電話代行・秘書代行サービス比較9選。費用相場と比較ポイント
最終更新⽇:2024-08-05
電話対応をアウトソースすることで、人件費削減と業務効率化を実現したい方へ。電話代行・秘書代行サービスの内容や機能、料金相場のほか、選定ポイントやおすすめのサービスもあわせてご紹介します。
目次
電話代行・秘書代行サービスとは?
電話代行・秘書代行サービスとは、電話対応やそれに付随する業務を代行してくれるサービスのことです。電話の転送設定をしておけば、プロのオペレーターが問い合わせ対応や取り次ぎなどを代わりに行ってくれます。
最近では単純な取り次ぎだけでなく、電話対応まわりの業務をまるごと代行してくれるサービスも増えており、導入することで大幅な人件費削減や業務効率化が可能です。
「秘書代行サービス」「電話代行サービス」「電話秘書サービス」など呼び方は様々ですが、多くの場合、基本的なサービス内容は同じです。
電話代行サービスのメリット(できること)
サービスによって対応範囲は異なりますが、電話代行でできる代表的なことを4つ紹介します。
基本的な一次対応
電話代行サービスの基本は、電話業務の「一次対応」と呼ばれる部分です。一次対応の範囲はサービスによって多少異なりますが、通常は電話相手の名前や折り返し用の連絡先、用件などの基本事項の確認と、依頼主への通知・内容の報告です。
電話対応をするのは正しい言葉遣いやマナーを心得たプロのオペレーターのため、顧客に好印象を与えられます。また、最近では夜間・休日対応、多言語対応のサービスも増えており、今まで対応しきれなかった電話も取りこぼすことがなくなるため、新規顧客の獲得にもつながるでしょう。
臨機応変な電話対応
基本的な一次対応に加え、電話内容に応じた、より臨機応変な対応を行ってくれるサービスも数多くあります。たとえば依頼主のスケジュールに合わせた戻り時刻の案内や、取り扱い商材に関しての説明、クレーム対応などです。
顧客からの質問や依頼に速やかに対応できるようになり、顧客満足度の向上が期待できるうえ、自社で電話対応用の人材確保の必要がなくなるため、人件費や教育コストを抑えられます。
柔軟な取次転送・報告
取り次ぎの際、電話内容や依頼主のスケジュールに合わせた柔軟な対応も可能です。たとえば、オペレーターが電話の内容からトラブルと雑件などとの切り分けを行い、トラブルの場合は電話連絡、雑件の場合はメール連絡、勧誘電話は連絡をしないなど、内容を精査し判断したうえで対応してくれます。
また、依頼主のスケジュール(外出中・会議中など)に合わせた取次転送が可能なサービスもあるため、電話業務に中断されることなく大事な商談や業務に集中できるようになるでしょう。
その他秘書業務
最近では、電話上での対応にとどまらず、より秘書的な業務まで代行してくれるサービスも増えています。たとえば、お客様登録情報の変更・更新など、電話内容に応じた社内システムへのデータ入力や、カレンダー共有によるスケジュール管理、各種予約受付などが挙げられます。
電話対応まわりの煩雑な業務に追われていた時間を、より重要な業務に充てられるようになることで、生産性UPが実現できます。
電話代行・秘書代行サービスのタイプと費用相場
ここでは電話代行・秘書代行サービスのタイプと費用相場を紹介します。
1. シンプルでリーズナブルなタイプ
必要最小限のサービスのみの安価なタイプです。受電件数が少ない場合や、任せたい電話対応業務がシンプルな場合、コストを抑えたい場合などに適しています。
たとえば、「MKサービス」は、業界トップクラスの低価格を誇り、月額2,960円(税込)から利用可能です。また、「fondesk」は、シンプルな一次対応に特化しており、導入ハードルが低いのが魅力。50件までなら月額10,000円で利用でき、51件目以降も一件あたり200円の従量課金で対応してもらえます。
2.様々なカスタマイズが可能なタイプ
提供サービスの幅が広く、オプションの組み合わせによって様々な業務を代行してもらえるタイプで、より「秘書」に近いサービスが可能です。
たとえば、「電話代行サービス(電話代行サービス株式会社)」は丁寧なヒアリングにより、オーダーメイドで顧客ごとに最適なサービスを構築。様々なオプションメニューやサービスの組み合わせにより「コストの無駄」をカットすることで、月額7,000円から(15件まで)利用できます。
「渋谷オフィス」は、5つの基本プランとオプションを組み合わせることで、各社のニーズに合ったサービスを提供。電話代行でできることを網羅した最上位プランでも月額25,000円(250件まで)という価格設定です。
3.業種や用途別に特化したタイプ
電話代行サービスには、以下のように業種や用途別に特化したタイプもあります。
- 業種別:法律事務所専門、公認会計士事務所専門など
- 用途別:水道修理専門、飲食店専門、クレーム専門など
電話対応に専門的な知識やマナーが求められる場合は、このようなサービスを利用すると良いでしょう。
たとえば、「ビジネスアシスト」には、基本プランのほかに、弁護士、税理士、社労士などの士業向けのプランを用意。月額30,000円(100件まで)から利用でき、秘書検定2級以上を保有する専任スタッフが専門用語を踏まえたうえで、適切な対応をしてくれます。
4.多言語対応タイプ
日本語以外での電話対応が可能なタイプです。顧客に外国人が多い場合や、海外からの顧客を獲得したい場合に適しています。英語だけでなく、中国語や韓国語など様々な言語に対応できるサービスもあります。
たとえば、「電話代行サービスe秘書®」は、英語以外に中国語、韓国語にも対応しており、利用時間帯や休日の利用有無などに応じた細かい料金プランを用意。「多言語サービス 3者間通話」のプランは、メッセージコースまたはエグゼクティブコース利用者を対象としており、オプション月額5,000円(10件まで)で利用できます。
また、「CUBE電話代行サービス」では、英語も日本語も扱える「英語が堪能な日本人スタッフ」が応対。英語対応プランは、月額15,000円(30件まで)から利用できます。
電話代行・秘書代行サービスの比較ポイント
続いて、電話代行サービスを選ぶ際に留意しておきたい5つの比較ポイントを見ていきましょう。
1.サービス内容の対応範囲
電話代行サービスには、一次対応に加え以下のようなサービスがあります。
- 自由なヒアリング項目の設定
- 社員のスケジュールに合わせた戻り時刻の案内
- 取り扱い商材のQA対応
- クレーム対応
- 業種に合わせた電話対応(士業、不動産業、飲食業など)
- 通話中の電話転送
- 商品注文や資料請求、各種予約の受付
サービス提供会社やプランによって対応範囲は異なるため、自社に必要なサービスの有無を確認しておきましょう。
2.応答率の高さ
応答率とは、かかってきた電話の件数に対して、オペレーターが受電できた件数の割合で、要は「つながりやすさ」です。応答率が下がると、顧客満足度の低下や受注などの機会損失につながります。全体的な平均応答率は80~90%前後と言われていますが、サービスによっては更に低いこともあり、機会損失を極力減らすためには、重視したいポイントです。
3.対応できる時間帯
電話代行サービスは、サービス提供会社やプランによって土日祝・深夜の対応可否が異なります。基本的に土日祝・深夜対応のプランは平日のみのプランより料金が高くなるため、自社のニーズと予算のバランスを考える必要があります。
自社の人手が足りない時間帯や、着信が予想される時間帯をあらかじめ確認しておくとよいでしょう。出張時のみなど、利用頻度が低い場合はスポット利用ができるサービスもあります。
4.報告手段の充実度
電話対応の報告手段には、メールや電話以外にSlack、Chatwork、LINE、LINE WORKS、Microsoft Teamsなどのチャットツールを利用する方法があります。使用できるツールはサービスによって異なるので、自社にとって使いやすいツールを利用できるサービスを選ぶことが大切です。
5.料金体系
電話代行・秘書代行サービスの利用にかかる料金は、基本的に以下の4つに分けられます。
- 初期費用
- 基本使用料(月額制、従量課金制、月額+従量課金制など)
- オプション料金
- 土日・深夜の対応料金
自社の着信コール数や着信のある曜日・時間帯を考慮し、コストを試算しておきましょう。繁忙期や閑散期などいくつかのパターンを試算して、比較検討すると良いでしょう。
おすすめの電話代行・秘書代行サービス(シンプル・リーズナブル)
シンプルでリーズナブルな電話代行サービスを紹介します。
MKサービス(株式会社ケイズプランニング)
(出所:MKサービス公式Webサイト)
業界トップクラスの低価格を誇る、電話代行・秘書代行サービス。月額2,960円からという低価格でありながら、セールス電話や間違い電話は受電回数に含まれないため、安心して利用可能。在宅オペレータはゼロで、全員が電話秘書センター内で勤務。離席時や同時に鳴り出す複数電話にも組織全体で対応するなど、万全の体制を敷いている。
申込後、半日程度(最速で申込から1、2時間後)で利用開始でき、契約期間に縛りもなく申し込み当月の解約も可能なため、気軽に始めやすいのがメリット。追加オプションにより、Chatworkでの報告や独自項目ヒアリング、商品注文受付、通話中電話転送、追加番号の貸し出しなどもできる。
- 料金:月額2,960円(税込)(スモールプランの場合)
fondesk(株式会社うるる)
(出所:fondesk公式Webサイト)
シンプルな一次対応に特化した、使いやすさが魅力の電話代行サービス。料金体系も1パターンと非常にシンプルで、初期費用やオプション代もかからない。
設定や支払い手続きは5分程度のオンライン手続きで完結し、即利用可能。ユーザー専用のマイページで、簡単に応答設定の変更や電話履歴の確認ができるなど、使いやすさ・利便性にこだわっている。
一般的な電話代行サービスではプレーンテキストでの通知が主流だが、本サービスではSlackやLINE機能のフル活用による視覚的にわかりやすい通知も魅力。4,500社以上と、トップクラス導入企業数を誇る。
- 料金:月額10,000円+従量料金(50件目まで0円、51件目以降200円/件)
おすすめの電話代行・秘書代行サービス(様々なカスタマイズが可能)
様々なカスタマイズが可能な電話代行サービスを紹介します。
電話代行サービス(電話代行サービス株式会社)
(出所:電話代行サービス公式Webサイト)
30年以上、電話代行業を専業で行ってきたノウハウをもとに、電話代行を「オーダーメイド型」で提供する電話代行サービス。
秘書代行・夜間休日電話代行・コールセンター代行のほか、業種別(不動産・士業・水道修理・ネットショップ)、用途別(求人受付・クレーム対応)など、幅広いサービスを提供している。
丁寧なヒアリングを行い、顧客の要望や業務フローに合わせて最適なサービスを構築。オーダーメイド型ならではの柔軟できめ細やかな対応にも定評があり、96.8%の契約継続率を誇る。
自社に合った電話受付体制の構築に加えて、必要な機能や時間帯のみを選択できるため、無駄なコストを省けるのも大きなメリット。また、効率的な人員配置によって、98%以上の高い応答平均率を実現している。
- 料金:月額7,000円(平日9~18時に15コールまで。秘書代行の場合)
渋谷オフィス(渋谷オフィス Jyovial, co,ltd.)
(出所:渋谷オフィス公式Webサイト)
ビジネスの発展に寄与する「機転の利く対話力」に強みを持つ、電話代行サービス。
5つの料金プランにオプションを組み合わせることで、求人面接の予約やセミナー予約、商品受注、担当者別スケジュール対応など、ニーズに合わせた様々なサービスを実現。オペレーターは入社後6カ月にわたる研修を行っており、高い電話応対スキルを備えている。
通話内容を後からチェックできる「通話録音サービス」により、通話内容の可視化のみならず、内部の人間関係や信頼関係の構築、営業戦略の改善など、企業の成長に寄与する様々な効果を期待できる。また、在宅勤務中の社員にも内線同様の取り次ぎをしてくれる「通話接続サービス」(オプション)など、テレワークをサポートする機能も。
- 料金:月額9,000円(スタンダードプランの場合)
おすすめの電話代行・秘書代行サービス(業種・用途別に特化)
業種や用途別に特化したタイプの電話代行サービスを紹介します。
弁護士ドットコム(弁護士ドットコム株式会社)
(出所:弁護士ドットコム公式Webサイト)
弁護士業界に特化した電話代行サービス。日本最大級の法律ポータルサイトを運営する弁護士ドットコム株式会社が、長い業界経験を活かし、弁護士の悩みに寄り添ったサービスを提供している。
専門のオペレーターは弁護士法を遵守し、法律用語にも対応。業界特性に合わせて24時間365日対応が可能なため、「今、電話したい初めての相談者」や「破産部からの管財事件依頼」などにも時間の縛りなく応対できるようになることで、依頼人との信頼関係を保ち、機会損失も防げるように。
また、「弁護士ドットコム 案件管理システム」との連携により、入電情報を案件に紐付けて管理できるようになるため、迅速で的確な依頼者対応が実現する。
- 料金:要問い合わせ
セントラル・アイ(セントラル・アイ株式会社)
(出所:セントラル・アイ公式Webサイト)
官公庁を含む15,000社の導入実績を持つ、秘書代行サービス。創業50年以上の豊富な経験をもとに、高品質なサービスを24時間365日対応で提供している。
秘書代行やコールセンターなどの基本的な電話対応プランに加え、葬儀会社電話代行やビル管理電話代行など、特定の業者を対象としたパッケージも用意。たとえば、ビル管理電話代行では、水回りや施錠トラブルに対する受電はワンストップで指定業者へ連絡するなど、業務特性に応じたきめ細やかな対応が可能。
また、オペレーター教育に力を入れており、レベルに応じた研修を定期的に行うことで、官公庁からも選ばれ続ける応対品質を維持している。
- 料金:要問い合わせ
ビジネスアシスト(株式会社ビジネスアシスト)
(出所:ビジネスアシスト公式Webサイト)
ITベンチャーから、弁護士事務所まで、様々なビジネスにおいて8,300社の導入実績を持つ電話代行サービス。
スタッフ全員が正社員であることから、安心して代行業務を一任できるのがメリット。電話の内容によって変化する応対や取次先、報告ルールに至るまで、業務に応じて柔軟にカスタマイズできるのが強み。
月額20,000円から利用できるライトプランのほか、特別にトレーニングされたチームによって、より確実性が求められる士業の電話対応をサポートするプラン、保険代理店、コンサル会社、Web制作会社、不動産業など、専門業向けのプランも用意している。
- 料金:月額30,000円(士業向け or 専門業者向け専用プランの場合)
おすすめの電話代行・秘書代行サービス(多言語対応)
最後に、多言語対応タイプの電話代行・秘書代行サービスを紹介します。
電話代行サービスe秘書®(株式会社ベルシステム24)
(出所:電話代行サービスe秘書®公式Webサイト)
英語以外の言語にも対応可能な電話代行サービス。大規模コールセンター運営で培った30年以上の実績とノウハウを活かし、高品質で安定したサービスを提供している。
基本プランのほかに、オプションで、英語と中国語、韓国語に対応した「多言語サービス 3者間通話」を提供。バイリンガルのスタッフを雇うことなくリーズナブルに顧客層の拡大が可能に(「多言語サービス」の利用は、メッセージコースまたはエグゼクティブコースの利用が前提)。そのほかにも、転送によって内線電話のように直接通話できる「取次転送」や受信回線の追加など、多数のオプションを備えている。
365日24時間対応が可能で、利用時間帯や休日の利用有無に応じて細かな料金プランを展開。
- 料金:月額20,000円〜(メッセージコース15,000円+多言語オプション5,000円・10件/月)
CUBE電話代行サービス(株式会社大阪エル・シー・センター)
(出所:CUBE電話代行サービス公式Webサイト)
新規顧客獲得と既存顧客との良好な関係構築がモットーの電話代行サービス。
1,020時間以上の研修を受けた秘書スタッフが丁寧に対応。全プランの基本サービスに、クレーム対応と応答後転送が含まれているため、より顧客に寄り添った電話対応が実現する。また、オプションでSlackやMicrosoftTeams、LINE、LINEWorks、Chatwork、GoogleChatへの報告にも対応し、受電内容を各チャットサービスで確認できるように。
英語対応プランでは、ネイティブの厳しいスキルチェックをクリアした、英語が堪能な日本人スタッフが受電するため、英語・日本語どちらでも柔軟に対応可能。英語を話せる社員がいなくても、海外からの見込み客を逃す心配がなくなる。
- 料金:月額15,000円(英語対応プラン「Compact」の場合)、初期登録料10,000円、保証金(解約時全額返金)5,000円
まとめ
電話代行・秘書代行サービスとは、電話対応やその付随業務を外部に委託できるサービスのことです。
「基本的な一次対応」「臨機応変な電話対応」「柔軟な取次転送・報告」「その他秘書業務」が任せられ、電話対応にかかる人件費や教育コストを抑えられるだけでなく、夜間・休日対応によって機会損失も防止。電話対応の質も向上し、顧客からの印象UPも期待できます。
電話代行・秘書代行サービスは以下の4タイプに分けられます。
(1) シンプルでリーズナブルなタイプ
(2) 様々なカスタマイズが可能なタイプ
(3) 業種や用途別に特化したタイプ
(4) 多言語対応タイプ
自社の業態やニーズなどを明確にしたうえで、以下のポイントに留意しながら候補を絞り込んでいきましょう。
(1) サービス内容の対応範囲
(2) 応答率の高さ
(3) 対応できる時間帯
(4) 報告手段の充実度
(5) 料金体系
また、個人情報や企業の機密情報を扱うケースもあるため、プライバシーマーク取得の有無や情報管理体制などもあわせて確認しておくと安心です。
本記事を参考に、自社に合った電話代行・秘書代行サービスの導入を検討してみてください。