ロジカルシンキング研修おすすめ16選。内容や費用、選び方を紹介
最終更新⽇:2025-07-25

合理的な問題解決や意思決定ができる人材育成のために、論理的思考力を鍛えられる研修サービスを検討している担当者へ。ロジカルシンキング研修を受講するメリットや内容、費用の相場とあわせておすすめの研修を紹介します。
目次
ロジカルシンキング研修とは?
ロジカルシンキング研修とは、物事を筋道立てて考え、結論を導き出す論理的思考力を身につけられる研修です。
具体的には、結論を出すために必要な情報を整理する方法や、仮説を立てながら物事を考えていく方法などを講義・ワークで学びます。業務課題を客観的な視点で分析したい場合や、自身の主張に明確な根拠を添えたい場合に役立ちます。
ロジカルシンキング研修のメリット
ロジカルシンキング研修を受講する主なメリットを解説します。
問題解決プロセスの認識
問題を解決するためには、「問題の認識」「問題を引き起こす原因の特定」「仮説検証」などのプロセスを踏む必要があります。ロジカルシンキング研修では、これらの過程で必要な考え方を段階的に説明するため、無駄なくスピーディーに問題解決するための道筋をイメージできるようになります。
情報の洗い出し・整理・分析能力の向上
ロジカルシンキングで活用されるフレームワークの使い方を学ぶことで、問題の解決に必要な情報を抜けもれなく洗い出す力が身につきます。また、洗い出した情報の中から必要な情報を整理したり、複数の視点から分析したりする力も鍛えられます。
意思決定力の向上
フレームワークに則って整理、分析した情報をエビデンスとして、適切な判断を下す力がつくのも、ロジカルシンキング研修を受講するメリットです。自身の経験や勘では解決が難しい問題でも、論理的に対処できます。
コミュニケーション能力(伝える力・聞く力)の強化
研修では、筋道立てて組み立てた主張を相手に伝えるための方法も学びます。日常のコミュニケーションをはじめ、プレゼンや会議の場でも有効です。あわせて、相手の発言の論点を正確に聞き取り、建設的な意見を交わすスキルも習得できます。
主体的・自律的行動の促進
ロジカルシンキングを習得すると、常に「なぜそう判断するのか」を自問し、根拠を言語化する習慣が身につきます。その結果、指示を待たずに自ら判断して業務に取り組めるようになります。主体的に仕事を進める姿勢を持った従業員が増えると、組織全体も活性化するでしょう。
以上のメリットから、ロジカルシンキング研修を社内で受講すれば日々の業務がよりスムーズに進み、組織の生産性向上が期待できます。
ロジカルシンキング研修の内容
ロジカルシンキング研修で学べる内容や、学習方法をまとめました。
研修で扱われる主な内容
ロジカルシンキングの基本概念
ロジカルシンキングの定義・必要性・活用シーンなど。
代表的なフレームワーク
フレームワーク名 | 概要 | |
---|---|---|
ロジックツリー (Why型/How型/What型) |
物事の問題や原因を分解してツリー状に書き出す方法。問題の全体像の把握に役立つ。 大きく分けて3つの方法がある。 |
Why型(原因追求):設定した問題の原因を列挙し、それを更に分解して書き出す方法。 例)プロジェクトの失敗要因振り返り |
How型(問題解決):設定した問題の解決策を列挙し、それを更に分解して書き出す方法。 例)失敗したプロジェクトを成功させるための解決策の提案 |
||
What型(要素分解):設定した物事の構成要素を分解して書き出す方法。 例)プロジェクトがユーザーにもたらす価値の書き出し |
||
ピラミッドストラクチャー | 結論を頂点に置き、その根拠をピラミッド状に書き出す方法。主張に説得力を持たせたい場合に活用できる。 |
用途に応じて使い分けるフレームワーク
フレームワーク名 | 概要 | 用途 |
---|---|---|
3C分析 | 市場/顧客(Customer)・競合(Competitor)・自社(Company)の3つの視点から市場全体や競合の分析をするためのフレームワーク。 | マーケティング戦略の立案など。 |
SWOT分析 | 自社の強み(Strengths)・弱み(Weaknesses)・機会(Opportunities)・脅威(Threats)を分析するフレームワーク。 | 事業戦略の策定など。 |
PDCA | 計画(Plan)・ 実行(Do)・評価(Check)・改善(Act)の4つのサイクルを繰り返し実行していくフレームワーク。 | 業務の継続的な改善が必要な場合など。 |
三角ロジック | 主張(結論)・根拠・具体例を三角形で結び話を組み立てていくフレームワーク。 | 主張を支える根拠が論理的かを確認したい場合など。 |
主な思考法
思考法 | 概要 |
---|---|
MECE | 物事の要素をもれやダブりなく分解して、課題を把握する方法。ロジックツリーや3C分析などで活用できる。 |
帰納法 |
複数の具体的な事例から導き出した共通点をもとに、物事の結論を出す方法。 例)顧客の購買行動から共通点を見出し、商品の需要を予測する |
演繹法 |
物事に一般的な法則や基準を当てはめて、結論を出す方法。 例)顧客の購買率が低下しているため、需要は伸びないと判断して商品の増産を見送る |
仮説思考 | 先に仮の結論を立てる思考法。仮説であたりをつけたうえで情報を収集、分析でき、より早く結論にたどりつける。 |
ゼロベース思考 | これまでの知識や経験、思い込みにとらわれず、ゼロベースで物事を考える方法。 |
So What?(つまり、どういうことか)/Why So?(なぜそうなのか) | 結論と根拠の道筋を明確にするための思考法。立てた結論にこれらを問いかけ続ければ、ロジックがより強固になる。 |
ロジカルシンキングを補完する思考法
思考法 | 概要 |
---|---|
クリティカルシンキング(批判的思考法) | 物事を「本当に正しいか」「矛盾する事実はないか」などの観点で疑いながら考えていく思考法。 |
システムシンキング | ロジカルシンキングでは考慮されない時間軸や、物事の相互作用により変化する事象の関係性をとらえる思考法。 |
研修プログラムの構成と学習方法
ロジカルシンキング研修は、講義だけでなく、演習やディスカッションを織り交ぜて実践的にスキルを習得することを重視しています。各研修がどのようなプログラムで構成されているかをまとめました。
項目 | 説明 |
---|---|
講義 | ロジカルシンキングの概要や、フレームワークの活用方法などを学習。 |
ワーク | フレームワークを実際に活用し、架空のテーマに基づいて問題点や原因、解決策を洗い出していく。 |
ディスカッション | ビジネスの現場で起こりうるシチュエーションをテーマにして、問題点と解決策をグループで話し合う。 |
講義と演習の組み合わせ | 上記の講義とワーク・ディスカッションがセットになったタイプ。座学と実践を通して知識の定着をはかる。 |
結論発表・講師からのフィードバック | ワークやディスカッションで出した結論を発表する機会が設けられている研修。発表内容は講師からのフィードバックが受けられて、論理の飛躍や矛盾点などを指摘してもらえる。 |
実施形態
依頼企業のニーズに合わせて、様々な受講形態を用意しているサービスが多いです。以下に一覧をまとめました。
項目 | 説明 |
---|---|
対面集合研修 | 指定された研修会場に集まって受講。 |
オンライン集合研修 | Web会議ツールなどを活用して、リアルタイムで受講。 |
講師派遣型研修 | 講師が依頼企業を訪問して研修を実施。カリキュラムのカスタマイズにも対応する。 |
eラーニング | PCやスマホから好きなタイミングで動画を視聴。視聴後に、理解度を確認するテストを用意しているサービスもある。 |
カスタマイズ | プログラムを、依頼企業のニーズや参加者の層(若手・中堅・管理職など)に合わせてカスタマイズ。研修の開催期間(1日→2日など)も変更できる。 |
ロジカルシンキング研修のタイプと選び方
ロジカルシンキング研修のタイプは、以下の4種類です。複数のタイプを組み合わせたカリキュラムを提供している会社もありますが、この章では、各社が特に重視しているポイントを基準に分類しています。
(1)トレーニングを重視
ロジカルシンキングを実務ですぐに使えるよう、ワークやディスカッションを重視したタイプ。基礎知識は把握しており、実践練習を重ねたい場合に適しています。このタイプは、更に以下2種類に分けられます。
1-1)スクール型研修
長期的なカリキュラムが組まれたタイプ。ロジカルシンキングを日常業務で自然と使えるようにしたい場合におすすめです。
たとえば「グロービスのクリティカル・シンキング講座」は、3カ月全6回のカリキュラムで構成。受講者同士のディスカッションが中心となっており、頭の使い方だけでなく、相手に意見を論理的に伝える力も身につきます。
1-2)短期研修
1〜2日程度で、ロジカルシンキングの活用方法を学べるタイプ。
「リクルートマネジメントスクール」の研修では、ピラミッドストラクチャーとロジックツリー両方のワークを実施。たとえばピラミッドストラクチャーのワークでは、「社内の経営の方向性」といった本格的なテーマでも、明確な主張を組み立てられる方法を学べます。
「インソース」の場合は、二人の話者による話のうち「どちらが納得できるか」を考えるワークを行います。ロジカルの定義を受講者自身に理解してもらうことを重視したカリキュラムです。
(2)基礎知識・スキルの習得を重視
ロジカルシンキングの基礎を重点的に学び、スキルを身につけたい場合に最適なタイプ。初めてロジカルシンキングを勉強する受講者も取り組みやすいカリキュラムで構成されています。
たとえば「リスキル」では、帰納法と演繹法の概要とあわせて、ビジネスで活用する際の注意点も解説。具体的には、帰納法であれば「不適切なサンプリングをしない」など、初学者が陥りがちなポイントを丁寧にレクチャーします。
産業能率大学のオンライン研修の場合、講義が一通り終わったら、ロジックツリーをつくるための個人演習の時間を設定しています。演習中に周囲と相談ができないオンラインならではの環境を活かし、一人で考える力をつけることを狙いとしています。
(3)研修のカスタマイズを重視
汎用カリキュラムをベースに、自社の業態に合わせて内容をカスタマイズできるタイプ。
「BCon®」は、2日間のロジカルシンキング研修に加え、ロジカルに書く力・話す力を習得できる研修もセットで提供しています。セットで学ぶことで、要点がわかりやすい会議資料の作り方や、相手を納得させるプレゼン技術が身につき、ビジネスでの活用の幅が広がります。
「リンクアンドモチベーション」の場合、「架空のスーパーの売上を正確に把握するためのワーク」や「工場の売上減少の原因を突き止めるワーク」など、リアルな事例に近いケーススタディを採用。ケーススタディは、依頼企業の要望に合わせてカスタマイズ可能で、自社の実例に近いケースをカリキュラムに反映できます。
(4)個別学習を重視
買い切りの動画コンテンツや、eラーニングを提供しているタイプ。各自のペースで学習を進めたい場合に適しています。
「ユーキャンの法人向けロジカルシンキング講座」では、動画の視聴前に事前テストを受けられるため、「どの分野の知識が足りないか」を事前に把握できます。動画を見終わったら確認テストが受講可能。学びっぱなしにならず、知識が定着しているかを確かめられます。
定額で動画コンテンツが見放題の「スクービジネスプラン」では、ロジカルシンキングの初級編・中級編のコンテンツを用意しており、レベルに合わせて受講できます。
ロジカルシンキング研修の費用
ロジカルシンキング研修の費用相場を、上記の章で分類したタイプごとに紹介します。
スクール型研修
スクール型研修の場合、予算は15万円程度見込んでおくと良いでしょう。
たとえば、3カ月全6回のカリキュラムで構成された「グロービスのクリティカル・シンキング講座」を受講する場合、入学金が23,000円、受講料は12万8,000円、総額は15万1,000円です。
短期研修
受講期間が1〜2日の短期研修の場合、一人あたり20,000〜30,000円前後で受講できます。
たとえば、受講者同士のワークが充実した「インソース」の場合、1日の研修は24,000円/名、2日間にわたる研修は48,000円/名です。
ロジカルシンキングの基礎知識が身につく「リスキル」は、1日で16,800円/名とリーズナブルです。
そのほか、基礎知識の学習とワークを重視する「アイル」は、研修を行う曜日によって料金が変わります。受講期間は1日で、平日であれば24,000円/名、土日は30,000円/名です。なお複数名で研修を受講すれば、一人あたりの受講料がディスカウントされます。
eラーニング
eラーニング講座は、買い切りと月額定額で利用できるパターンがあります。
たとえば、ユーキャンの法人向けロジカルシンキング講座は買い切りで、料金は10,000円/名。受講開始から3カ月間コンテンツを視聴できます。
一方定額タイプのeラーニングであれば、一人あたり1,500円前後で受講できます。
「スクービジネスプラン」の場合、20名の契約を前提に、一人あたり月額1,650円で利用可能。初期費用が別途11万円かかります。
「ビズアップ総研」は、100名契約すれば一人あたり月額400円とリーズナブルなのがポイント。また、ロジカルシンキング研修以外にも、20,000種類を超える動画コンテンツを視聴できます。
おすすめのロジカルシンキング研修(スクール型研修)
ワークやディスカッション重視の長期的なカリキュラムが組まれた研修サービスを紹介します。
グロービスのクリティカル・シンキング講座(グロービス経営大学院)
(出所:グロービスのクリティカル・シンキング講座公式Webサイト)
ロジカルシンキングを日常業務で自然と使いこなし、論理的なアウトプットができる状態を目指す研修サービス。3カ月全6回のカリキュラムで、受講者同士のディスカッションが中心。カリキュラムの前半では、ディスカッションを通して自身の思い込みをできる限り排除し、効率的に問題解決するための頭の使い方を鍛えていく。後半では、解決したい問題を取り巻く原因や、解決策を丁寧に洗い出す技術を中心に指導。あわせて、自身の意見を相手にわかりやすく伝えるためのコミュニケーション力強化をはかる。
ほかにも、聞き手に理解、納得してもらえるためのプレゼンテーションスキルを身につけられるプログラムや、周囲との合意形成をはかる力を磨くプログラムを展開。これらをあわせて受講すれば、ロジカルシンキングをより多くの場で活かせるようになる。
- 料金:12万8,000円、入学金23,000円
おすすめのロジカルシンキング研修(短期研修)
1〜2日程度で、ロジカルシンキングの活用方法を学べる研修サービスを紹介します。
ロジカルシンキング研修(株式会社インソース)
(出所:ロジカルシンキング研修公式Webサイト)
ロジカルシンキングのフレームワークと思考法をセットで学び、ビジネスの現場で使えるように支援する研修サービス。ロジカルの定義を受講者自身に理解してもらえるよう、序盤では二人の話者による話のうちどちらが納得できるかを考えるワークを実施。また、情報をもれ・ダブりなく分類する演習や、「So what?/Why so?」を使った話の展開方法を考えるワークを通して、ロジカルシンキングを日常的に使えるよう後押しする。ほかにも、帰納法と演繹法を使った仮説の立て方や、ロジカルシンキングに役立つ様々なフレームワークの使い方を学ぶ。
研修の最後には、「とある地方のコンビニが、地域で一番を維持できている要因」を分析し、グループで発表する時間を設定。本格的なテーマでディスカッションすることで、学びの定着をはかる。
- 料金:24,000円/名(対面集合・オンライン研修の場合)
ロジカルシンキング研修(株式会社リクルートマネジメントソリューションズ)
(出所:ロジカルシンキング研修公式Webサイト)
問題解決や他者とのコミュニケーションの土台として必要なロジカルシンキングを身につけられる研修サービス。
フレームワークはピラミッドストラクチャーとロジックツリーを取り上げており、これらを使いこなすためのワークが充実。たとえばピラミッドストラクチャーのワークでは、「社内の経営の方向性」といった本格的なテーマでも、明確な主張を組み立てられる方法を学べる。ロジックツリーのワークでは、商品が売れない問題点などをツリーで整理する方法を習得できる。ほかに、自身の思い込みをなくして論理的な意思決定をするために役立つ「ゼロベース思考」のレクチャーも行う。
また、適宜周囲の受講者と考えをディスカッションする時間を設定。自身の考えを論理的にアウトプットする練習になるほか、相手のフィードバックを受けて話の組み立て方を改善する機会にもできる。
- 料金:90,000円/名(対面集合研修の場合)
ロジカルシンキング研修(アーティエンス株式会社)
(出所:ロジカルシンキング研修公式Webサイト)
役職や年次に関係なく、社内でのロジカルシンキング活用を後押しするカリキュラムが組まれた研修サービス。ロジックツリーを用いた結論の出し方などの基本的な説明が終わったら、すぐにグループワークを行うのが特徴。「CS(顧客満足度)向上・低下の原因」をテーマにグループ内で話し合い、結論を出す時間が設定されている。
ほかにも、上司と「協働」する方法についてのディスカッションを実施。普段のコミュニケーションのあり方を見直し、生産性の高い働き方について考えるきっかけになる。カリキュラムの内容や所用時間は、依頼企業の要望に応じてアレンジ可能。ロジカルシンキングの基礎知識はあるものの、職場で活用するイメージを持てていない場合におすすめだ。
- 料金:40万円(講師料)+10,000円/名 ※研修受講人数によって変動
ノビテクの研修(株式会社ノビテク)
(出所:ノビテクの研修公式Webサイト)
ロジカルシンキングにまつわる様々な研修プログラムを提供しているサービス。前提知識がある場合は、「ロジカルシンキングを活用した問題解決研修」を受けるのがおすすめ。本研修では、ロジカルシンキングのプロセスを「問題の特定」「原因の追究」「解決策の立案」「計画・実行」の4つに細分化し、それぞれの手法を学んでいく。その後は、受講者の業務上の悩みを取り上げて解決策を考え、講師に発表するグループワークを実施。発表後は講師からのフィードバックがあり、論理の飛躍があればその場で指摘されるので改善につなげやすい。
初学者にはロジカルシンキング基礎研修の受講が適しており、ロジックツリーの使い方を中心に学ぶほか、演習も充実。たとえば「報告書の納期が間に合わない」など、特定のテーマの原因をツリーで洗い出すワークでは、実践を通して知識の定着をはかれる。
- 料金:要問い合わせ
おすすめのロジカルシンキング研修(基礎知識・スキルの習得を重視)
ロジカルシンキングの基礎知識を体系的に学び、スキルを身につけたい場合におすすめの研修サービスを紹介します。
アイルのロジカルシンキング研修(株式会社アイル)
(出所:アイルのロジカルシンキング研修公式Webサイト)
ロジカルシンキングの基礎知識をインプットしながら実践的なスキルが身につけられるワークショップ型の研修サービス。
はじめに、ロジカルシンキングで使える思考方法を解説。具体的には仮説思考をはじめ、ゼロベース思考などを学んでいく。その後は、思考を整理するテクニックであるMECE・So what?/Why so?・ピラミッドストラクチャーをテーマに講義を行う。最後は、ビジネスシーンを想定した演習の時間を設定。話の飛躍が起こらないようロジカルに説明する力がつく。
研修は、平日だけでなく土日も指定の会場で実施。受講人数が多いほど、一人あたりの受講単価が抑えられる。
- 料金:平日24,000円/名 土・日・祝日30,000円/名(対面集合研修の場合) ※受講人数によって変動
ロジカルシンキング研修(株式会社リスキル)
(出所:ロジカルシンキング研修公式Webサイト)
若手から管理職まで幅広く受講でき、ロジカルシンキングの考え方やフレームワークの使い方を学べる研修サービス。
序盤では、自身の会話がロジカルであるかを受講者同士でフィードバックするワークを実施。ロジックの不足部分を自己認識できるので、学習意欲の向上につながる。その後は、帰納法と演繹法の概要と、ビジネスで活用する際の注意点を学習。
フレームワークは、ロジックツリーとピラミッドストラクチャーを取り上げて説明。また、それらを活用しながら問題を要素ごとに分割するワークや、自身の主張を強化するワークが組まれており、説得力のある論理の構築に役立つ。更に、相手に話をわかりやすく伝えるための「PREP」や「SDS」などの話法も習得でき、会議やプレゼンの場で活かせる。
- 料金:16,800円/名(オンライン研修の場合)
1日でわかる!ロジカルシンキングスキル(学校法人産業能率大学総合研究所)
(出所:1日でわかる!ロジカルシンキングスキル公式Webサイト)
一日でロジカルシンキングの基礎を理解できるオンライン型の研修サービス。論理的思考の定義の説明から始まり、帰納法・演繹法やピラミッドストラクチャー・ロジックツリーの基礎を解説。その後は、ロジックツリーを実務で効果的に使う方法や、MECEの使い方がレクチャーされる。
講義の後に、ロジックツリーをつくりあげるための個人演習の時間を設定。演習中に周囲と相談ができないオンラインならではの環境を活かし、一人で考える力をつけることを狙いとしている。演習後は、受講者による発表の機会も設けられている。
そのほか、2日間かけて論理的な話し方、書き方を学べる講座も開講しており、ニーズに合わせて受講可能。
- 料金:36,000円/名(オンライン研修の場合)
おすすめのロジカルシンキング研修(研修のカスタマイズを重視)
カリキュラムのカスタマイズにも対応している研修サービスを紹介します。
ロジカルシンキング研修(株式会社BCL)
(出所:ロジカルシンキング研修公式Webサイト)
新入社員、若手社員向けに、難しい理論の説明を省き演習中心のカリキュラムを提供するサービス。主に3つのスキルを習得することに重点を置いている。1つ目は、情報を取捨選択する技術。具体的には、情報をブレインストーミングなどで整理する方法を学んでいく。2つ目は、根拠のある意見を述べる技術。三角ロジックを使い、主張を論理的に説明する方法を身につけられる。3つ目は、物事の筋道を示す技術。ロジックツリーやMECEを用いて情報を整理し、論理の飛躍が起こらないよう相手に伝える方法を体得する。相手からの反論に適切に対応する訓練も行う。
カリキュラムは基本的に2日間で構成されているが、1日に短縮アレンジすることも可能だ。
- 料金:要問い合わせ
ロジカルシンキング研修(株式会社ビジネスコンサルタント)
(出所:ロジカルシンキング研修公式Webサイト)
2日間にわたり、ビジネスで求められるロジカルシンキングを学べる研修サービス。オリエンテーションで論理についての理解を深めた後は、情報を「分ける力」「並べる力」「つなげる力」を身につけるカリキュラムで構成。「分ける力」では、MECEを意識し目的に応じて情報を分ける方法をレクチャー。「並べる力」では、分けた情報を目的や優先順位に応じて並べる方法を、「つなげる力」では、バラバラの情報の因果関係を紐解く方法を学んでいく。終盤に、研修での学びを仕事にどう活かすかを検討する時間が設けられており、職場で実践するための道筋が明確になる。
研修カリキュラムは、ニーズに合わせてアレンジ可能。同社で開講しているロジカルライティング・コミュニケーション研修をあわせて受講すれば、論理的に話す力・書く力の向上も期待できる。
- 料金:要問い合わせ
ロジカルシンキング研修(株式会社リンクアンドモチベーション)
(出所:ロジカルシンキング研修公式Webサイト)
ケーススタディに重きを置いたカリキュラムが特色の研修サービス。一例として、ある架空のスーパーの売上を正確に把握するためのワークでは、売上構成要素を分解する作業を通して情報をダブリやモレなく整理する力が身につく。また、架空の工場の売上減少の原因を突き止めるワークでは、原因に絡む複数の要素を切り分けて理解する方法を学ぶ。
そのほか、新商品の発売にあたってシステムシンキングを活用する方法も、手を動かしながら習得できる。最後は、学習内容を仕事や生活でどう活用していくかを考えるワークを実施。ワークで言語化しておけば、学びを適切なシーンでアウトプットしやすくなる。
なお、ケーススタディは依頼企業の要望に合わせてカスタマイズ可能だ。
- 料金:要問い合わせ
ロジカルシンキング研修(SMBCコンサルティング株式会社)
(出所:ロジカルシンキング研修公式Webサイト)
ロジカルシンキング研修を企業の要望に応じた形で実施する講師派遣型のサービス。研修内容はカスタマイズが前提で、受講者同士のワークを多く取り入れている傾向にある。
一例として論理的な人、非論理的な人の特徴をディスカッションするプログラムでは、ロジカルシンキングの重要性を改めて認識できる。また、代表的なフレームワークの使い方を詳しく学べるのもポイント。たとえばロジックツリーを学ぶ時間では、Why型とHow型を使った要素の分析方法を習得可能。
ピラミッドストラクチャーの講義では、ピラミッドの頂点にある主張をぶらさずに伝える方法や、So what?/Why so?を使い分けて論理の飛躍を防ぐスキルが身につく。ほかにも、事業戦略の立案に用いられるフレームワーク「SWOT」や、マーケティング戦略を立てるのに役立つフレームワーク「3C」「4P」「5force」の適切な使い方をレクチャーする。
- 料金:要問い合わせ
おすすめのロジカルシンキング研修(個別学習を重視)
買い切りの動画コンテンツや、eラーニングを提供しているタイプの研修サービスを紹介します。
ロジカルシンキング・システムシンキング(デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社)
(出所:ロジカルシンキング・システムシンキング公式Webサイト)
ロジカルシンキングの基本的な考え方や、活用のためのテクニックを習得できる研修サービス。はじめに帰納法・演繹法と、それらを使って物事を考える際に重要なポイントを学ぶ。続いて、ロジックツリーの概要や、ツリーを作成するうえでの注意点(もれなく、ダブりなく)をレクチャー。ロジックツリーで掘り下げる範囲の見当をつけるために、限られた情報から仮説を立てる方法も習得できる。
また、時間の経過や物事の相互作用により変化する事象の関係性をとらえる思考法「システムシンキング」を詳しく解説しているのが特色。ロジカルシンキングと併用することで、より正確な結論を導き出せる。
講座は一回3,000円で単品購入できるほか、同社が運営するサブスク型のeラーニングでも視聴可能。
- 料金:3,000円/名
ユーキャンの法人向けロジカルシンキング講座(株式会社ユーキャン)
(出所:ユーキャンの法人向けロジカルシンキング講座公式Webサイト)
ロジカルシンキングの様々な考え方や手法をeラーニングで網羅的に学べるサービス。カリキュラムの序盤では、客観的な説明の必要性や、事実と意見の違いなどを解説する。その後は、ロジックツリーとピラミッドストラクチャーを使って伝えたいメッセージを整理・構築する方法をレクチャー。手を動かしてツリーを作成する時間もあり、学びをすぐにアウトプットできる。ほかにもMECEの具体例や、帰納法・演繹法の考え方などを幅広く習得できる。
同社のeラーニングは、動画の視聴前に事前テストを受けられるのが特徴。事前テストによって不足知識とこれから学習する内容を把握でき、主体的にインプットする姿勢が身につく。動画を見終わったら確認テストが受講可能。学びを自分のものにできているか確かめられる。
- 料金:10,000円/名
ロジカルシンキング研修(株式会社ビズアップ総研)
(出所:ロジカルシンキング研修公式Webサイト)
ロジカルシンキングの基礎やフレームワークをeラーニング形式で身につけられる研修サービス。ロジックツリーをはじめ12種類のフレームワークの使い方や、適した活用場面がレクチャーされる。また、ロジックツリーで整理した情報を相手にわかりやすく伝える方法も指南され、会議や報告の場で活用しやすい。ほかに、自社のSWOT分析を効果的に行う方法も学べるため、事業戦略、マーケティング戦略の立案に役立つ。
同サービスのeラーニング「e-JINZAI」は、一人あたり月額400円とリーズナブルに受講できるのが嬉しい。そのほか、依頼企業のオフィスに講師を招く派遣型研修も実施。その際は、ベースのカリキュラムに自社の課題や実例などを反映したアレンジにも対応している。
- 料金:月額400円/名
ロジカルシンキング研修(株式会社Schoo)
(出所:ロジカルシンキング研修公式Webサイト)
ロジカルシンキングにおいて必要なスキルとマインドセットを身につけられる研修サービス。ロジカルシンキングを初めて勉強する受講者には、入門編の動画が最適。講義では「桃太郎のストーリーを相手に簡潔に伝える」ことをテーマに、話の全体像を把握する方法や、論理を飛躍させない方法を学べる。入門編の視聴後は、中級編のコンテンツの視聴がおすすめ。クリティカルシンキングや、異分野で活用される知識を別の分野に応用して新たな解決策を見出す「アナロジカルシンキング」を解説するコンテンツが展開されている。
ほかにも、意見をロジカルに主張するためのプレゼン方法を取り上げたコンテンツでは、「読んで面白かった書籍」などをテーマに説得力ある主張の展開方法をレクチャーする。
同サービスでは、ほか9,000本以上の動画が定額で見放題。従業員の受講状況や学習時間は管理画面で簡単に把握できる。
- 料金:月額1,650円/名、初期費用11万円
まとめ
直面している課題を解決しようとする時、長年の経験や勘を頼りに判断している人は少なくないでしょう。しかし経験や勘だけでは、課題にジャストフィットした解決策を導くことが難しい場合もあります。
そんな時に必要なのが、物事を筋道立てて考え、結論を導いていくロジカルシンキングです。研修ではフレームワークの活用法や、仮説を立てる方法など様々な内容を学べて、論理的な結論を出せるようになります。講義だけでなく、ワークやグループディスカッションを取り入れている研修も。インプットした知識をその場でアウトプットできるので、学びっぱなしになりません。
ロジカルシンキング研修を提供している会社は、基礎知識の習得を重視したタイプから、学びを実践するワークを重視したタイプなど様々です。ほかにも自社の事例を取り入れたカリキュラムにアレンジできるタイプや、eラーニングで受講できるタイプもあるので、自社のニーズに合わせて最適な研修サービスを選んでみてください。