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市場調査会社の比較14選。費用相場や手法、タイプ別選び方

最終更新⽇:2024-06-12

市場調査会社の比較14選。費用相場や手法、タイプ別選び方

信頼性・鮮度の高い市場データを活用し、マーケティング効果を高めるために、市場調査を検討している方へ。市場調査会社が提供するサービス内容や調査の手法、費用相場とあわせて、おすすめのサービスを紹介します。

市場調査会社とは?

市場調査会社とは、幅広い調査方法に精通した専門リサーチャーが消費者のニーズや競合の動向など、市場状況をリサーチする会社です。目的に応じたリサーチデータを活用することで、今後のビジネス戦略構築やマーケティング施策の改善など、今抱えている課題の解決に役立ちます。

市場調査とは?

市場調査とは、企業が属する業界や、商品・サービスを取り巻く市場全体の動向をリサーチすることです。市場のトレンドやニーズ、競合他社の状況などを的確に把握することで、より効果的なマーケティング施策を打ち出すことができます。

今後の施策に活かせるような市場調査を実施するには、まずテーマに沿ったリサーチ方法を設計し、モニター(調査対象者)を一定数集める必要があります。また、調査結果を効果的に分析するには、専門のノウハウも必要です。

したがって、市場調査を自社でイチから準備し、実行していくには多大な時間とリソースを要します。そこで、企業にかわって一連のリサーチを担ってくれるのが、市場調査会社です。

市場調査会社のメリット

市場調査会社にリサーチ業務を委託すれば、自社のリソースを削減できるだけでなく、次のようなメリットがあります。

  • 正確で、客観性の高い情報の入手
  • ニーズ・予算に応じた調査方法の提案
  • 調査結果を踏まえた今後の施策に関するアドバイス

この記事では、市場調査会社に依頼できるサービス内容や費用相場とともに、自社に合ったサービスの選び方について解説していきます。

市場調査会社のサービス内容や調査手法(調査のやり方)

市場調査会社が提供する代表的なサービス内容と、調査の手法について紹介します。

サービス内容

自主企画調査

市場調査会社に所属するリサーチャーが、特定の業界や市場に関する調査テーマを企画し、独自の視点でリサーチ。その結果をまとめたレポートを作成・販売しています。特定のテーマに関する最新の情報を入手したい場合に適しています。

受託調査

リサーチャーが、依頼企業の要望に応じてオリジナルの調査を企画し、リサーチします。まだ世の中に出ていない独自の情報を入手できるのが利点です。消費者からの客観的な意見からニーズを探りたい場合や、マーケットイン(市場ニーズに寄り添い、必要な商品を提供する姿勢)の視点で、新商品の開発や既存商品のリブランディングを検討したい場合にも適しています。

分析・効果測定・レポーティング

調査結果をもとに、データの分析や効果測定を実施します。分析結果はレポートにまとめたのち、依頼企業に提供。必要に応じて、市場調査会社へ結果に関する質問をしたり、報告会を依頼したりすることもできます。

コンサルティング

調査結果を活かしたコンサルティングにより、依頼企業が次に実行すべきアクションを提案し、行動を促します。具体的には、調査データを踏まえた戦略の見直しや、中には商品プロモーションの実行支援を任せられる会社もあります。

調査手法

市場調査の手法には、「定性調査」と「定量調査」が存在します。それぞれの概要と、代表的な手法を紹介します。

定性調査

定性調査とは、モニターの声や振る舞いをもとに、データを収集していく方法です。数値には現れない新たな情報を取得でき、消費者の潜在的なニーズの把握につながります。

定性調査の代表的な手法は、以下の通りです。

インタビュー モニターへ、対面またはオンラインでインタビューを行います。一対一での「デプスインタビュー」や、対象者を複数集めてディスカッションしてもらう「グループインタビュー」のほか、電話や街頭でのインタビューで情報を集めます。
観察調査 モニターの行動を観察して、データを得る調査です。具体的には、対象者の自宅を訪問して商品の活用法を観察したり、買い物に同行して購入に至るプロセスを追っていったりする方法などが挙げられます。

定量調査

定量調査とは、商品の認知度や、購入率、満足度など、数値化できるデータを集計する方法です。客観的なデータを導き出せるので、仮説検証や需要予測を行うための有効なエビデンスになります。

定量調査の代表的な手法は、以下の通りです。

インターネットリサーチ
(アンケート)
モニターに、Web上のアンケートに回答してもらう方法です。電話や郵送、訪問調査に比べてより多くの人から効率的にデータを収集できます。
郵送調査 アンケートを郵送でやりとりする方法です。インターネットを日常的に利用していない層の回答を得るために適しています。
会場調査(CLT) モニターに指定の会場に集まってもらい、現地で商品の使用感を試してもらったうえで、アンケートに回答してもらう方法です。アンケートの回答を踏まえ、その場でより深いヒアリングを実施することも可能です。
ホームユーステスト(HUT) モニターの自宅に商品を送り、一定期間使ってもらうことで、使用感をレビューしてもらいます。普段の生活の中で試してもらうことで、より実態に近い声が得られるのがメリットです。
覆面調査 調査員が匿名で店舗を訪問し、店員の接客態度や店の雰囲気などを基準に沿ってチェックします。顧客目線でサービスを評価してもらうことで、自店舗の強みや改善点を客観的に把握できます。

そのほか、会社によっては、サービスのユーザビリティを調査する「UI/UX調査」や、身体や視線の動きから深層心理を探る「ノンバーバル調査」など、独自の調査を提供しています。

市場調査会社のタイプ別の選び方

市場調査会社は、前の章で紹介した調査手法にほぼ一通り対応しているものの、会社によって得意な分野・領域が異なります。この記事では、市場調査会社のタイプを以下4つに分類しました。

  1. 幅広いマーケティングリサーチに対応
  2. 自主企画調査レポートが充実
  3. 受託調査に強み
  4. インターネットリサーチに特化

それぞれ詳しく解説していきます。

1.幅広いマーケティングリサーチに対応

あらゆる調査手法を網羅しており、抱えているモニター数も豊富なタイプ。会社独自のリサーチ手法を依頼できたり、複数の手法を組み合わせた調査を依頼できたりと、ニーズに合わせた柔軟な対応が可能。リサーチデータをもとにした、マーケティング支援にも対応します。

たとえば、「インテージ」はアンケートやインタビュー以外にも、モニターの身体や視線の動きから深層心理を探る「ノンバーバル調査」を提供。一例として、テレビCMを視聴したモニターの表情の動きから、どのような感情を抱いているかを分析できます。アンケートと併用すれば、より正確なデータの取得につながります。

「マクロミル」は、モニターの買い物中の視線を分析する「視線データ定量分析」を展開。商品陳列棚における商品の見られ方、選ばれ方を視線データで客観的に把握することで、より効果的な売り場作りやプロモーションにつなげることができます。

「日本リサーチセンター」は、複数の調査手法を組み合わせたリサーチサービス「ミックスモード」を提供。たとえば、アンケートの回収率・回収数を高めるために、若年層はWeb、シニア層は郵送と、モニターの年齢ごとに形式を分けるような提案をしてくれます。

2.自主企画調査レポートが充実

市場調査会社が、独自でリサーチしたレポートが充実しているタイプ。公開されているレポートは、有料で購入可能です。業界のトレンド、マーケットシェアについて、専門家ならではの視点で分析したデータを参照したい場合におすすめです。

たとえば、「富士キメラ総研」は、エレクトロニクス関連の部品・材料をはじめ、ニッチなマーケットに関するレポートが充実。また、購入ページには調査目的や対象、目次などが詳しく記載されており、買う前におおよその内容を把握できるのも嬉しいポイントです。

「SRC」は、「世論調査・都市計画・消費者のライフスタイル」と大きく3つの分野でのリサーチレポートを無料で提供。具体的には、コロナ禍における働く意識の変化や、各地での災害状況など様々なトピックのレポートを公開しており、市場調査の参考にできます。

「グローバルインフォメーション」は、海外市場の調査レポート提供に特化。海外のリサーチ会社200社ほどからリリースされたレポートを、15万点以上販売しています。更に、同社の提供する「AI翻訳ツール」により、英文レポートを日本語へ簡単に翻訳できます。

3.受託調査に強み

各産業分野に精通したリサーチャーが所属しており、依頼企業の受託調査メインで対応するタイプ。実績が豊富なプロに情報収集を任せて、「まだ世に出ていない独自のデータを入手したい」、「競合他社と差別化できるデータが欲しい」といった企業に適しています。

たとえば「KOHKEN」は、工業材料や機械装置など、BtoB向け業種のリサーチが得意。競合他社をリサーチする「ベンチマーク調査」も手がけています。

「TPCマーケティングリサーチ」は、大学・国公立病院の専門医とのパイプがあり、医療分野のフィールドリサーチに強みを持っています。医師協力のもと、特定の病気の治療の実態を把握し、処方薬や新薬の評価を探るなど、一般のモニターには回答が難しい調査を依頼可能です。

「日経リサーチ」は、日本経済新聞の電子版会員を中心としたビジネスパーソンの声をヒアリングできます。情報感度が高いリーダー層、マネジメント層へリーチでき、新しいビジネスや、既存事業のブラッシュアップにつながる質の高い意見を入手できます。

4.インターネットリサーチに特化

モニターにWeb上でアンケートを展開し、回答を集計するタイプ。短期間でより多くの調査結果を得たい場合や、調査にかかるコストを抑えたい企業におすすめです。

「GMOリサーチ」は、5千万人以上のアンケートモニターを抱えており、大規模なインターネットリサーチを実現。膨大な数のモニターが必要な場合でも、対象者を集められるか事前にシミュレーションできるので、必要数に満たないリスクを抑えることができます。

「楽天インサイト」は、同社が自主企画調査でまとめた「アスキングビッグデータ」と、Webアンケート調査の結果の連携が可能。「アスキングビッグデータ」のテーマは、衣食住や、モニターが直近で購入した消費財の種類など。市場や消費者の実態をより詳しく把握するのに役立ちます。

インターネットリサーチに特化したサービスについては「ネットリサーチサービスの比較15選。タイプと選び方」をご参照ください。

市場調査会社の費用相場

市場調査会社に業務を依頼する際にかかるコストは、調査規模や期間、手法によっても異なるため、個別に見積もり依頼する必要があります。調査にかけられる費用や期間が決まっている場合は、あらかじめ伝えておきましょう。予算や期間内で実施できる調査を提案してもらえます。

ちなみに、一般モニターではなく、医療従事者などの専門家にヒアリングを行う調査は、コストがかさむ傾向にあります。

参考料金を公開している会社の中から、一例を紹介します。

Webアンケートの場合

Webアンケートでのリサーチは、比較的安価で依頼できます。たとえば「アスマーク」は、モニター150名に8問アンケートを実施した場合23万円。「クロス・マーケティング」は、モニター100名、設問数10問で90,000円です。

「インテージ」の場合、自社で抱えるモニターを利用した調査であれば、対象数1,000名、設問数10問、15万円で依頼できます。

自主企画調査レポート購入の場合

「富士キメラ総研」の調査レポートは、1本10万円前後〜販売されています。

乗り合い形式の場合

「日本リサーチセンター」は、乗り合い形式(複数の企業が調査を希望する質問を、一つにまとめてアンケート調査する形式)の訪問調査を実施しており、個別調査に比べて費用を抑えることができます。モニター1,200名で、設問数11問以上の場合、1問あたり13万円で依頼可能です。

市場調査サービスの比較ポイント

市場調査サービスを比較検討する際に、押さえておきたいポイントを4点紹介します。

  1. オフライン調査のサポート充実度
  2. 調査結果の取得スピードを上げる取り組み
  3. 調査データ活用支援の充実度
  4. 海外市場のリサーチへの対応

それぞれ詳しく説明します。

1.オフライン調査のサポート充実度

インタビューやホームユーステストといったオフラインでの調査の場合、会場を手配したり、商品を発送したりするのに手間がかかります。また、調査に協力してもらえるモニターを集めるのも難しいもの。

オフライン調査を検討している場合は、調査のための準備をどの範囲までサポートしてくれるのか、どのような手段でモニターをリクルーティングしているかを確認しましょう。

「クロス・マーケティング」は、都内に5カ所のインタビュールームを自社完備。アクセス良好な立地に加え、バックルームやミラールームを備えた専用施設を用意しているため、調査内容やスケジュールに合わせて柔軟な対応が可能です。加えて、モニターのリクルーティング手段も豊富。Webアンケートで絞り込む方法や、条件に合致した対象者を人づてに探したり、街頭で声をかけたりして、調査に適切なモニターを獲得します。

「アスマーク」では、ホームユーステストで使う商品の梱包から発送まで代行。取り扱いに注意が必要なものは緩衝材で包むなど、個別対応もしてくれるため安心です。

「KOHKEN」は、ヒアリング調査に強い80名のリサーチャーが、独自のパイプを活かして業界有識者や一般モニターにアポを取り、インタビューを実施。インターネットリサーチでは入手が難しい、現場の「生の声」の収集に強みを持っています。

2.調査結果の取得スピードを上げる取り組み

市場調査会社を、「必要なデータを素早く得られる仕組みが充実しているか」を踏まえて選ぶのも有効です。

たとえば、インターネットリサーチに特化した「GMOリサーチ」の場合、ローデータ(手を加えていない調査結果)の提示は最短翌営業日。スピーディーに調査結果を共有してくれます。

「アスマーク」は、質の高いモニターを素早くアサインしてインタビューできる仕組み「シェアビューインタビュー」を提供。同社の運営するレビューサイトから、投稿頻度が多く商品理解や発信力に長けたモニターを指名できるため、スクリーニングの手間がかかりません。

「マクロミル」は、スピーディーかつ柔軟な調査手法を展開。たとえば、会場調査でモニターからの「定量的な」回答を集めつつ、深掘りしたい回答が出てきた場合、追加で「定性的な」インタビューができる体制を取ることができます。調査時間が限られていても、定量調査・定性調査双方の実現が可能です。

3.調査データ活用支援の充実度

調査結果を活用した提案・支援が充実している市場調査会社を選ぶと、自社の課題解決や、効果的なマーケティングの展開につなげることができます。

「インテージ」は、調査結果をベースに、マーケティングの戦略立案から効果検証までを支援するソリューションが充実しています。具体的には、消費者データをもとに、価値観に合った商品情報をWeb広告や店舗のDMを通して届ける仕組みなど、様々なソリューションを提供。リサーチから一歩踏み込み、企業のマーケティング活動も支援します。

「アスマーク」も、マーケティングにおける課題の検証・改善に注力。たとえば、依頼企業が新商品をリリースした後に消費者の満足度を調査し、4P(製品・価格・販売チャネル・プロモーション戦略)の検証・見直しができるような体制が整っています。

4.海外市場のリサーチへの対応

海外市場のリサーチは、市場調査会社各社が力を入れている分野です。自社事業や商品のグローバル展開を視野に海外市場調査を依頼する場合は、どの範囲までサポートしてもらえるか、どれくらいの調査規模に対応しているかを確認しましょう。

「マクロミル」は、海外市場参入のための支援が手厚いです。進出したいエリアのポテンシャルの見極めや、進出計画に必要な情報提供はもちろん、海外進出後の効果測定まで任せられます。

「クロス・マーケティング」は、世界9カ国に自社の拠点を持っており、85カ国以上で海外市場調査を実施可能。「日経リサーチ」も、65カ国を超える海外調査実績を誇ります。

「KOHKEN」は、外国語堪能な調査員が在籍。海外でのフィールド調査も自社で完結できる体制が整っています。

おすすめの市場調査サービス(調査データをもとにしたマーケティング支援にも対応)

豊富な手法で市場をリサーチし、その結果を踏まえたマーケティングまで支援するタイプのサービスを紹介します。

インテージ(株式会社インテージ)

インテージ公式Webサイト

(出所:インテージ公式Webサイト)

1960年創業、取引者数5,000社以上を誇る、国内最大手の市場調査サービス。全国規模のテレビ視聴データや小売店販売データなど、あらゆるデータを保有したうえでのリサーチが強み。定量・定性調査の手法も豊富なほか、モニターの深層心理を表情の動きから分析する「ノンバーバル調査」も依頼可能だ。
リサーチから一歩踏み込み、依頼企業のマーケティングを支援するソリューションも充実。具体的には、消費者の購買データをベースに、価値観に合った商品情報をWeb広告や店舗のDMで届ける仕組みなどを提供している。専任スタッフが、ソリューションとあわせてマーケティングの課題解決や成果向上に向けて伴走してくれる点も心強い。

  • 料金:15万円(スタンダードプラン・モニター1,000名に10問のWebアンケートを依頼する場合)

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マクロミル(株式会社マクロミル)

マクロミル公式Webサイト

(出所:マクロミル公式Webサイト)

リサーチだけでなく、コンサルティングや広告配信・運用支援などを通してビジネスを成功に導く市場調査サービス。オンライン調査においては、一般的なWebアンケートのほか、依頼企業の会員限定アンケートや、所属社員の従業員満足度調査なども依頼できる。また、アンケートの回答率向上のため、モニターに渡す謝礼の管理や発送代行の依頼も可能だ。オフライン調査の中で特色のある手法は、モニターの買い物中の視線を分析する「視線データ定量分析」。商品陳列棚における商品の見られ方、選ばれ方を視線データにより把握することで、より効果的な販促につなげることができる。
また、市場調査とあわせて効果的な広告配信・運用を行いたい場合は、広告出稿後の消費者意識の変化を計測できるダッシュボード「millBoard」が便利だ。

  • 料金:90,000円(モニター100名に10問のWebアンケートを依頼する場合)

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クロス・マーケティング(株式会社クロス・マーケティング)

クロス・マーケティング公式Webサイト

(出所:クロス・マーケティング公式Webサイト)

依頼企業の課題にアプローチできるリサーチ手法を、あらゆる角度から提案する市場調査サービス。モニター数はおよそ752万人で、オンライン・オフライン問わず多様な手法の調査に対応。オンライン調査においては、スマホアプリ「LINEリサーチ」を使ったアンケートを依頼できるのが特徴で、学生などの若年層にも効率的にリーチできる。また、アンケートを自社で内製化して費用を抑えたい企業のために、独自開発したWebアンケートツール「QiQUMO」も提供している。オフライン調査に関しても、インタビュー、街頭調査、ホームユーステストと一通り依頼可能。そのほか、依頼企業が展開するオウンドメディアの訪問者分析やBIの活用支援など、あらゆる手段を通して企業の課題解決に尽力する。

  • 料金:90,000円(モニター100名に10問のWebアンケートを依頼する場合)

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日本リサーチセンター(株式会社日本リサーチセンター)

日本リサーチセンター公式Webサイト

(出所:日本リサーチセンター公式Webサイト)

依頼企業の要望に応じて、市場調査、世論調査、海外調査などオーダーメイドの調査を提供する市場調査サービス。特徴的なのは、複数の調査方法を組み合わせ、それぞれのメリットを活かす手法「ミックスモード」。たとえば、アンケートの回収率・回収数を高めるために、若年層はWeb、シニア層は郵送と、モニターの年齢ごとに形式を分けるような提案をしてくれる。
リサーチデータを軸にした事業も豊富に展開。具体的には、調査結果を掲載した社内報の制作や、エンジニアとの連携により、データを基盤にしたリサーチツールの開発支援なども対応可能だ。

  • 料金:160万円(NOS・モニター1,200名に10問のアンケートを依頼する場合)

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アスマーク(株式会社アスマーク)

アスマーク公式Webサイト

(出所:アスマーク公式Webサイト)

無駄なコストを省き、最適な調査プランの提案に強みを持つ市場調査会社。既存の調査手法に改善の余地を見つけ、効果的かつ効率的な調査プランを設計。たとえば、ヒアリングとプランニングへの注力により、設問数を圧縮し、費用を20%削減した事例も。過剰なサービスは付けずに、調査設計をスリムにすることで、継続的に調査を実施しやすい。また、調査票のインターフェースの使いやすさや、意図的に回収データの精度を歪める回答をするモニターへのアンケート配信制限の徹底といった、パネル品質の担保に向けた取り組みも充実。信頼性が高く、鮮度の高いリサーチ結果を得られるようになっている。

  • 料金:40,000円(モニター100名に5問のWebアンケートを依頼する場合)

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おすすめの市場調査サービス(自主企画調査レポートが充実)

自主企画調査レポートが充実しているタイプの市場調査サービスを紹介します。

富士キメラ総研(株式会社富士キメラ総研)

富士キメラ総研公式Webサイト

(出所:富士キメラ総研公式Webサイト)

電子デバイスやICT、自動車関連領域の市場調査に強みを持つサービス。自主企画調査レポートに関しては、エレクトロニクス関連材料などのニッチなマーケットに関する資料が充実しており、適宜購入可能。HPには調査目的や対象、目次などが詳しく記載されており、購入前におおよその内容を把握できる。企業や業界団体へのヒアリングをメインにした受託調査も引き受けている。調査結果は、同社保有のレポートと照らし合わせて提示してくれるほか、必要に応じて結果報告のプレゼンテーションも依頼可能だ。
そのほか、独自の市場調査資料をデジタルデータ化し、レポートの内容をWeb上でダウンロード提供する会員制サービスも展開。

  • 料金:要問い合わせ(自主企画調査レポートは1本10万円前後〜)

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矢野経済研究所(株式会社矢野経済研究所)

矢野経済研究所公式Webサイト

(出所:矢野経済研究所公式Webサイト)

リサーチャーが独自の視点で、業界や市場のトレンドについて掘り下げたレポートが充実している市場調査サービス。特定ビジネス分野の市場規模・企業シェア・将来予測・メジャープレイヤーの動向など、マクロやミクロの視点から当該テーマを総合的に調査・分析。3,000セグメントに及ぶマーケットデータを提供している。受託調査では、独立系調査会社として、客観的でバイアスのない立場で案件を実行。定性・定量、幅広い調査手法に網羅的に対応しており、課題に応じた方法で実施してもらえる。
海外市場調査における実績も豊富。台湾やソウルに自社拠点を、上海には100%子会社の現地法人「矢野経済信息諮詢(上海)有限公司/「上海代表処」を設置しており、現地コネクションを活かした信ぴょう性の高いデータを取得できる。

  • 料金:年額30万円(スタンダードプランでレポートを閲覧する場合)、初期費用10万円

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SRC(株式会社サーベイリサーチセンター)

SRC公式Webサイト

(出所:SRC公式Webサイト)

「世論調査・都市計画・消費者のライフスタイル」と大きく3つのカテゴリでのリサーチデータを提供する市場調査サービス。自主企画調査レポートにおいては、コロナ禍における働く意識の変化や、各地での災害状況など、様々なトピックのレポートを無料で公開。あらゆる業界にとって参考になる調査結果を入手できる。
レポートの提供に加えて受託調査も手がけており、特に官公庁など公的機関の依頼に応じた実績が豊富。全国15カ所に同社のリサーチャーが常駐しているため、全国規模の調査でもスムーズに実施可能だ。

  • 料金:無料(受託調査は要問い合わせ)

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グローバルインフォメーション(株式会社グローバルインフォメーション)

グローバルインフォメーション公式Webサイト

(出所:グローバルインフォメーション公式Webサイト)

海外市場調査レポートの販売に特化したサービス。海外のリサーチ会社200社ほどからリリースされた15万点以上の豊富なレポートを集約・販売している。取りそろえているレポートのジャンルは、一般消費財からヘルスケア、ITなど幅広い。購入の際は、専任スタッフがニーズに合ったレポートを提案してくれるため、欲しいデータを探す手間がかからない。
更に、英文レポートの翻訳用にカスタマイズされた「AI翻訳ツール」を無料で利用できるのもポイント。レポートに掲載されたグラフや表のレイアウトが崩れることなく翻訳をかけられるうえ、翻訳データは元データとは別にダウンロードできる。

  • 料金:要問い合わせ

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おすすめの市場調査サービス(受託調査に強み)

依頼企業の要望に応じた受託調査に強みのある市場調査サービスを紹介します。

KOHKEN(株式会社工業市場研究所)

KOHKEN公式Webサイト

(出所:KOHKEN公式Webサイト)

インターネットリサーチだけでは手に入らない、現場の「生の声」のヒアリングに強みのある市場調査サービス。ヒアリング調査に強い80名のリサーチャーが、業界有識者への訪問調査をはじめ、消費者へのインタビュー・電話調査などを担当。海外市場調査に関しても、英語、中国語、タイ語などが堪能な自社の調査員が現地のリサーチにあたる。対応できる分野も幅広く、身近な消費財から、不動産、エネルギーなど20種類以上の分野に関する調査を依頼可能だ。
調査結果が出た後は、依頼企業に対して報告会を実施し、内容に齟齬がないかを丁寧に確認。報告会で回答できなかった質問や追加の要望に関しても、可能な限り費用内で調査するといった手厚いフォロー体制を取っている。

  • 料金:要問い合わせ

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TPCマーケティングリサーチ(TPCマーケティングリサーチ株式会社)

TPCマーケティングリサーチ公式Webサイト

(出所:TPCマーケティングリサーチ公式Webサイト)

各分野に精通したリサーチャーが常駐し、高品質な市場調査結果を提示するサービス。提供する様々な受託調査の中でも特徴的なのが「ドクター調査」。国公立病院の専門医協力のもと、特定の病気に対する治療の実態を把握し、処方薬や新薬の評価を探るといった、一般のモニターでは回答が難しい調査を任せられる。調査対象の病気に罹患している患者の声をヒアリングできる「患者調査」とあわせて依頼するのがおすすめだ。
そのほか、同社が自主的にリサーチした調査レポートも購入可能。医療・美容・食など様々なジャンルのレポートを販売しており、市場調査の参考にできる。

料金:150万円〜(ドクター調査・モニター100名に20問のWebアンケートを依頼する場合)

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日経リサーチ(株式会社日経リサーチ)

日経リサーチ公式Webサイト

(出所:日経リサーチ公式Webサイト)

50年以上のノウハウをもとに最適な調査手法を提案し、依頼企業の課題解決へアプローチする市場調査サービス。本サービス最大の特徴は、日本経済新聞の電子版会員を中心としたビジネスパーソンにヒアリングができること。情報感度が高い企業のリーダー層、マネジメント層へリーチでき、新たなビジネスアイデアや、既存事業の改革につながる充実した回答を集められる。また、専門知識を要する医療分野をリサーチしたい場合は、「日経メディカルOnline」に登録する20万人以上の医療従事者をモニターとして確保可能だ。
実績豊富な調査員が、依頼企業の課題に合わせた的確な調査・分析手法の提案はもちろん、調査結果を踏まえたコンサルティングまでワンストップで対応。専門性の高いリサーチも安心して依頼できる。

  • 料金:300万円〜(ビジネスパーソン対象・インターネット調査の場合)

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おすすめの市場調査サービス(インターネットリサーチに特化)

最後に、Webアンケートなどのインターネットリサーチに特化した市場調査サービスを紹介します。

GMOリサーチ(GMOリサーチ株式会社)

GMOリサーチ公式Webサイト

(出所:GMOリサーチ公式Webサイト)

5千万人以上のアンケートモニターを抱えており、大規模なインターネットリサーチを実現する市場調査サービス。サービス内容は大きく分けて、一連の調査を任せられる「フルサービス」と、提供するプラットフォームの中で、アンケートの作成・配信を自身で行う「セルフ型」の2種類。フルサービスの場合、アンケート作成から回答集計、結果データの納品まで一任可能。調査開始日時や納期などのスケジュールも、時間単位で指定できる。ローデータの提示は最短翌営業日と、スピーディーな点も魅力だ。ほかにも、アンケートモニターをレンタルできるサービスや、特定の商品に関する口コミを収集できるサービスなどがある。
モニターはアジア16カ国の人員で構成されているため、アジア市場のリサーチにも対応。

  • 料金:要問い合わせ

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楽天インサイト(楽天インサイト株式会社)

楽天インサイト公式Webサイト

(出所:楽天インサイト公式Webサイト)

アンケートモニターの回答と、楽天グループが蓄積する市場データを掛け合わせて、独自の調査結果を提供するサービス。同社に登録しているモニターのアクティブ率が高く、年齢層も幅広いため、より多くの人から偏りのない回答結果を得ることができる。また、モニターの回答結果に、同社が自主企画調査によりまとめた「アスキングビッグデータ」を連携することが可能。データのテーマは、衣食住や、モニターが直近で購入した消費財の種類などで、市場の実態をより詳しく把握するために役立つ。

  • 料金:82,000円(モニター100名に10問のWebアンケートを依頼する場合)

詳細はこちら

まとめ

新規事業への参入や、新商品の開発を検討するにあたって、市場のポテンシャルをはじめ、消費者の意見や競合の動向を知ることは重要です。これらのデータは、事業の方向性を決める時や、マーケティング施策を打ち出す際に役立ちます。

しかし、上記のデータを自社でイチから調査するのは、非常に多くのリソースを要します。また、調査に関するノウハウが不足していると、正確な結果が得られないことも。そこで、企業にかわり一連のデータリサーチを任せられるのが、市場調査会社です。

市場調査会社に属する専門スタッフが、要望に合わせて最適な調査方法を設計・実行するので、リサーチにかかる労力削減はもちろん、今後の施策に役立つ高品質なデータを入手できます。

市場調査会社の種類は、主に以下の4つのタイプがあります。

  1. 幅広いマーケティングリサーチに対応
  2. 自主企画調査レポートが充実
  3. 受託調査に強み
  4. インターネットリサーチに特化

タイプを踏まえて、次のような比較ポイントにも着目して検討を進めると、スムーズです。

  1. オフライン調査のサポート充実度
  2. 調査結果の取得スピードを上げる取り組み
  3. 調査データ活用支援の充実度
  4. 海外市場のリサーチへの対応

また、調査の種類や規模に応じて費用も大きく変動します。依頼内容や予算のバランスを鑑みたうえで、自社に合った市場調査会社のサービスを比較検討してみてください。