RPA導入支援サービス比較12選。費用やできること選び方は?
最終更新⽇:2025-02-04

RPAの導入を検討しており、自社の業務に適したツールの選定や初期設定、運用後のメンテナンスを支援してほしいと考えている企業の担当者へ。RPA導入支援サービスに依頼できる業務や費用とともに、おすすめのサービスを紹介します。
目次
RPA導入支援サービスとは?
RPA導入支援サービスとは、企業がRPAを導入するための計画立案から、ツール選定、シナリオ開発、運用をサポートするサービスです。RPA関連の専門知識を持ったコンサルタントやエンジニアが、依頼企業の既存の業務フローにRPAを組み込み自動化する体制を作ります。
RPA導入における課題
RPAを導入するとルーティン作業を自動化できるので、日々の業務効率が飛躍的に上がります。作業はRPAで実装したシナリオ通りに進むため、ヒューマンエラーの防止や作業品質の向上も期待できます。
上手く活用すれば上記のようなメリットを受けられるRPAですが、自社でイチから導入を進めようとすると、以下の課題にぶつかることが考えられます。
導入前の課題
- 自社の業務形態に最適なRPAツールがわからない
- どのようなプロセスで導入を進めれば良いかわからない
- 日常業務をRPAでどこまで置き換えられるかわからない
- RPAで置き換えたい業務の洗い出しに時間がかかる
導入中の課題
- RPAのシナリオ設計・ロボット開発がイメージ通りにできない
- 日常業務と並行してRPAの導入を進める時間が足りない
導入後の課題
- 導入後の費用対効果が不透明
- RPA運用ガイドラインの整備が進まず、組織に定着しない
- 業務手順の変更や、RPAに接続したソフトウェアのアップデートに伴うメンテナンスに対応するリソースが足りない
- RPAを推進する人材・リソース不足で横展開・全社展開が進まない
RPA導入支援サービスを使えば、専任の担当者が自動化に適した業務のリストアップから、シナリオの設計、ロボットの開発を一気通貫で実行。運用開始後のメンテナンスや、予期せぬエラーが発生した場合の対処も任せられます。
RPA導入支援サービスのできること
この章では、RPA導入支援サービス会社にどのようなサポートを依頼できるか説明します。なお、依頼できる内容や範囲はサービス提供会社によって異なるため、詳しくは後半の「おすすめのRPA導入支援サービス」の各サービス紹介ページをご覧ください。
導入前のコンサルティング
導入計画策定 | RPA導入の目的にあわせたロードマップやスケジュールを策定 |
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業務調査 | 依頼企業の業務内容をヒアリング |
自動化対象業務の選定 | ヒアリング内容から、自動化に適した業務を抽出 |
RPA導入範囲の決定 | 導入計画、予算を加味しながら自動化する業務の範囲を決定 |
ツール選定 | 依頼企業の業務内容や、使っているソフトウェアに合ったツールを提案 |
費用対効果シミュレーション | RPA導入コストと業務自動化により削減できる費用を比較 |
試験運用(PoC)
トライアル環境の構築 | 一部の業務をRPAに置き換えて、動作を検証 |
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問題点の抽出・ブラッシュアップ | トライアルで改善点を洗い出し、本番環境に適用 |
導入体制構築支援
専用問い合わせ窓口の設置 | 自社のRPA担当者に代わり、従業員からの問い合わせに対応 |
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開発・運用におけるルール・ガイドラインの策定 | RPA活用の属人化を防ぎ、標準化を促進 |
RPAツールの導入・設定
ツールの購入、インストール、設定 | ツールの購入から初期設定まで実施 |
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外部システム連携 | 自社で既に運用しているシステムやデータベースなどを連携 |
セキュリティ対策 | RPAツールにログイン時のパスワード暗号化や、部署ごとの操作権限設定など |
また、既存のシナリオ・ロボットがある場合には、その修正や改善にも対応します。
RPAの運用・保守
- 稼働状況監視
- エラー発生時のシナリオ修正
- 業務手順変更やRPAに接続したソフトウェアのアップデートに伴う定期的なメンテナンス
- RPAツールのライセンス管理
- 運用ルールや手順の改善提案
運用内製化を見据えたRPA人材育成
- RPAツールの基本知識・操作研修
- シナリオ作成研修(座学・実践)
- 運用管理者研修
- 研修終了後のサポート(メールや電話などで不明点をレクチャー)
- 社内啓蒙活動支援
そのほか、サービス提供会社のナレッジや、他社の導入事例など、RPA関連情報を提供したり、自動化効果を測定し、シナリオや業務自体の見直しを実施するといった業務を含むサービスもあります。
RPA導入支援サービスの目的別の選び方
RPA導入支援サービスのタイプは、導入目的別に、以下5種類に分類されます。
1 | トータルサポートしてほしい | RPAの業務選定からツール選定、ロボット開発、運用まで一括で依頼可能。大企業向けの導入支援が多く、段階的な全社展開にも対応。 |
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2 | プロセスごとに依頼したい | 必要な支援をプロセス単位で依頼可能。導入前のPoCやRPA人材の育成カリキュラムを提供し、部分的な支援も受けられる。 |
3 | 安価に利用したい | 比較的リーズナブルな価格で支援を依頼可能。簡易なシナリオでの業務自動化を進めたい企業に適している。 |
4 | 社内でRPAを定着させたい | RPAを導入済みの企業向けに、推進体制の構築や運用ルール策定、技術フォローを支援。安定運用をサポート。 |
5 | 専門スキルを持つ人材を派遣してほしい | RPAの専門スキルを持つスタッフを派遣し、企業内でRPA担当者と伴走。現場のニーズに即した支援を実施。 |
以下、具体的なサービスを交えながら詳しく解説します。
(1)トータルサポートしてほしい
RPAに置き換えたい業務のピックアップから、ツールの選定、ロボット開発、運用までトータルで任せられるタイプ。大企業向けに広範囲な導入支援に対応している場合が多く、まずは一部で導入して徐々に全社展開していきたい企業にもおすすめです。
「FOC」は、アウトソーシングの経験から、人事総務、経理などの間接部門でRPAを導入すると効果が大きい業務を熟知しているのが強みです。現状の業務フローから自動化がベターな業務を的確に提案するため、必要な箇所に絞ってコストをかけられます。
「ProVision」の場合、同社のエンジニアが内製化を見越して再現性の高いシナリオを設計。あわせて依頼企業の担当者にRPAを使いこなせるようトレーニングも行うため、社内でRPAを無理なく活用できる体制が整います。
また、「リコージャパン」は依頼企業に適したツールの選定に強みがあります。自動化を検討する業務の内容にとどまらず、依頼企業が導入に割けるリソースや財務上の制約も加味したうえで適したツールを判断。運用後のミスマッチが起こりづらいです。
同じく「インテック」も、導入支援を依頼する際に「RPAクイック検証サービス」を利用可能。同社で扱っているUiPath、Power Automate for desktopのうち、どちらのツールが自社にマッチしているかをすぐに判断できます。
(2)プロセスごとに依頼したい
RPAの導入にあたって必要な支援をプロセスごとに受けられるタイプ。(1)のタイプのように、トータルサポートにも対応しています。
「tdi」の場合、導入前のPoCをスポットで依頼できるのが特徴。検証用のロボットで動作を確かめながら実際の導入に移れます。正確な費用対効果を算出したうえで、導入すべきかを判断したい企業におすすめです。
「IHS」は、RPA人材の育成カリキュラムが豊富です。たとえば基本知識の解説から、シナリオ作成に必要なノード・ライブラリの解説、マンツーマン教育などを幅広く展開。また、育成カリキュラム終了後に出てきた不明点をメール・電話で答えるサポートも受け付けており、RPAの運用を自社で内製化する環境が整います。
(3)安価に利用したい
リーズナブルな価格での支援を依頼できるタイプ。比較的簡易なシナリオで対応できる単純業務の自動化を進めたい企業におすすめです。
「ハカドリRPA」は、月額定額の「ロボット作成代行お試しプラン」を提供。本格導入前に、一つの業務を置き換えたサンプルロボットを提供するプランです。業務の内容によっては、サンプルロボットを応用するだけで別の作業の自動化も実現。コストを抑えつつ自動化の範囲を広げられます。
「Robowork」は、定額ながらRPA以外の選択肢も含めた業務改善アドバイスをしてくれるのが嬉しいポイント。具体的には、Excelの活用や人的運用した方が良い業務とRPAの利用が望ましい業務を切り分けて、適切な提案をしてくれます。
(4)社内でRPAを定着させたい
すでに自社でRPAを導入している企業向けに、技術フォローや定着支援を行うタイプ。
たとえば「AGS」の場合、RPAを導入済みの企業に対し、コンサルタントが推進体制の構築支援を実施。一例として、RPAに適した業務の整理、見直しや、運用ルールを作るためのサポートが受けられます。
「ヤマトシステム開発」は、安定して動くシナリオ作成方法や、エラー対応などの相談を随時受け付ける「RPA相談室」を設置。保守運用に必要なサポートを、必要な時に受けられます。
(5)専門スキルを持つ人材を派遣してほしい
依頼企業にRPA関連の専門スキルを持つ人材を派遣するタイプ。
「RPAアソシエイツ」では、同社独自のRPAトレーニングを受講し、スキル認定を受けたスタッフを派遣。スタッフは企業内に常駐して自社のRPA担当者と伴走するため、現場の状況に寄り添った支援が期待できます。
RPA導入支援サービスの費用
RPA導入支援サービスにかかる費用は、業務を依頼する範囲によって異なります。以下に、費用を公開しているサービスのプランを上記のタイプ別にまとめたので参考にしてみてください。
(1)トータルサポートしてほしい
具体的な費用は公開していませんが、「FOC」は、初年度の導入予算を最低でも年間200万円程度想定することを推奨しています。RPAを導入する業務範囲のすり合わせから、ツール選定、シナリオ設計まで一気通貫でサポート。運用後の保守も任せられます。
(2)プロセスごとに依頼したい
RPAの導入にあたって必要な支援をスポットで受けられる「tdi」の場合、料金が公開されているプランは以下の通りです。
- 自動化対象業務の収集、PoCを行う業務の選定、検証用ロボットの実装:75万円〜
- 自社でRPAの設計・開発ができる人材育成(初級編〜応用編):10万円〜
(3)安価に利用したい
「Robowork」は、RPA導入後の運用支援を定額で実施する「おまかせプラン」を提供。料金は下記の通りで、自動化するプロセスにより変動します。
- RPA使用ライセンス+運用後のシナリオの軽微な修正:月額50,000円〜
「ハカドリRPA」の場合、RPAツール「SynchRoid」の導入時のみ「ロボット作成代行お試しプラン」を利用できます。
- 導入前のRPA対象業務の選定、サンプルロボットの提供:月額50,000円〜
(4)社内でRPAを定着させたい
「AGS」は、WinActorを導入済みの企業に向けたサポートが充実。以下にプランの一例を紹介します。
- RPA推進体制構築コンサルティング:110万円/2カ月
- シナリオ作成支援:80,000円/6時間
- 電話での操作サポート:年額13万2,000円(月1時間、年間12時間のサポートを上限)
- 初心者向け操作研修:10万5,000円/3名
- 中級者向けシナリオ作成技術者養成研修:50,000円
RPA導入支援サービスの比較ポイント
RPA導入支援サービスを利用するにあたって、比較検討すべきポイントを紹介します。
(1)取り扱っているRPAツールの種類
RPAツールの種類は様々で、それぞれ操作性や機能が異なります。自社で導入を検討しているツールや、業務形態に合ったツールを取りそろえているかを確認しましょう。概ね、下記3種類のRPAツールの導入に対応しているサービスが多いです。
【代表的なRPAツール】
WinActor(エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社)
業種を問わず日本で8,000社を超える企業に導入されている純国産のRPAツール。シナリオのフローチャートは、マウス操作で簡単に作成。専門知識が必要ないため、システム部門だけでなく現場の担当者でもシナリオ設計・修正がしやすい。Microsoft Officeをはじめ、様々なソフトウェアの操作の自動化に対応。PC一台から導入可能で、徐々に拡張することもできる。
UiPath(UiPath株式会社)
デスクトップ上やWebブラウザ上で行われる定型業務や大量のデータ処理を自動化できるRPAツール。複数のツールをラインナップしており、一例として「業務プロセスの改善」「シナリオの開発」「稼働状況管理」に特化したツールをリリース。必要なツールを導入することで、自社の業務形態にマッチしたRPA環境を構築できる。
Automation Anywhere(オートメーション・エニウェア・ジャパン株式会社)
単純作業にとどまらず、データ収集・分析の自動化にも長けており業務の生産性アップに貢献するRPAツール。同ツールは、AIと連携した特徴的な機能を搭載。たとえばフォームに希望する操作を文章で打ち込むと、AIが文章を認識してシナリオチャートを自動で作成する機能がある。
そのほか、以下のRPAツールの導入に対応しているサービスも。
「ProVision」は、Web-EDI(企業間の電子商取引を実現するための仕組み)のプロセス自動化に強いRPA「オートジョブ名人」の導入に対応。受発注業務をメインに扱う企業におすすめです。
「ハカドリRPA」は、簡単な定型業務の自動化を実現するRPAツール「SynchRoid」を取り扱っています。SynchRoidでは、たとえば電車運賃を自動計算し、金額をシートに転記するような単純作業を自動化できます。
RPAツールの種類や特色についてより詳しく知りたい方は、「RPAツール比較15選!種類・料金相場・活用のコツや選び方」をご覧ください。
(2)RPAツール導入支援以外のサポート
RPAツールの導入とあわせて、接続するソフトウェアや、関連技術の連携を任せられるサービスも。
たとえば「コニカミノルタ」は、RPAとAI OCRを連携したプランを用意。紙帳票をAI OCRでデータ化し、そのデータを各種業務システムにRPAで自動で流し込む動線を整えられます。
「IHS」は、WinActorと、Excelデータの集計、並べ替え、帳票出力などを自動化できるソフトウェア「xoBlos」の連携に対応。xoBlosを連携すると、RPAが収集したデータから必要な情報を自動で抽出し、再加工してExcelにアウトプットするアプローチが実現します。複雑なマクロを組む労力が省け、業務効率が更にアップします。
(3)単発利用の可否
RPA導入支援サービスは、基本的に長期での利用が前提となりますが、中には単発での利用が可能なサービスも。
「ヤマトシステム開発」の場合、シナリオ作成代行、エラーの解消方法のレクチャーなど6種類のサービスを、最少1回、最短2時間から利用できます。必要な時に必要なだけサポートを受けられるので、無駄なコストがかさみません。
おすすめのRPA導入支援サービス(トータルサポートしてほしい)
RPAツールの選定や、ロボット開発、運用までをトータルサポートするサービスを紹介します。
インテック(株式会社インテック)
(出所:インテック公式Webサイト)
RPAの導入・運用・内製化を様々な角度からサポートするサービス。標準的な導入ステップは、大きく「評価(PoC)」「導入」「運用・展開」の3段階。評価のステップでは、2、3業務を試しに自動化し、RPAを導入しない場合と比較しながらコストメリットを評価する。
導入の段階では、ガイドラインの策定やツールの調達、開発環境の構築を任せられるほか、社内で挙がった問い合わせに対応する専用窓口の設置も依頼可能。RPAを企業内で包括的に推進する体制が整う。運用開始後は、RPAに接続するソフトウェアのバージョンアップなど、継続的なメンテナンスに対応。運用が軌道に乗れば他業務、他部署への展開も依頼できる。
導入の際は「RPAクイック検証サービス」を利用可能で、どのツールが自社業務にマッチしているかをすぐ判断できるのも嬉しい。
取り扱うRPAは、UiPath、Power Automate for desktop。
- 料金:要問い合わせ
コニカミノルタ(コニカミノルタジャパン株式会社)
(出所:コニカミノルタ公式Webサイト)
導入検討段階から運用まで、依頼企業に最適なRPA環境の構築に伴走するサービス。はじめはRPAを導入する目的やゴールを整理し、導入計画を策定。スケジュールを引いたら、トライアル環境の構築・運用を実施する。トライアルは、同社が自社でRPA推進を実践したノウハウをもとに、注意点を押さえながら行う。あわせて、トライアルで挙がった課題をもとに運用ルールを設計し、本番環境を構築するため、運用が軌道に乗りやすい。本番運用開始後も、課題点を拾いながら運用ルールの再設計やメンテナンスを行うので、不具合で業務が大きく滞ってしまうリスクを抑えられる。
新規導入のほか、すでにRPAを導入している企業に向けて、運用課題の評価やツールの乗り換え提案、ほかのツールの併用提案も実施している。
導入対応RPAは、WinActor、Automation Anywhere。
- 料金:要問い合わせ
リコージャパン(リコージャパン株式会社)
(出所:リコージャパン公式Webサイト)
リコーグループ内で2,000プロセス以上のRPAを導入・運用したノウハウを活かし、大企業向けにRPAの活用度向上を支援するサービス。ツールの選定は、依頼企業が自動化を検討する業務の内容にとどまらず、導入に割けるリソースや財務上の制約などを加味したうえで実施。運用後のミスマッチが起こりづらい。
導入は一部の部門でのスモールスタートを推奨しており、徐々に範囲を広げて社内にRPAが定着するまでサポートする。合計150業務を自動化し、約30,000時間を削減した、大規模導入の実績も。
オプションで、RPA環境に適用するためのサーバー構築、社内のRPA担当者向けにロボット開発トレーニングを依頼することもできる。
導入に対応するRPAは、WinActor、BizRobo!、UiPathの3種類。
- 料金:要問い合わせ
ProVision(株式会社 ProVision)
(出所:ProVision公式Webサイト)
専任のエンジニアがRPAツールの選定から導入、運用改善まで伴走するサービス。まずは依頼企業の業務をヒアリング。そのうえで、依頼企業が「使いやすさ」「安定性」など、どのポイントを重視するかを踏まえて適したツールを提案する。
また、あらかじめ導入前診断を行うのが特徴で、具体的には簡単なシナリオ作成を行い費用対効果のシミュレーションを提示。ある程度のコストメリットを予測したうえで導入の意思決定ができる。
導入においては、エンジニアが内製化を見越して再現性の高いシナリオを設計。あわせて依頼企業の人材がRPAを使いこなせるようトレーニングも行うため、社内でRPAを無理なく活用できる体制が整う。
そのほか、RPA以外のDXツールも扱っており、依頼企業の課題解決に適したツールを組み合わせた提案を受けられる。
WinActor、UiPath、オートジョブ名人の導入に対応。
- 料金:要問い合わせ
FOC(芙蓉アウトソーシング&コンサルティング株式会社)
(出所:FOC公式Webサイト)
人事総務、経理など、間接部門のRPA導入支援に強みのあるサービス。アウトソーシングの経験から、間接部門でRPAを導入すると効果が大きい業務を熟知しているのが特色。現状の業務フローから自動化がベターな業務を的確に提案するため、必要な箇所に絞ってコストをかけられる。
RPAの適用範囲が決まったら、ツールの選定、シナリオ設計を実施。ロボットの開発は、独自の教育を受けたRPAエンジニアが担当する。開発後はテスト検証を行い、発生しうるエラーと対処法を検討したうえで本番運用に進むので安心だ。
導入後のサポートも充実。エラーが発生した場合は遠隔でのシナリオ修正に対応するほか、エンジニアが現地に赴いての対応も実施。一通り運用した後は、更なる効率化の提案を積極的に行う。
WinActor、UiPathの販売代理店だが、そのほかのRPAツールの導入支援も依頼可能。
- 料金:要問い合わせ(参考価格:200万円〜)
おすすめのRPA導入支援サービス(プロセスごとに依頼したい)
RPAの導入にあたって必要な支援をプロセスごとに受けられるサービスを紹介します。
IHS(IIMヒューマン・ソリューション株式会社)
(出所:IHS公式Webサイト)
運用計画、シナリオ作成管理、運用支援、教育の4つのカテゴリの支援を必要に応じて受けられるサービス。トータルでのサポートもスポット依頼も可能。
運用計画段階では、専任のスタッフが依頼企業の業務の可視化、整理、RPAへの置き換えに適した業務の分析を実施。シナリオの作成管理においては、シナリオを作るだけでなく、エラーの修正にも対応する。運用支援に関しては、RPAのみならずITシステム全体のインフラ運用保守も行う。
そのほか、RPA人材の育成カリキュラムが充実。基本知識の解説から、シナリオ作成に必要なノード・ライブラリの解説、マンツーマン教育などを幅広く展開しており、RPAの内製化を推進する人材の輩出が期待できる。育成終了後の不明点をメール・電話で答えてくれるのも嬉しい。
WinActorの導入支援実績が豊富なほか、UiPathの導入にも対応。
- 料金:要問い合わせ
tdi(情報技術開発株式会社)
(出所:tdi公式Webサイト)
RPA本格導入前のPoC、本番環境での導入、運用サポート、人材育成に至るまでのプロセスを支援するサービス。導入前のPoCをスポット依頼できるのが特徴。検証用ロボットの動作と費用対効果を確かめながら本格的な導入に移れる。
本格導入を行う際は、ロボットの開発をはじめ、RPA化対象業務の選定基準や開発・運用の基準となるガイドラインの整備も任せられ、RPAの運用を社内で確立する体制が整う。運用開始後の保守は、プロセスの監視やインシデントに対応するほか、従業員からの問い合わせを受け付けるヘルプデスク対応も依頼可能。自社の従業員が問い合わせに対応するリソースを、別の業務に割ける。
そのほか、RPAの開発・改修ができる人材育成を実施。基礎〜イレギュラーにも対応できる人材を育てる環境が整う。
導入支援対応RPAは、UiPath、Power Automate for desktop。
- 料金:75万円〜(自動化対象業務の収集、PoCを行う業務の選定、検証用ロボットの実装)
おすすめのRPA導入支援サービス(安価に利用したい)
比較的リーズナブルな価格でのRPA導入支援を依頼できるサービスを紹介します。
Robowork(株式会社フォレスト)
(出所:Robowork公式Webサイト)
勤怠管理や請求書作成、売上集計などのルーティン業務の自動化体制を整えるRPA導入支援サービス。依頼企業の業務課題や要望を聞いたうえで、RPAのシナリオ設計、導入を支援。Excelの活用や人手を使った運用が望ましい場合も含めてアドバイスする。
また、初期設定後のランニングコストが定額なことも特徴。「おまかせプラン」は、月額50,000円〜で軽微なシナリオ修正などのアフターフォローに対応。ある程度ランニングコストを見通しながらRPAを運用したい企業に適している。
導入対応RPAは、Power Automate、RoboStaff。HP上には自動化した業務の事例が豊富に紹介されており、利用にあたってイメージがつかみやすい。
- 料金:月額50,000円〜(おまかせプランの場合)
ハカドリRPA(タクトシステム株式会社)
(出所:ハカドリRPA公式Webサイト)
RPA導入にあたり、ロボット作成代行に強みのあるサービス。自動化により年間約5,000時間を削減した実績を持つエンジニアが、依頼企業へのヒアリングを通してRPA化に適した業務を選定し、ロボット作成を代行する。
また、本格導入前に一つの業務を置き換えたサンプルロボットを提供する「ロボット作成代行お試しプラン」を用意。業務の内容によっては、サンプルロボットを応用するだけで別の作業も自動化できるので、コストを押さえつつ自動化の範囲を広げることが可能だ。ロボット作成代行以外にも、運用後のエラー調査・ロボットの改修、設計書の管理などを任せられ、RPAを社内に浸透するための体制を整えられる。
導入対応RPAは、アシロボ、SynchRoid、WinActor。すでにRPAツールを導入済みの企業に対する乗り換え支援にも対応する。
- 料金:月額50,000円〜(ロボット作成代行お試しプランの場合)
おすすめのRPA導入支援サービス(社内でRPAを定着させたい)
すでに自社でRPAを導入している企業に向けた定着支援を行うサービスを紹介します。
ヤマトシステム開発(ヤマトシステム開発株式会社)
(出所:ヤマトシステム開発公式Webサイト)
自社でRPAを導入済みの企業に対して、不足スキルやノウハウをピンポイントでレクチャーするサービス。6種類のサービスを、最少1回、最短2時間から利用できるのが特徴。
一例を挙げると「オンサイト教育支援(実技)」では、同社のエンジニアが依頼企業に訪問。依頼企業の抱える業務をRPAツールに落とし込む方法をレクチャーし、受講者が自力でシナリオを作れるよう支援する。
また、安定して動くシナリオの作成方法や、エラー対応などの相談を受け付ける「RPA相談室」を設置。困った時のサポートを、必要な時に受けられるのが嬉しい。
ほかにも、RPA運用ルールの策定をサポートする「ガイドライン策定支援」や、スムーズにシナリオを設計するための指針作りを支援する「ドキュメント作成支援」を依頼可能。従業員がRPAを主体的に活用する環境の醸成をはかれる。
支援に対応するRPAツールは、WinActorのみ。
- 料金:要問い合わせ
AGS(AGS株式会社)
(出所:AGS公式Webサイト)
WinActorを導入済みの企業に対し、コンサルタントが推進体制の構築支援を行うのが特徴のサービス。具体的には、RPAに適した業務の整理、見直しや、運用ルール作りのサポートが受けられる。2カ月間のサポートで110万円と、費用体系もわかりやすい。
また、既存のシナリオを改修したい場合は、同社のエンジニアが現地に訪問。エンジニアの指導のもと二人三脚でシナリオのメンテナンスができるので、RPA担当者の技術力向上が期待できる。
そのほか、RPA人材育成を目的とした研修カリキュラムも豊富。初心者向けの操作研修から、基本操作を習得済みの中級者を対象に、シナリオの改修やトラブル対応方法を実践的に学べる研修を提供している。
- 料金:80,000円/6時間(シナリオ作成等SE支援の場合)
おすすめのRPA導入支援サービス(専門スキルを持つ人材を派遣してほしい)
最後に、RPA関連の専門スキルを持つ人材を派遣するタイプのサービスを紹介します。
RPAアソシエイツ(パーソルテンプスタッフ株式会社)
(出所:RPAアソシエイツ公式Webサイト)
RPAの導入経験と専門スキルを持つ人材を派遣して、業務課題の抽出や導入準備、運用定着を一貫して支援するサービス。同社の担当者が、独自のRPAトレーニングを受講し、スキルを認定したスタッフを派遣する。スタッフは企業内に常駐し、自社のRPA担当者と伴走。ベンダーやコンサルティング会社を利用するよりコストを抑えることが可能で、かつ現場の状況に寄り添った支援が期待できる。
スタッフが支援する業務は、現状の課題の抽出から、自動化対象業務の選定、ツール選定、シナリオの設計開発など幅広い。シナリオ開発後は、自社で運用を内製化できるよう依頼企業のRPA担当者にレクチャーも行っている。
WinActor、Power Automateを中心に、UiPathやそのほかのRPAツールの導入支援に対応。
- 料金:要問い合わせ
まとめ
RPAを導入する際、自社の業務に合わせたシナリオをイチから設計するのは非常に手間がかかるものです。また、ある程度の操作知識がないと、運用までたどり着けない状況に陥ることも。更に、運用後は継続的にメンテナンスを行う必要があるので、なかなか定着せず悩む場合もあるでしょう。
RPA導入支援サービスであれば、専任の担当者にシナリオの設計や運用後のメンテナンスを任せられます。あわせて、導入の前段階ではRPAを計画的に導入するためのスケジュール策定や、自動化に適した業務の精査も実施。初めてRPAを利用する企業も安心して運用を始められます。
RPA導入支援サービスの種類は、導入前〜運用後をトータルサポートするタイプや、プロセスごとに必要な支援を受けられるタイプ、すでにRPAを導入済みの企業に対して技術フォローをするタイプなど様々です。本記事を参考に、自社に最適なサービスを選んでみてください。