オフィス通販15選。比較ポイントや個人向けとの違い、選び方

最終更新⽇：2024-05-09

「オフィスや作業現場から必要な備品を手軽に注文したい」「オフィス用品の購入方法を社内で統一したい」と考えている方へ。個人向け通販との違いや、サービスを比較する際のポイントとあわせて、おすすめのオフィス通販サイトを紹介します。

オフィス通販とは？

オフィス通販とは、法人向けに展開している通販サービスです。文房具や日用品といったオフィスで使う備品のほか、トナーやコピー用紙をはじめとするOA・PC周辺用品、棚や椅子などのオフィス家具も扱っています。なかには、専門性の高い工具類や実験器具などを販売している法人向け通販サイトも。ビジネス向けの商品を豊富にそろえ、幅広い業界の需要に応えています。

サイトによって違いはあるものの、オフィス通販の主な発注フローは以下の通りです。

商品を検索
ほしい商品をカートに追加し、数量を決定
支払方法や配送先を入力
注文内容の最終確認をして発注

基本的には個人向け通販サイトと同様の使い勝手のため、オンラインショッピングをしたことがあれば、商品の検索から発注まで直感的に操作ができます。

オフィス通販でできること（個人向けとの違い）

オフィス通販では個人向けの通販サイトには備わっていない、法人向けならではのサービスを提供しています。

見積書のダウンロード

多くのオフィス通販ではカートに商品を追加した後、発注者自身で見積書のダウンロードが可能に。見積もり内容を社内で回覧したり、正式な発注前に上長から許可を得たりと、既存の購買ルールにあわせた対応に役立ちます。

承認フローの設定（現場からの直接発注）

オフィス通販のなかには、承認フロー機能が実装されているものも。現場から直接発注できるため、責任者や担当部署は発注内容をチェックするだけでOK。総務部や購買部が各拠点・部署などで必要な備品を取りまとめて実際の発注を行っている場合、発注までにかかる手間や時間の削減が期待できるでしょう。

予算管理機能も備わっていれば、購入可能な金額の設定ができるため、無駄な購入の防止にもつなげられます。

支払条件の設定（締日や決済方法など）

支払方法の選択肢が豊富なこともオフィス通販の特徴の一つ。口座振り込みやクレジットカード払い、自動引き落としなど、自社で対応可能な支払方法にあわせて選べます。

また、発注するたびに支払うのではなく、締日を設定して1カ月分の発注をまとめて支払う通販サイトがほとんど。「10日締め」や「月末締め」など、複数の締日が用意されているオフィス通販もあり、自社の支払サイトに応じて締日を設定したい場合に便利です。

必要な備品が網羅されているオフィス通販であれば、発注先を一つに集約できるため、請求書の管理や支払の手間も省けるように。全社の請求書をまとめるのはもちろん、部署ごとの請求書発行にも対応するオフィス通販もあり、企業ごとのルールに準ずる運用を実現します。

法人割引や大量購入・定期購入によるディスカウント

個人向け通販サイトも運営しているオフィス通販のなかには、法人割引を実施しているサイトもあり、個人向けサイトと比べるとお得に購入できるように。また、大量購入や定期購入で割引を適用するケースでは、コストを安く抑えられるだけでなく、都度発注にかかる工数の削減にもつなげられます。

オフィス通販のタイプ別の選び方

オフィス通販は、扱っている商品や強みによって、いくつかのタイプに分けられます。

1.幅広い商品ジャンルに対応するタイプ

文房具をはじめ、コピー用紙やプリンター用インクといったOA機器周りの商品、工場や建築現場などで使用する作業用品など、幅広い商品をそろえているタイプ。このタイプは更に、大企業にも対応するタイプと中小企業向けのタイプに分けられます。

1-1.幅広い商品ジャンルに対応するタイプ（大企業にも対応）

承認フロー機能や予算管理機能などを備えており、スピーディーな発注や効率的な管理に課題がある大企業にも対応するタイプです。本社の担当者が複数の支社・部署からの発注依頼をメールやFAX、チャットツールなどで集約して発注対応を行っている場合、それらの業務負荷の軽減が期待できます。また、無駄な購入や無断発注の防止、社内の購買ルールの徹底、内部統制の強化に役立てたい場合にもおすすめです。

たとえば、「たのめーる」の承認機能では、「1注文金額の上限」と「1商品の金額の上限」を登録しておけば、その額を超える発注があった場合のみ承認者に申請内容を通知。承認者は設定した条件に当てはまる発注を確認するだけで済むため、効率よく発注管理が行えるように。

「ソロエルアリーナ」では、各拠点から個別に発注した内容を、Webサイト上で一元管理。購買管理者の負荷が軽減されるとともに、よりスピーディーな発注プロセスを実現します。

1-2.幅広い商品に対応するタイプ（中小企業向け）

中小企業向けのサービスが充実しているタイプです。Web上での見積書発行や、支払サイトにあわせた締日の設定などに対応しているため、自社の購買ルールを変更することなく、オフィス通販の導入を実現します。

たとえば「ASKUL」は、カートに商品を追加した後、「お見積書を印刷する」ボタンをクリックすれば見積書のダウンロード・印刷が可能に。また、請求書やクレジットカードで決済した場合の領収書もWeb上から発行できます。

「フォレストウェイ」では、クレジットカード、口座引き落とし、代引きなど多様な支払方法がそろいます。請求書払いの場合は、10日・20日・月末締めから選択可能です。

2.オフィス用品が充実したタイプ

文房具やコピー用紙、PC周りの商品など、オフィス用品の品ぞろえが豊富なタイプ。取り扱っている商品の強みによって、更に2つのタイプに分けられます。

2-1.オフィス用品が充実したタイプ（文具・事務用品に強み）

ファイルや紙製品、筆記用具、事務機器などの商品に強みを持つタイプです。なかには、文房具メーカーが運営しているサイトも。紙ベースでの業務が多く、ファイルを使い分けて細かく書類を管理したり、手書きのメモ・付箋で申し送りをしたりするなど、紙類の消費量が多い企業に適しています。

また、このタイプの法人向け通販では、環境に配慮した商品やオリジナル商品も充実。コストを抑えつつ、環境にやさしい商品選びをしたい企業にもおすすめです。

たとえば「@office」は、文房具や事務用品を展開しているコクヨの法人向け通販。コクヨ製品を中心にオフィス用品を取りそろえ、大量購入にも対応しています。グリーン購入法適合商品やエコマーク認定商品など、環境に配慮したアイテムも豊富です。

「カウネット」もコクヨの子会社による法人向け通販。特にオフィス用品やインテリアの品ぞろえに強みを持っています。オリジナル商品である「カウコレ」も展開しており、ボロボロになりやすい紙製ファイルの背表紙を強化したり、ペンや封筒などを箱から取り出しやすくしたりと、独自の工夫を凝らした商品を用意。そのほか、価格を抑えた消耗品も多数扱っています。

2-2.オフィス用品が充実したタイプ（OA・PC周りの商品に強み）

コピー用紙やトナー、インクカートリッジなどのOA機器関連の消耗品、マウスやキーボードをはじめとするPC周りの商品が充実しているタイプ。幅広いメーカーのアイテムを取りそろえているため、社内で複数メーカーの機器を使っている場合は発注効率の向上が期待できます。

OA機器・PCメーカーが運営しているオフィス通販では、純正製品の品ぞろえが豊富。使用済みのトナーやインクカートリッジを回収するサービスを展開している通販サイトもあります

たとえば「い～るでぃんぐ」は、NECグループが運営しているため、特にNEC製品が豊富。使用済みのNEC製トナーカートリッジやEPカートリッジなどの回収サービスも展開しています。

富士フイルムBIの純正製品が充実している「イー・クイックス」では、富士フイルムBIの純正トナーカートリッジだけでなく、別メーカーのトナーカートリッジの回収も行っています。

3.特定のジャンルに特化した商品を扱うタイプ

使用シーンや業界などに特化した商品を豊富に取りそろえているタイプ。専門店でしか扱われていないような商品を定期的に購入したい場合や、オフィスの移転・レイアウト変更を検討している企業におすすめです。

たとえば、「モノタロウ」は製造業、工事業、自動車整備業などに特化した法人向け通販。測量用品やはんだ関連用品といった専門的な道具も注文できます。

「オフィスコム」はオフィス家具の品ぞろえが豊富。デスクやチェアのほか、パーテーションや個室ブースなど、オフィスの改装に役立つ商品も扱っています。

オフィス通販の比較ポイント

自社にあったオフィス通販を選ぶ際は、以下のポイントを参考に比較するとよいでしょう。

1.購入時の承認フロー機能の有無

発注の申請や承認、予算管理をサイト上で完結させたい場合は、承認フロー機能の有無をチェックしておきましょう。複数の部門や拠点の注文内容を取りまとめたり、発注前の確認にかかる工数を減らしたりしたい場合に適しています。

たとえば、「Amazonビジネス」のワークフロー機能では、発注金額に応じた承認者の設定に対応。「●円以上の商品は課長と部長が確認」「●円未満の発注は課長のみが確認」と、承認者を分けたいときに役立ちます。

「ソロエルアリーナ」は、組織の階層や管理者の管轄範囲にあわせて、複数の承認フローを設定することが可能。実際の業務内容やルールを踏まえた購買管理を実現します。

「@office」では、事前に設定した条件に当てはまる発注があった際、承認者に自動でメールを送付。発注者自身で別途書面を作成するといった手間が省けるため、注文までにかかる工数の削減につながるでしょう。

2.再購入・定期購入の利便性

購入履歴やお気に入り商品リストの見やすさ、再購入ボタンの有無など、再購入・定期購入の利便性もオフィス通販を選ぶポイントに。消耗品をはじめ、一定のサイクルで購入が必要な備品がある場合は確認しておきましょう。

たとえば、「ASKUL」の「マイカタログ」は、お気に入り商品や注文頻度の高い商品を登録し、自社や自部署のオリジナルカタログを作成できる機能。定期的に購入したい商品は、任意の日数でリマインダーの設定も可能に。マイカタログ内の商品が値下げされたときにメールが届く機能も搭載しており、注文タイミングの判断にも役立ちます。

「フォレストウェイ」の「マイリスト」機能では、事前に商品を登録しておけば、マイリスト内の商品を選択・必要な数量を入力するだけでショッピングカートへの追加が完了。複数のマイリストの作成にも対応しているため、部署ごとや業務内容にあわせたリストを用意できます。

3.無料配送に対応する購入金額・エリア

配送料が無料になる条件は、オフィス通販によって異なります。想定される発注金額や各拠点のエリアなどと照らし合わせて検討するとスムーズです。

たとえば、「たのめーる」は1回の注文金額の合計が税込200円以上、「アイリスプラザ」は税込3,980円以上で送料が無料に。ただし、配送エリアや商品によっては無料配送の対象外となるケースもあるため、注意が必要です。

年会費はかかるものの、原則として送料無料となるのが「Amazonビジネス」専用の会員制プログラム「Businessプライム」。加入すると「お急ぎ便・当日お急ぎ便」「お届け日時指定便」を何度でも使えるため、急な発注が多い場合には便利です。

4.返品・交換が可能な条件・期間

返品・交換の適用期間や条件も、オフィス通販ごとに異なります。商品の不備や誤発注が発生した際に備え、事前に規定を確認しておくと安心です。

たとえば「ASKUL」では、「商品のイメージが異なる」「違う商品を注文してしまった」「発注数を間違えた」といった発注者側の都合による返品にも対応。ほかの商品との交換は受け付けていないものの、納品書に記載している出荷日から365日以内であれば無料で返品が可能です。

「Amazonビジネス」は、商品の到着日から30日以内かつ条件の範囲内であれば、返品はもちろん、交換も受け付けているケースも。

一方、「オフィネット」では、発注者都合の返品や交換は原則受け付けていません。万が一出荷元が原因で商品内容や数量の間違いなどが発生した際は、出荷日から14日以内に問い合わせフォームから申請すれば、商品を交換してもらえます。

5.ポイントの付与・利用方法

オフィス通販の多くは購入金額に応じてポイントを付与しており、貯まったポイントは賞品と交換したり、次回購入時の割引に使ったりが可能に。ポイントの付与条件や使い道はオフィス通販ごとに異なるので、自社の発注・運用状況に適したポイント制度かどうかも検討しておくと、ポイントを有効活用できるでしょう。

たとえば、「ASKUL」のポイントプログラムである「アスクルスイート」は、購入金額が税抜100円ごとに1ポイントを付与。貯めたポイントはお菓子や飲料、雑貨などの賞品と交換できます。自社内でポイントをまとめたり、別の部署にポイントを譲渡したりといった使い方も。

「たのめーる」では「ハッピーポイント」を展開。インターネットで注文すると、税抜100円ごとに2ポイントが貯まります。こちらも使い道は賞品との交換。同じグループ内のメンバー複数人で利用すれば、ポイントが貯まりやすい仕組みです。

ポイントを次回購入時の割引にあてられるのが、「Amazonビジネス」の「Amazonポイント」や「KILAT」の「キラキラポイント」。どちらも1ポイント1円として使えます。

ポイントを賞品交換と割引の両方に使えるオフィス通販も。「カウネット」の「ポイントアップコレクション」では、基本税込100円ごとに1ポイントが付与され、オリジナル商品であるカウコレ商品を購入すればポイントは2倍に。貯めたポイントはギフトカードやお菓子などに交換できるほか、割引や寄付など多様な用途がそろっています。

「フォレストウェイ」は注文内容や会員ランクに応じてポイントを付与。使い道は商品の交換か、300～5,000円のWeb専用値引きクーポンから選べます。