キャスティング会社比較11選。費用相場やタイプ別の選び方
最終更新⽇:2025-05-19

商品やサービスの宣伝効果を高めるために著名人を起用したい、予算内でのよりよい候補者選定や出演交渉を代行してほしいと考えている方へ。キャスティング会社へ依頼できることや費用相場、比較ポイントなどとともに、おすすめを紹介します。
目次
キャスティング会社とは?
キャスティング会社とは、企業イメージや商品・サービスのターゲット層へのアプローチなどに最適な人材を提案・手配する会社のことです。CMやWeb広告への出演、イベントの司会、SNSマーケティング、監修など様々な目的に対応しています。
芸能人や有名人の宣伝素材を用いて、より手軽にプロモーションを行いたい場合は、タレントサブスクサービスを活用する手段も。詳しくは「タレントサブスク比較6選。メリット・デメリット、価格は?」の記事で紹介していますので、参考にしてください。
キャスティング会社に依頼できること
キャスティング会社に依頼できることを、大まかな流れに沿って紹介します。
1.ヒアリング
まずは案件内容や人材起用の目的などをヒアリング。キャスティングしてほしい人物のイメージ、必要人数、スケジュール、予算などもすり合わせます。
2.候補者の提案
ヒアリング内容をもとに候補者をリストアップし、クライアントは候補のなかから起用したい人材を決定します。希望に応じてオーディションの開催をサポートしているキャスティング会社も。
3.スケジュールの確認・交渉
選定した候補者に対し、出演交渉や条件の確認、スケジュールの調整などを行います。
4.契約締結・現場立ち会い
クライアントへ最終的な費用・条件を提示し、合意がとれたら契約を締結。必要に応じて撮影やイベント当日に本番終了まで立ち会ってくれるところもあります。
キャスティング会社のタイプ別の選び方
キャスティング会社は、強みを持つ分野や対応可能な案件によって、以下のタイプに分けられます。
1.幅広い案件に対応
TVCMやWeb広告、イベント・講演会への出演など、幅広い案件へのキャスティングを手掛けているタイプ。媒体を横断したプロモーションを行いたい場合や、自社案件へのキャスティングが実現できそうか不安な場合に適しています。
たとえば「モルビド」では、SNS広告やネット番組、PRイベント、ワークショップなど様々な案件に対応。動物タレントや放送作家、棋士といった専門性の高いキャスティングも依頼できます。
「スカリー」もTV・WebのCMや、YouTubeチャンネルとのタイアップなど、豊富なキャスティング実績を持ちます。メインキャストだけでなく、エキストラやリハーサル時の代役(スタンドイン)まで一貫して手配してもらえるのも特徴です。
2.Web・SNS案件に強み
Web広告やSNSを使ったプロモーションへのキャスティングに長けているタイプ。「HPや広告バナーに素材を使用したい」「ターゲット層に適したインフルエンサーを手配してほしい」といった要望に応えています。
たとえば「クロスアイ」では、タレントやYouTuber、専門家などのキャスティング実績があります。YouTube運営を含めたキャスティング依頼も可能です。
「クラウドキャスティング」でも、Instagram、TikTok、YouTubeなどのSNSのほか、企業のオウンドメディアといったWebコンテンツへのキャスティング実績を持ちます。
3.CM・イベント案件に強み
TVやWebのCM、PRイベントなどへのキャスティング実績が豊富なタイプ。広告代理店や芸能事務所との連携、独自のデータベースなどをもとに最適な人材をピックアップします。大規模なキャンペーンを検討している場合や、知名度の高い芸能人に出演してほしい場合におすすめです。
たとえば「ステラキャスティング」は、ホリプログループのキャスティング会社。ホリプロ所属のタレントや俳優、アーティスト、インフルエンサーなどを手配しています。広告のイメージキャラクターとして人材を起用した実績も豊富です。
「ギャンビット」はCMのキャスティング事業に強みを持つ会社。日本国内だけでなく、海外のタレントをキャスティングした実績もあります。独自開発した検索システムを使用し、多数の候補者から絞り込むことが可能です。
キャスティング会社の費用相場
キャスティングにかかる費用は、起用する人材、案件内容、契約期間、使用媒体など様々な条件で変動します。そのため、案件ごとに見積もりを取るのが基本です。
具体的な料金を公開しているキャスティング会社のうち、「PIXTAキャスティング」ではWeb用写真の撮影を行う「写真プラン」の場合、1名50,000円でモデルを手配しています。Web用の「動画プラン」は1名70,000円、写真の印刷を含む「印刷プラン」は1名90,000円です。
「クラウドキャスティング」の場合、出演者への報酬額は自由に設定でき、依頼が成立した場合にシステム使用料が発生。システム手数料は、報酬額が10万円以下の場合はキャスト1名につき10,000円。報酬額が10万円以上のときは、報酬額の10%を「クラウドキャスティング」に支払います。
「YOU MAY Casting」では、キャストのジャンルや案件内容ごとに参考金額が公開されています。たとえば人気タレントをWebのみの動画CMに起用する場合、報酬額は300万円~。肖像利用期間は6カ月です。
キャスティング会社の比較ポイント
キャスティング会社は以下のポイントに沿って比較すると、自社にあったサービスが選びやすくなります。
得意なキャスティング領域
キャスティング会社によって、得意な領域は異なります。タレント、俳優、声優、モデル、インフルエンサー、アスリートなど、自社の希望する人材を起用できそうか、各社の実績を参考に確認しましょう。
たとえば「エイスリー」は、俳優、モデル、芸人、YouTuber、アイドル、料理家、プロゲーマーなど幅広い領域でのキャスティング実績が豊富。「広告・CMユニット」「イベントユニット」「インフルエンサーユニット」など、起用シーンや分野に特化した専門チームがキャスティングをサポートしています。
一方、「PIXTAキャスティング」はモデル起用に特化したサービス。未就学児からシニア層まで、年齢・性別を問わずにモデルを手配できます。
キャスティングに活用するデータベース・ネットワーク
キャスティング会社によっては、キャスティングの精度を高めたり、引き出しを増やしたりするために、独自のデータベースやネットワークを構築しているところも。起用したい人物のイメージが定まっていない場合や、より多くの候補者から絞り込みたい場合は、各社のキャスティング方法にも注目しましょう。
たとえば「電通キャスティングアンドエンタテインメント」は、約30,000人のタレントが登録されたデータベース「TA-GET」と、約35万人のインフルエンサーの情報が集まる株式会社BitStarのデータベースを使い、ニーズにあう候補者を提案しています。
「ギャンビット」では独自開発の検索システム「DISS」を運用。専門スタッフが日々情報を更新し、人材の絞り込みに役立てています。
キャスティング以外のサービス提供
キャスティング会社のなかには、映像制作やイベントの企画・運営、ライセンス事業などを請け負っているところも。キャスティングとあわせて付随する業務をまとめて依頼したい場合や、自社やパートナー企業で対応するノウハウがない場合は、どの業務まで任せられるか確認しておきましょう。
たとえば、「YOU MAY Casting」はキャスティングのほか、デジタルマーケティングやコンテンツ制作、イベントの企画などに対応可能です。
「クロスアイ」には、タレントやインフルエンサーとして活動経験があるスタッフが在籍しており、YouTube運営や映像制作をサポートしています。
おすすめのキャスティング会社(幅広い案件に対応)
モルビド(株式会社モルビド)
(出所:モルビド公式Webサイト)
芸能人、スポーツ選手、モデル、アナウンサーなど、幅広い人材をキャスティングしている会社。撮影が終わるまで現場でサポートしてくれる。制作・プロモーター・ロケーションスタッフなど、現場を支える人材を手配してもらうことも可能。ペットモデルのキャスティングも依頼でき、トラやテントウムシなどを提供した実績も。
自社で会場を用意すれば、オーディションの開催も手配。指定日に候補者を集められるよう、交渉やスケジュール調整まで対応する。
- 料金:要問い合わせ
エイスリー(株式会社エイスリー)
(出所:エイスリー公式Webサイト)
CM出演やSNSでのPR、コラボ案件、コンテンツ制作など、幅広いシーンに応えているキャスティング会社。全国の広告代理店やイベント会社、企業、自治体などからの依頼実績を持つ。結婚式や学園祭への有名人出演など、個人向けの依頼への対応も可能だ。
「専門家・文化人ユニット」「アスリートユニット」「ゲーム・esportsユニット」など、社内に専門チームを有しており、案件に適したキャスティングや進行管理をしているのが特徴。
- 料金:要問い合わせ
YOU MAY Casting(株式会社プロモデルスタジオ)
(出所:YOU MAY Casting公式Webサイト)
芸能人やインフルエンサーなど、幅広い分野の人材を手配している会社。カメラマンやヘアメイクといった制作スタッフのキャスティングにも応じている。数万円規模の案件から、海外展開する大規模キャンペーンまで、様々な企画を請け負っている。本番までのディレクションや当日の現場対応、肖像権の管理なども一貫して任せられる。
候補者を絞り込む際は、クラウド型モデルキャスティングviewシステム「aModel commune」を使用することも。候補者の情報を一画面に表示できるため、比較検討がしやすくなる。
- 料金:要問い合わせ
スカリー(スカリー株式会社)
(出所:スカリー公式Webサイト)
映像作品や広告、イベント、Web案件など幅広いシーンでのキャスティングをしている会社。メインキャストはもちろん、スタンドインやエキストラを含めたトータルキャスティングに強みを持つ。
企業案件に特化したキャスティングをしているのも特徴。「47 キャスティングパートナーズ」というサービスを展開しており、日本全国の企業CMやプロモーションなどに人材を提供している。スタッフがすべての撮影現場に同行するため、キャスティングが初めての場合にもおすすめ。
- 料金:要問い合わせ
おすすめのキャスティング会社(Web・SNS案件に強み)
クロスアイ(株式会社クロスアイ)
(出所:クロスアイ公式Webサイト)
タレント、YouTuber、ミュージシャン、医師、書道家などのほか、VTuberのキャスティング実績もある会社。Web広告への出演、SNSでのPR、イメージキャラクターやアンバサダー就任、医療系企画の監修など、様々なシーンに適した人材を手配している。
YouTubeの企画・運営、Webサイトやデジタルコンテンツの制作なども一貫して依頼可能。社内にはタレントやインフルエンサー経験者も在籍しており、出演者や芸能事務所と連携を取りながらプロジェクトを進められる。
- 料金:要問い合わせ
クラウドキャスティング(BIJIN&Co.株式会社)
(出所:クラウドキャスティング公式Webサイト)
タレントやモデル、インフルエンサーなど40,000人以上の人材が登録しているサイト。複数の応募者から選考する「募集オファー」や、キャストに直接依頼する「指名オファー」ができる。オファー登録は無料で、成立したときにのみ自社で設定した報酬額とシステム使用料が発生。契約や支払はWebサイト上で完結するため、手続きにかかる工数も抑えられる。
キャストの検索画面では名前順のほか、各種SNSのフォロワー数順にも並べ替えが可能。目的にあったキャストを選定しやすい仕組みになっている。
- 料金:要問い合わせ
PIXTAキャスティング(ピクスタ株式会社)
(出所:PIXTAキャスティング公式Webサイト)
主にWebで使用する写真や動画のモデルをキャスティングしているサービス。未就学児のキッズモデルから、80代のシニアモデルまで幅広い層の人材を有している。SNS用の縦型動画広告の撮影、医療系サイトの写真撮影などの実績も持つ。プランによっては印刷物への出演も可能だ。いずれのプランも用途ごとに案件内容や金額が公開されており、予算を検討しやすい。モデルのほかにも、撮影業務の代行は「PIXTAカスタム」、カメラマンの手配は「PIXTAオンデマンド」といった別サービスで依頼できる。
- 料金:50,000円~/名(写真プランの場合)
おすすめのキャスティング会社(CM・イベント案件に強み)
博報堂キャスティング&エンタテインメント(株式会社博報堂キャスティング&エンタテインメント)
(出所:博報堂キャスティング&エンタテインメント公式Webサイト)
博報堂のグループ会社。広告業界で培ったノウハウと経験をもとに、キャスティングやイベント運営などを手掛けている。これまでにTVやWebのCM、PRイベントなどへのキャスティング実績を持つ。音楽事業にも強みがあり、アーティストの出演や楽曲提供、楽曲ライセンスの管理などにも対応。著作権をはじめとする知的財産の管理や販売を依頼したい場合にもおすすめ。
- 料金:要問い合わせ
電通キャスティングアンドエンタテインメント(株式会社電通キャスティングアンドエンタテインメント)
(出所:電通キャスティングアンドエンタテインメント公式Webサイト)
経験とデータベースを駆使し、ニーズにあった人材を提案しているキャスティング会社。約30,000人のタレント情報を独自のリサーチで集約した「TA-GET」と、インフルエンサー情報に特化した株式会社BitStarのデータベースを活用してキャスティングする。
「タレント起因による撮影等中止保険」を導入しているのも特徴。感染症への罹患、交通機関の停止などで撮影が急に中止になってしまった場合に費用を補償する。保険は無償で提供しており、安心してタレントを起用してもらえるよう努めている。
- 料金:要問い合わせ
ステラキャスティング(株式会社ステラキャスティング)
(出所:ステラキャスティング公式Webサイト)
ホリプログループの人材に特化したキャスティング会社。広告のイメージキャラクター、コラボ商品の開発、社内パーティーへの出演など、様々なシーンにホリプロ所属の人材をキャスティングする。俳優、お笑い芸人、スポーツ選手、声優、子役など、手配可能なジャンルは幅広い。イベント事業部では、販促イベントや集客イベントの企画・立案・実行まで手掛けている。グループ内のコンテンツ制作部門や海外事業部門、マスコミ対応部門などと協力できるのも強み。
- 料金:要問い合わせ
ギャンビット(株式会社ギャンビット)
(出所:ギャンビット公式Webサイト)
CMキャスティング事業に長けている会社。イベント向けキャスティングやオーディションも実施している。出演交渉から契約管理までトータルでサポートしており、海外のタレントのキャスティングも可能だ。契約書の作成やタレントの出演管理は、顧問弁護士とともに行う。
候補者の提案には、独自に開発した検索システム「DISS」を活用。専門スタッフが毎日データ収集にあたり、民放キー局番組やCMの出演者情報、雑誌やWebメディアの掲載情報などを蓄積している。
- 料金:要問い合わせ
まとめ
新商品やブランドのプロモーション、イベントなどへ出演者を手配する際、キャスティング会社に依頼することで、案件内容や予算に適した人材を提案してもらえます。出演交渉やスケジュール調整なども対応してくれるため、社内の工数を削減。契約の締結時や万が一トラブルが発生した場合でも、適切なサポートが受けられます。
キャスティング会社は、対応可能な案件や強みを持つ分野によって以下のタイプに分けられます。
- 幅広い案件に対応
- Web・SNS案件に強み
- CM・イベント案件に強み
自社に当てはまるタイプを絞り込めたら、以下のポイントに沿ってキャスティング会社を比較しましょう。
- 得意なキャスティング領域
- キャスティングに活用するデータベース・ネットワーク
- キャスティング以外のサービス提供
キャスティングにかかる費用は見積もりを取るのが基本となりますが、本記事で紹介した費用相場も参考にしながら、自社にあったキャスティング会社を検討してみてください。