルが散逸していたので集約・蓄積して管理する必要性を感じていた。
  • 従業員満足度調査による改善点の拾い上げや、転職の可能性がある人材発見を効率的に行いたいと考えていた。

導入後

  • 「顔と名前の一致」により役員会での表彰承認がスムーズになった。社内人事情報においても社員情報や人事考課等に加えて研修履歴も管理できるようになり、自由度高くデータを蓄積できていると実感している。
  • アンケート機能を用いて従業員満足度調査や人事制度に関するアンケート等を実施。システム上で転職の可能性がある人材を人事情報にひもづくかたちで抽出できるため、転職防止措置にも役立てている。

パターン3:国内、中堅企業、人材分析重視

情報通信企業。従業員1,000名未満。
タレントパレット(プラスアルファ・コンサルティング社)を利用。

背景・課題

  • 人材抜擢や今後の採用に活かすためにも「パフォーマンス高い人はどのような人か」を分析したいと考えていた。
  • 人材抜擢や異動検討の際には、誰をどう動かすのか、人件費変動を踏まえながら何パターンも試行していたので、検討作業を効率化したかった。
  • そのためにも、現在人事情報のエクセルファイルが散逸しているので、一元的に管理したかった。

導入後

  • 社員情報、人事考課シート、研修履歴、表彰履歴、給与などの情報を円滑に一元的に蓄積できた。
  • 評価結果や経歴情報などでシステム上でパフォーマンス分析ができるようになった。ただし、さらなるパフォーマンス分析には評価情報の拡充(評点の情報だけでなく)も必要と感じており、今後の課題。
  • 異動時のシミュレーションは見たい情報で利用できており、検討時間の効率化に役立っている。

パターン4:国内、大企業、基幹システムとの連携重視

金融業。従業員数10,000名未満。COMPANY(ワークスアプリケーションズ社)を利用。

背景・課題

  • 適正な人事評価が行えるよう、蓄積する人事情報を拡充したかった。それまでは、各人の活躍の情報が人事部に共有されてもその場限りであったし、人事評価はどうしても頭の中にある情報で判断するなど客観性が十分でなかった。
  • 人事異動でも、各人の得意・不得意や上司部下の相性などもより加味した判断を行えるようにしたかった。
  • なお、人事情報、給与情報、ワークフローや勤怠管理等は基幹システムのCOMPANYを利用していたので、情報の一元管理のしやすさの点においてCOMPANYを優先検討した。

導入後

  • 360度評価の定性面のコメント、上司との面談記録や人事部に共有される各種情報を蓄積できるようになったので、より事実に基づいた人事評価が期待できるようになった。
  • COMPANYの導入に際し、業務プロセスの見直しや改善も行ったので、作業効率化や脱属人化も狙っている。ただし、現状は情報の蓄積や活用の検討を優先しているので今後の課題。

パターン5:国内外、大企業、海外サポート重視

製薬。従業員数10,000名未満。Success Factors(SAP社)を利用。

背景・課題

  • 海外拠点が拡大している中、もはや国内の本社では人材を把握しきれていない状況。グローバルでの人材抜擢・人事異動の検討の基となる人事情報を必要としていた。
  • 人材活用において、日本人が海外に行くのではなく、現地で採用し現地の方に管理職を担っていただく現地化が目標。そのため、現地でも人事情報を使いこなせる環境にしたかった。
  • 人事情報も個人情報の他は、異動履歴や昇格昇給情報くらいで、どの職種でどのような活躍をしてきたか、何の研修を受けてきたか、等の人材活用面での情報が蓄積できていなかった。
  • 米国や中国以外にも拠点が多数あるので、各現地拠点でのサポートを必要としていた。各拠点から人事にシステムの利用方法やトラブル対処の相談がくる機会を減らしたかった。

導入後

  • 人事情報は経歴や実績など定性面を含めて必要なものは全て蓄積できるようになった。
  • ただし、人事部以外が活動実績等を詳細に入力するフローは確立できておらず、情報の入力促進は今後の課題。社員のキャリアプランニングの一環として、上司との面談やOJT指導等も蓄積していきたい。
  • 各拠点のサポートは円滑に受けられており、人事の負担は多くない。

パターン6:国内外、大企業、人事評価・人材抜擢と使いやすさ重視

製造業。従業員数10,000名以上。SilkRoad Performance(SilkRoad社)を利用。

背景・課題

  • 海外拠点の経営幹部はこれまで日本人が多かったが、今後は外国人の幹部比率を高めていきたい方針であった。しかし、実態としては各拠点に「幹部候補者を教えて」とエクセルで依頼するような状況で、国内の本社ではどのような人材がいるかわからないという問題があった。
  • そのためにも、国内外全ての人事情報を一元管理し、人材抜擢・人事異動に使えるようにしたかった。

導入後

  • どのようにシステムを利用すべきか、各拠点にガイドラインを配布したこともあり、人事情報の蓄積と人事異動検討時の利用が進んだ。
  • 各拠点の幹部が一堂に会するリーダー会議でも、タレントマネジメントシステムを何のために利用するのか、そのためにどのような行動をしてほしいか普及活動を定期的に行ったことも功を奏している。

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