インサイドセールス代行会社の比較12選。依頼内容や料金目安は？
最終更新⽇：2023-11-21
社内にインサイドセールスの組織を構築するリソースがない、内製化のためのノウハウを知りたいと考えている方へ。代行依頼ができる業務範囲や代行会社ならではの付加価値、料金の相場、比較ポイントを紹介します。
目次
インサイドセールス代行会社とは？
インサイドセールス代行会社とは、電話やメール、Web会議ツールなどを使ってリード（見込み客）の購買意欲を促すインサイドセールス（内勤営業）を代行する専門会社です。
一般的なインサイドセールスの業務範囲は、マーケティングが獲得した新規リードの育成・精査を行い、商談のアポを獲得してからフィールドセールス（訪問営業）に引き渡すまで。受注確度の高いリードに絞って商談できるため、フィールドセールスの効率化が期待できます。
一方で、インサイドセールスには、インサイドセールスのKPI設定や運用設計、組織構築といった独自スキルやノウハウが求められるため、自社のリソースだけで対応できない企業が少なくありません。
しかし、インサイドセールス代行会社に依頼すれば、以下のメリットがあるため、売上アップや販路拡大が期待できます。
- インサイドセールスのプロ人材を迅速に確保できる
- 後回しにされがちな購買意欲の低いリードや潜在顧客を育成できる
- 人件費や設備投資を抑えた営業活動ができる
- 代行会社と連携することで、内製化のためのノウハウを獲得できる
インサイドセールスの代行会社に依頼できること
インサイドセースル代行会社に依頼できる業務内容と付加価値を解説します。
依頼できる業務内容
依頼できる業務内容は、インサイドセールス代行会社の提供形態と自社商材によって異なります。
依頼できる業務内容（提供形態別）
| 提供形態 | 依頼できる業務内容 |
|---|---|
| アポ獲得注力型 | リードの商談化（アポ獲得）までに注力。マーケティングとフィールドセールスの間にあたる業務を依頼できる。 |
| クロージング型 | 新規リード獲得から商談まで、一気通貫で対応。マーケティングからフィールドセースルまでをカバーしている。 |
| 既存アップセル型 | 既存顧客へのアップセル・クロスセルを提案。新規営業と既存営業を兼務する人員が少ない企業に適している。 |
また、自社で扱う商材がインバウント型の「SDR」と、アウトバンド型の「BDR」のどちらの営業手法に適しているかでも、依頼できる業務内容が変わってきます。
依頼できる業務内容（自社商材別）
| 営業手法 | 依頼できる業務範囲 |
|---|---|
| SDR | ヒアリングから商談化までに対応。新規リード獲得と成約は自社で行いたい企業向け。 |
| BDR | 新規リード獲得から商談化までに対応。契約や成約などクロージングに専念したい企業向け。 |
どんな業務をどこまで、代行会社にアウトソーシングするか事前に決めておきましょう。
代行会社ならではの付加価値
単純にインサイドセースルの業務をアウトソーシングするだけでなく、スキルの高いプロが集まる代行会社ならではの付加価値を受けられるのも魅力です。
たとえば、「インサイドセースル支援（株式会社セレブリックス）」では、本格的な支援活動に入る前に顧客のサービス理解から3C分析、セールスコンテンツの作成、ターゲットリストの精査、セールス手法の確立まで手厚いフォローが受けられます。支援活動に入ってからは、改善に向けたPDCAサイクルを回すことで商談成功率を高めてくれます。
また、「インサイドセースル代行（株式会社soraプロジェクト）」では、アポ率向上のためのトークスクリプトの改善やターゲットリストの変更がサービスに含まれています。
インサイドセールスの相場・料金の目安
インサイドセールス代行の月額利用料は、（1）成果報酬型、（2）固定報酬型の2つに大別できます。それぞれの特徴と相場を見ていきましょう。
※代行する業務範囲によって料金が異なるため、多くのサービスで見積もり問い合わせが必要です
（1）成果報酬型
アポ獲得数や受注件数など、成果に応じて報酬を支払う料金プラン。1アポイントの費用相場は15,000～30,000円です。
1件あたりの料金は割高に設定されていますが、依頼する業務が特定プロセスに限定されている場合、または短期間で成果を出したい場合におすすめです。
（2）固定報酬型
月額利用料を固定費で支払う料金プラン。リード獲得から商談化までを代行する場合、相場は月額50～70万円となっています。
月額費用が固定されているので、インサイドセールスに投資できる予算が限られている場合の企業におすすめです。「インサイドセールス代行（株式会社soraプロジェクト）」では、テストマーケティングプラン（月額30万円〜）の用意があり、本格稼働する前に顧客の傾向を掴むことができます。
インサイドセールス代行会社の比較のポイント
インサイドセールス代行会社の選定・比較するときのポイントは、主に3つあります。
①得意とする業種や商材
1つ目の比較ポイントは、代行会社が得意とする業種や商材です。自社と同じ、または類似の業種・商材の営業実績が豊富な代行会社は、インサイドセールスの成功パターンを熟知しているため、費用対効果の高い営業活動が期待できます。
たとえば「BALES Outsourcing」は、SaaSサービスを提供するBtoB企業のインサイドセールスの支援・代行に豊富な実績があります。また、「リーグル」や「インサイドセールスアウトソーシング事業（株式会社コンフィデンス）」のように、ITテクノロジー分野の支援に強みを持つサービスも。「Sakura outsourcing」は、IT業界も含めて住宅整備会社や人材派遣会社、製造業、出版社など、様々な業種の営業ノウハウを持っています。
②インサイドセールスの構築支援の有無
いずれインサイドセールスを内製化したい場合は、インサイドセールスの構築支援の有無をチェックしておきましょう。
社内のリソースだけで、いちからインサイドセールスチームを構築するのは容易ではありません。また、ノウハウを入手するために、インサイドセースルのスキルを持つ人材を確保する必要があります。そのため、体制構築の設計支援も含めて、教育・研修サービスのある代行会社を選ぶとよいでしょう。
「SALES ROBOTICS」や「Sakura outsourcing」などが、構築支援から教育・研修サービス提供までに対応しています。
また、「インサイドセールス・アウトソーシング（ブリッジインターナショナル株式会社）」では、構築支援も含めて、一般社員向けとマネージャー向けと2種類の研修を用意しています。
③リード獲得支援の有無
そもそもリード数が不足している場合は、リード獲得支援の有無が比較ポイントに。新規商材だとリードを獲得する以前に、ターゲットの絞り込みすらできていないケースも散見されます。
たとえば「SALES ROBOTICS」では、独自の企業データベースからターゲットを抽出し、リード獲得から商談化までを支援。更に、顧客の課題に合わせて、獲得したリードのフォローと併用した新規リードの獲得支援や、アプローチするリードの優先付けから継続フォローといった柔軟な対応が可能です。
また「リーグル」は、新規商材のターゲットリスト作成から案件化までの業務において、短期間で成果を出すことに定評があります。
そのほかには、Webサイト制作や広告運用など、新規リードを創出するために様々なマーケティング支援を行う「インサイドセールス代行（株式会社soraプロジェクト）」のようなサービスがあります。
主なインサイドセールス代行会社
豊富な実績を持つインサイドセールス代行会社を12社紹介します。
インサイドセールス支援（株式会社セレブリックス）
（出所：インサイドセールス支援公式Webサイト）
大企業からベンチャーまで、幅広い規模・業種での支援実績を持つ営業代行会社。1,200社12,000商品の支援実績から体系化された営業メソッドで、クライアントの課題解決をサポートする。
インサイドセールス支援では、正社員で構成された1名のチーフと2名以上の納品メンバーが、新規リード獲得から受注後のカスタマーサクセスまでの幅広い業務プロセスに対応。定期ミーティングで顧客の営業戦略や戦術の方向性を策定し、業務改善に向けたPDCAサイクルを回すことで受注率アップに貢献する。また、商品・サービスの提案や営業レポートの作成・分析といったフィールドセールスの代行も可能だ。
- 料金：要問い合わせ（固定報酬型） ※成果報酬については要相談
BALES Outsourcing（スマートキャンプ株式会社）
（出所：BALES Outsourcing公式Webサイト）
SaaS企業を中心に300プロジェクト以上の支援実績を持つインサイドセールス代行会社。顧客と一緒に全体戦略を考えたうえで、トークスクリプトの改善や、データ分析をもとにしたターゲット・施策提案などを行う。
また、SFA・CRMツールの設計や運用方法のアドバイスや、内製化に向けた体制構築の支援にも定評あり。人的リソースやコスト削減のための業務アウトソーシングではなく、課題解決や組織・営業施策の強化を目指す企業におすすめ。
- 料金：要問い合わせ（固定報酬型）
SALES ROBOTICS（SALES ROBOTICS株式会社）
（出所：SALES ROBOTICS公式Webサイト）
最新の成功ノウハウを用いて、インサイドセールスの「構築支援」と「運用支援」を提供する代行会社。上場企業からベンチャー企業まで1,000社以上の支援実績を持ち、幅広い業種・商材に対応する。
「構築支援」では、顧客に最適な業務プロセスの構築から、社内へのインサイドセールス部門の定着などを提案。顧客が本番運用する前に、SALES ROBOTICSの「運用支援」部門で構築プランのテスト運用を実施する。そして、安定した成果が出せるようになってから顧客に提供するため、インサイドセールスの内製化を目指す企業に最適だ。また、「運用支援」ではリード獲得、ナーチャリング、KPI設定、SFA/CRM活用方法など、幅広い業務プロセスの改善提案や代行に対応。
- 料金：要問い合わせ（固定報酬型）
インサイドセールス代行（株式会社soraプロジェクト）
（出所：インサイドセールス代行公式Webサイト）
平均アポ率が4.6％と、成果に直結するインサイドセールスを提供する営業代行会社。人事系ソフト販売会社、旅行エージェント、OA機器通信販売会社、不用品買取など、14年間で様々な業種・商材の法人営業代行実績を持つ。130万コール、800万社から蓄積・抽出した独自の法人データベースから、顧客の商材・サービスに合わせて、売上に直結する最適解の営業活動を代行。
途中経過やアポ獲得の定期報告に加えて、長期的な視野に立った継続的なリード獲得や育成を目指し、改善施策を積極的に提案する。また、内製化に向けたオペレーション構築や、新規リードを創出するマーケティング施策にも対応。
- 料金：月額30万円〜（テストマーケティングプランの場合）※成果報酬型の料金プランも提供
リーグル（リーグル株式会社）
（出所：リーグル公式Webサイト）
ITテクノロジー分野を中心に、500社以上の実績を持つBtoBセールス代行会社。新規開拓営業に特化しており、マーケティングとインサイドセールスをフルアウトソーシングできる。
具体的には、ターゲティングからリスト作成、メディア掲載、展示会、フォローコールなどの顧客接点構築、ナーチャリングまでを支援。豊富なキーマンリストとパートナーネットワークを保有しており、短期間でのアポ率向上や商談化成功といった実績も多い。
たとえば、新規SaaS型eラーニングの事例では、わずか2カ月で120社にコールし、そのうちの18％は訪問に成功。また、国内SIerでは年度末の多忙な時期に、実稼働2週間で60件ものアポ獲得を実現している。短期間で成果を上げたいIT企業におすすめだ。
- 料金：要問い合わせ（成果報酬型）
セイヤク（株式会社ウィルオブ・ワーク）
（出所：セイヤク公式Webサイト）
BtoB特化型の営業アウトソーシングサービスを提供する代行会社。設立26年で2,800社以上の商材・サービスの営業課題を解決した実績を持つ。インサイドセールス代行支援では、プロジェクトマネージャーをはじめ営業経験が豊富な正社員を固定配置し、トークスクリプトの作成からクロージングまでの業務プロセスを網羅的にサポート。限定的な業務プロセスに絞って依頼することもできる。
また、インサイドセールスチーム構築支援も提供。顧客の営業チームにウィルオブ・ワークの社員が一時的に参加して、内製化のノウハウを共有する。全国各地に50以上拠点があるので、インサイドセールスを導入・内製化したい地方企業におすすめ。
- 料金：要問い合わせ（固定報酬型） ※成果報酬型については要相談
Sakura outsourcing（株式会社アースリンク）
（出所：Sakura outsourcing公式Webサイト）
大手SIerやOA機器販売、人材派遣会社、製造業など、様々なBtoB企業1,500社以上での支援実績を持つ代行会社。顧客の要望に合わせた柔軟な対応に定評がある。キックオフミーティングから最短1週間で稼働し、リード獲得から資料送付、ナーチャリング、MA連携、アンケートを使ったマーケティング情報の収集など、幅広い業務を代行する。
獲得したリードやナーチャリング時に収集した顧客情報を、独自開発の「Sakura outbound/CTI」に蓄積することで、データに基づいたPDCAサイクルの仕組みづくりを支援。また、自社でインサイドセールスチームを内製化したい企業向けに、座学研修から実践的なコール対応のフォローアップをする研修サービスも提供している。
- 料金：要問い合わせ（固定報酬型）
インサイドセールスアウトソーシング事業（株式会社コンフィデンス）
（出所：インサイドセールスアウトソーシング事業公式Webサイト）
高額商材の課題解決型営業で培った成功ノウハウが強みの代行会社。累計850社のIT・Webサービス業を中心に大手から中堅中小、ベンダーまで幅広く、営業活動の支援実績を持つ。特に新規事業や新製品の営業ノウハウが豊富で、インサイドセールスアウトソーシング事業の66％が新規事業や新製品となる。
正社員によるプロジェクト専任制なので、代行期間中は顧客の営業活動にのみ専念。テレアポやメルマガ送付、オンライン商談、リストのDB化、アポイント設定、非対面によるクロージングまで対応している。新規高額商材のインサイドセールスをアウトソーシングしたい企業におすすめ。
- 料金：要問い合わせ（固定報酬型） ※成功報酬型に移行する場合もある
インサイドセールス代行・外注（カクトク株式会社）
（出所：インサイドセールス代行・外注公式Webサイト）
営業特化型マッチングプラットフォーム「kakutoku」に登録された12,000人以上のフリーランス営業と、600社以上の営業代行会社から選定したSDRの経験豊富な人材で構成された代行プラットフォーム。
厳正な審査基準をクリアしたプロのディレクターによるマネジメント体制を徹底しているため、顧客が求めるスキルにマッチしたフリーランス営業人材のアサインも可能。営業トークの録音・録画システムや、1日の行動・KPI・商談進捗を自動収集できる日報機能があるため、営業活動の詳細を把握できる。また、録音・録画データやトークスクリプト、制作資料はすべて共有されるため、営業ノウハウとして社内にナレッジを蓄積することも可能だ。
- 料金：要問い合わせ、初期費用なし（固定報酬型）
インサイドセールス・アウトソーシング（ブリッジインターナショナル株式会社）
（出所：インサイドセールス・アウトソーシング公式Webサイト）
2002年の創業以来、IT、通信・情報、流通、製造など幅広い業種において、インサイドセールスのコンサルティングやアウトソーシング、アセスメント/研修を行った実績を持つ営業代行会社。様々な顧客ニーズに合わせたトータルソリューションを用意しており、限定的な業務代行にも対応している。
代行チームは、傾聴や共感などのスキル教育を受けた正社員のみで構成。加えて、AIやMAなどのICTを積極的に活用することで、売上のもととなるパイプラインの質と量を向上させ、成約率アップに貢献する。また、内製化を進めたい企業にはアセスメントを実施し、改善提案や初心者〜運用管理者向け研修を提供している。
- 料金：要問い合わせ
DORIRU（DORIRU株式会社）
（出所：DORIRU公式Webサイト）
セールステック企業が提供する中堅〜大手企業向けのBDR構築支援サービス。ダッシュボード管理が可能な独自開発のクラウドツールを使って、接点のなかった中堅〜大手企業との新規商談創出を促進する。
顧客のターゲット戦略をもとに企業データベースからアプローチリストを抽出し、BDR専用のトークスクリプト作成やアウトバウンドコール、リード・商談化といった顧客管理を代行。更に、リードのスコア付けや顧客検討フェーズの提案、スコアリングの商談日条件に当てはまる顧客の商談トスアップなど、幅広い業務プロセスをサポートする。
- 料金：要問い合わせ（固定報酬型）
Slley-s（株式会社ビズリンクス）
（出所：Slley-s公式Webサイト）
新規顧客の集客からカスタマサポートまで対応するオンラインアシスタントサービス。窓口担当のディレクターとメンバー2名の合計3名で顧客の専属チームを構成する。いずれのスタッフも高いスキルを持つ正社員で、新規リード獲得からリードナーチャリング、アポ獲得後の商談調整、商談後のアフターフォローまで対応することができる。また、既存顧客に対する解約防止のフォローや、アップセルやクロスセルの代行も可能だ。
必要なコストは月間30時間あたりのアシスタントサービスの利用料のみと、シンプルでわかりやすい料金プランが特徴。低コストでマーケティングからインサイドセールス、フィールドセールスまで、一気通貫で代行依頼したい企業におすすめ。
- 料金：月額16万8,000円（セールスプラン・6カ月契約の場合）
まとめ
コロナ禍を機に企業での導入が進んだインサイドセールス。非対面営業ならではのノウハウが必要なため、自社のリソースだけで組織を構築し、定着させることは容易ではありません。ノウハウ・リソース不足に悩む企業の心強い味方となるのが、インサイドセールス代行会社です。
社内のリソース不足を解消するだけでなく、全体戦略を考えた構築設計や運用ノウハウの定着、改善に向けたPDCAサイクルの実行など、様々な付加価値が得られるでしょう。また、セールスのプロによる質の高いサービスも魅力です。
インサイドセールスに特化したサービスのほかに、マーケティング活動からクロージングまで一気通貫のサービスを提供する代行会社もあるので、まずはアウトソーシングしたい業務の範囲を明確にしましょう。そして、コストや導入目的を合わせて検討すれば、自社に最適な代行会社が見つかるはずです。
質の高いインサイドセールス活動を実現するため、ぜひ導入を検討してみてください。
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