コーチング研修おすすめ13選。習得スキルや費用、目的別の選び方
最終更新⽇:2025-07-07

指示待ちの部下の主体性を引き出すコーチング方法を学びたい、一人ひとりが自発的に考え行動できる組織・チームをつくりたい管理職の方へ。コーチング研修を受けるメリットや習得できるスキルとともに、おすすめの研修サービスを紹介します。
目次
コーチング研修とは?
コーチング研修とは、相手の気づきや行動を促し、成長をサポートするための対話技術を学ぶ研修です。
主な受講対象者は、管理職やチームを束ねるリーダーなどのマネジメント層です。取締役をはじめとする経営層を対象にしたコーチングプログラムを用意しているサービスもあります。
なお、コーチング以外にもマネジメント層に求められるスキルを幅広く学びたい場合は「管理職研修おすすめ17選。内容や費用、タイプ別の選び方を紹介」の記事をご覧ください。
コーチングとは?ティーチングとの違い
コーチングとは、対話を通して相手に気づきを促すためのコミュニケーションの方法です。「答えは相手の中にある」という考え方を前提にしているため、アドバイスは基本的に行いません。話を聞き、質問を重ねて、相手が「何をしたいか」「どうありたいか」に気づくきっかけを引き出していきます。
ビジネスの場では、部下との1on1ミーティングや、仕事の目標・行動計画の策定を支援する手段として、コーチングを活用できます。
一方ティーチングは、知識やノウハウを相手に「教える」ことです。たとえば業務上のルールや、マニュアル化された仕事を覚えてもらいたい場合は、ティーチングが適していると言えます。
これらの手法を状況に応じて使い分けられると、人材育成がより効果的に進められます。
コーチング研修のメリット
コーチング研修を受講することで得られるメリットを整理しました。
支援型リーダーシップを身に付けられる
コーチングにより、対話を通して部下の考えや行動を尊重する「支援型リーダーシップ」が身に付きます。指示や命令に頼らず、部下一人ひとりの強みを活かしたマネジメントが実現します。
自己認識により、意思決定力やレジリエンス力が向上する
一部のサービスでは、プロのコーチとセッションを受ける機会が設けられています。コーチとの対話で自身の価値観や意思決定の基準が明確になり、マネジメントスタイルが揺るぎないものに。その場に即した判断ができるようになります。
コーチとの壁打ちによって、思考・感情のパターンを客観的に認識できるようになるのもメリットです。困難に直面しても、認識したこれらのパターンを踏まえて柔軟に対処するレジリエンス力が養えます。
部下が主体的に行動できるようになる
部下が自ら目標や行動のしかたを考え、実行に移せるよう働きかける方法を学べます。対話を繰り返すことで、部下の指示待ちの姿勢が徐々に改善され、自発的に動けるようになります。志を持った部下が増えれば、組織全体のエンゲージメントも高まっていくでしょう。
部下に安心感を与えられる
相手に寄り添いながら対話を重ねることで、部下に「話を聞いてもらえている」「理解してもらえている」安心感を与えられます。心理的安全性を高められると、組織の中で活発なコミュニケーションが取りやすくなり、生産性の向上や離職防止にもつながります。
コーチング研修で学べるスキル
コーチング研修で習得できるスキルは各サービスによって異なります。この章では、一般的に身に付けられるスキルについて紹介します。
基本スキル
傾聴スキル(聞く力)
相手の話をよく聞き、受け止めるスキルのこと。相手に「話が確かに伝わっている」と感じてもらうための相槌の打ち方や、聞いた話の要点をまとめて伝える技術などを習得します。相手に安心感を与える表情やアイコンタクト、声のトーンも身に付けられます。
質問スキル(問いかける力)
相手に深く考えてもらい、気づきを促すための質問力のこと。相手の言葉を更に掘り下げる方法(チャンクダウン)と、別の視点から問いかける方法(スライドアウト)を、状況に応じて使い分ける方法が身に付きます。
承認スキル(認める力)
相手の成果や努力の過程を認めるスキルです。ただ褒め言葉を使うのではなく、「どのような行動が素晴らしかったか」を伝えることで、相手に自分の努力が正しく評価されたことを実感してもらえます。
目標設定、目標の実現を促進するスキル
目標、行動計画立案支援スキル(GROWモデル)
相手が自らの考えに基づいて、目標や行動計画が立てられるよう支援するプロセスを学びます。コーチングの代表的なフレームワーク「GROWモデル」に沿って対話を進めていくのが一般的で、流れは以下の通りです。
①Goal(達成に向けて前向きに取り組めそうな難易度の目標を設定)
②Reality(目標に対する現状の振り返り)
③Option(①と②のギャップを洗い出し、ギャップを埋めるための適切な行動を検討)
⑤Will(行動を実行に移すための計画の策定)
フィードバックスキル
相手の行動や成果を踏まえ、更なる成長を促すフィードバックを伝えるスキルです。抽象的な表現は避け、業務の具体的な場面を交えてわかりやすく伝える方法を学びます。GROWモデルで設定した目標の進捗を評価する時にも有効に活用できます。
1on1スキル
1on1での適切なコーチングの方法を習得します。部下との1on1の内容をコーチが直接フィードバックしてくれるプログラムもあり、自身では気づけなかった話し方のクセや改善点を把握できます。
人間関係・コミュニケーション強化のためのスキル
信頼関係を築くためのコミュニケーションのあり方
座学やロールプレイング、プロコーチとの対話を通じて、相手のありのままを受け入れる姿勢が身に付きます。この姿勢が、コーチングに欠かせない「相手との信頼関係」を築くための土台となります。
多様な価値観への対応
性格や価値観の異なる相手にもスムーズに対応できる方法を習得します。一例として、人の性格をいくつかのタイプに分類し、それぞれに合った接し方を学ぶプログラムがあります。
自己理解
自分の感情の動き方や、価値観、性格が把握できていると、他者への想像力が働き、自然と寄り添えるようになります。自己理解を重視しているサービスは多く、たとえば、普段の思考や行動の傾向を書き出して振り返るワークや、自身の考えをプロのコーチが引き出してくれるプログラムがあります。
マネジメント・リーダーシップ強化のためのスキル
マネジメント・リーダーシップ強化の観点での自己理解
自身のマネジメントスタイルが確立されていないと、部下を効果的にマネジメントするのは難しいものです。そこで、自身の価値観や意思決定の基準などをプロコーチとの対話で棚卸しし、その気づきをマネジメントスタイルに活かすプログラムがあります。
コーチングマネジメントスキル
指示を出さずとも、部下それぞれが考えて行動できるようなマネジメントを行うためのスキルです。コーチングマネジメントをする際のマインドセットや、相手の考えを引き出せるよう、一歩踏み込んだ会話をするためのスキルを習得します。
ティーチングとの使い分け
知識やノウハウを教える「ティーチング」と、相手の考えを引き出す「コーチング」の違いを知り、誰に対してどう使い分ければ良いのかを学びます。適切に使い分けることで、組織やチームの運営がスムーズになり、事業成長を更に後押しできます。
コーチング研修の目的別の選び方
コーチング研修サービスの形態は、大きく2種類に分類されます。それぞれの特徴を解説します。
(1)コーチング研修+コーチングサービスを提供
法人向けのコーチング研修に加えて、個別のコーチングセッションや、受講後の活動を支援するサービスを提供するタイプ。このタイプは、更に以下2種類に分類されます。
1-1)定着支援に強み
コーチングを社内に定着させるためのプログラムが充実したタイプ。
たとえば「ZaPASS」は、部下との実際の1on1の内容をプロコーチにフィードバックしてもらえる「1on1スキル向上プログラム」を提供しています。第三者のアドバイスにより自身では気づけなかった改善点を把握でき、1on1をより意義のある時間にできます。
「TCS」では、同社の資格「TCS認定コーチ」を取得したら、そのスキルを法人や団体に提供するためのノウハウを学べるプログラムを用意しています。社内にコーチング文化を浸透させたい場合におすすめです。
1-2)資格取得に強み
コーチングの資格取得も視野に入れて本格的に学びたい場合におすすめのタイプ。
たとえば「CTI」は、基礎・応用・上級コースを修了し、所定の試験に合格すると、世界標準である認定資格「CPCC®」を取得できます。国際資格のため、国内外でのクライアント獲得につながりやすいです。
「コーチ・エィ アカデミア」の場合、コースの受講が完了したら、国際コーチング連盟「ICF」の認定資格を受験するための要件を満たせます。また、コースの受講中は専属コーチとセッションする機会が定期的に設けられているのもポイント。コーチングを受ける機会に加え、自身のコーチングをプロコーチに対して実践できる機会もあり、学びが定着しやすいです。
(2)コーチング研修に特化
コーチング研修に特化したタイプ。このタイプも、以下2種類に分類されます。
2-1)法人向け研修に特化
管理職向けに、部下の育成を目的としたコーチングカリキュラムが充実しているタイプ。短期間で知識やノウハウを習得したい場合におすすめです。
「リクルートマネジメントスクール」の研修の講師は、ビジネスやスポーツの世界でのコーチング経験が豊富なプロが担当。相手の気持ちを動かすポイントを実体験ベースで話してくれるため、わかりやすく説得力があります。
「ビズアップ総研」では、上司が無意識につくってしまいがちな「近寄りがたい雰囲気」についてレクチャーするため、自身の言動を見直すきっかけになります。
「インソース」の場合、受講者同士が上司役と部下役に分かれてロールプレイングを実施します。「新たなやり方の導入に抵抗する部下」や「失敗を恐れる部下」など、具体的なケースに応じた演習を行うため、部下の主体性を引き出すコーチングのイメージがつかみやすいです。
2-2)プロコーチを目指す研修にも対応
プロコーチを目指すための養成講座を開講しているタイプ。
「一般社団法人日本コーチ連盟」の場合、基本・応用コースを修了したら、プロのコーチとして技能の維持、向上をはかる専門コースを受講できます。約一年間をかけて、これまでの学びを条件反射のように使いこなせる状態を目指します。
コーチング研修の費用
コーチング研修の費用を、前の章で分類したタイプごとに紹介します。
(1)コーチング研修+コーチングサービスに対応
(1)のタイプの講座は、コーチングの習得レベルに応じてクラス分けがされているケースがほとんどです。基礎コースを受講したら、次のレベルのコースが履修できる仕組みになっています。
基礎コースであれば10万円前後、応用コースもあわせて受講したいなら合計50万円前後はかかる見通しです。コーチングの資格を取りたい場合は、100万円以上の予算を見込んでおくと良いでしょう。
以下に(1)のタイプの料金をまとめたので、参考にしてみてください。
会社名 | 講座名 | 概要 | 料金(一名あたり) |
---|---|---|---|
TCS | ベーシック講座 | コーチングの基本スキル | 20,000円 |
アドバンス講座 | コーチングの実践スキル | 30,000円 | |
認定コーチトレーニング | 同社独自の資格「TCS認定コーチ」の授与 | 16万4,400円 | |
銀座コーチングスクール | クラスA-基本スキル編 | コーチングの基本スキル + オンラインセッション |
45,000円 |
クラスB-ストラクチャー編 | コーチングスキルを応用したセッションの組み立て方 + オンラインセッション |
45,000円 | |
クラスC-セッション戦略編 | コーチング中に想定される様々なケースへの対処法 | 55,000円 | |
クラスD-コーチ実務編 | 同社独自の資格「GCSコーチ認定試験」の受験資格 | 55,000円 | |
CTI | 基礎コース | コーチングの基本スキル | 12万円 |
応用コース (フルフィルメント・バランス・プロセス・シナジー) |
相手のビジョンに向けた行動支援、これまでの学びの総括など | 各20万円 | |
上級コース | 同社独自の認定資格「CPCC®」の受験資格 | 75万円 | |
コーチ・エィ アカデミア | リーダー向けコース | 「コーチングに効果的な質問」「フィードバック」など80種類のカリキュラム + 10回分のセッション |
100万円 |
プレミアムコース | リーダー向けコースのカリキュラム + 「感情のマネジメント方法」「面談にコーチングを活かす方法」など40種類のカリキュラム + 20回分のセッション |
150万円 | |
THE COACH ICP | 基礎コース | コーチングの基本スキル・概念 | 12万円 |
応用Aコース | 相手の価値観を発掘する方法の習得など | 19万円 | |
応用Bコース | 不安、恐れの要因を明らかにする方法の習得など | 19万円 | |
インテグレーション・コース | 同社独自の認定資格「CICP™︎」の付与 | 46万円 |
また、(1)の中にはプロコーチのセッションを受けられるサービスもあります。
たとえば「ZaPASS」は、マネージャー層向けの定額コーチングサービス「ZaPASS for Enterprise」を提供。月額30,000円〜マンツーマンでコーチングを受けられます。
「銀座コーチングスクール」「CTI」も単発のコーチングサービスを用意しています。料金は担当コーチによって変動し、一回あたりおよそ5,000円〜30,000円程度が相場です。
(2)コーチング研修に特化
(2)のタイプは一日完結型の研修が多く、料金も比較的リーズナブル。おおよそ50,000円程度を見込んでいれば受講できます。ただし「一般社団法人日本コーチ連盟」の講座は単発ではないため、受講料も相応の金額となっています。
以下に(2)のタイプの料金をまとめたので、参考にしてみてください。
会社名 | 講座名 | 概要 | 料金(一名あたり) |
---|---|---|---|
インソース | コーチング研修~部下の主体性を引き出すスキルを習得する | コーチングの3つのスキル(傾聴・承認・質問)習得、GROWモデルの理解など | 24,000円(集合・オンライン研修の場合) |
リクルートマネジメントスクール | コーチング基礎研修 | コーチングの基本スキルと求められる姿勢 | 50,000円(集合・オンライン研修の場合) |
リスキル | コーチング研修【対話を通して成長を導く】 | コーチングの基礎理解、目標達成に向けたコーチングプロセスの理解など | 16,800円(オンライン研修の場合) |
ビズアップ総研 | コーチング研修 | コーチングの3つのスキル(傾聴・承認・質問)習得、GROWモデルの理解など | 21,000円(集合研修の場合) 20万円〜(講師派遣研修の場合) |
一般社団法人日本コーチ連盟 | 基礎コース(本科 コーチ養成プログラム) | コーチングの3つのスキル(傾聴・承認・質問)習得、コーチングセッションの要領学習など | 13万円 |
応用コース(本科 コーチ養成プログラム) | 自分との対話技術の習得、コーチングセッションの要領学習など | 13万5,000円 | |
専門コース(本科 コーチ養成プログラム) | プロのコーチを目指すためのカリキュラム | 26万円 |
おすすめのコーチング研修(コーチングサービスにも対応:定着支援に強み)
コーチングを社内に定着させるためのプログラムが充実した研修サービスを紹介します。
ZaPASS(ZaPASS JAPAN 株式会社)
(出所:ZaPASS公式Webサイト)
コーチングを通じて従業員のエンゲージメントを高め、組織の成長を後押しするサービス。マネージャー層を対象に、プロコーチとマンツーマンでセッションを受けられる定額コーチングサービス「ZaPASS for Enterprise」を提供。サービスの中の「管理職支援/育成プログラム」では、複数回のセッションで自身の課題や価値観の言語化を進めていく。コーチとの壁打ちによって今後取るべきアクションを明確にでき、マネジメント意識の変容につながる。ほかにも、メンバーの離職防止のための働きかけ方を学べるプログラムなどがある。
管理職に向けてコーチングを指導する研修プログラムも充実。たとえば「1on1スキル向上プログラム」では、部下と実際に行った1on1の内容や進め方をプロコーチにフィードバックしてもらえる。「フィードバックスキル向上プログラム」では、耳の痛い内容でも角が立たないよう部下に伝える技術を習得できる。
料金:要問い合わせ ※定額コーチングサービス「ZaPASS for Enterprise」は月額30,000円〜
ビジネスコーチ(ビジネスコーチ株式会社)
(出所:ビジネスコーチ公式Webサイト)
取締役、部長、係長など、役職に応じたコーチングプログラムを展開するサービス。たとえば部長などのミドルマネジメント層には、マネジメント経験豊富なプロコーチとセッションできるプログラムを提供。対話を通じて、チームが伸び悩んでいる要因や成果創出のための打ち手をクリアにでき、リーダーとしての力を更に高められる。経営層を対象に、意思決定力やレジリエンス向上を目的としたコーチングセッションも行っている。
また、1on1の対話の質の向上を目的とした研修プログラムも。同社のコーチを部下役にして1on1を行い、対話の進め方や、部下の行動を後押しするコミュニケーションの取り方についてフィードバックを受けられる。ほかにも部下を対象に、1on1の場で自分の意見を主体的に伝える力を培う研修を用意。これらのプログラムをチーム全体で受講すれば、1on1がより充実した対話の機会になる。
料金:要問い合わせ
TCS(一般社団法人トラストコーチング)
(出所:TCS公式Webサイト)
官公庁や大手企業、教育機関などでも導入実績のあるプログラムを提供するコーチング研修サービス。まずはコーチングの基本概念や、理想に向かうための目標設定のポイントを理解するベーシック講座の受講からスタート。同社オリジナルの「タイプ別コミュニケーション診断」により、相手のタイプに合わせた関わり方を学ぶこともできる。次のステップのアドバンス講座は、信頼を得る会話の方法や、部下のやる気を引き出す方法など、実践的なプログラムで構成。アドバンス講座を履修したら、同社認定コーチの資格取得を目指すためのプログラムを受けられる。
資格取得後は、一人ひとりが目指したいキャリアに応じたプログラムを受講できるのが特徴。クライアントのキャリア支援に特化したプログラムや、法人・団体向けにコーチングを指導するためのプログラムなどを用意している。
料金:20,000円/名(ベーシック講座の場合)
銀座コーチングスクール(株式会社アンテレクト)
(出所:銀座コーチングスクール公式Webサイト)
部下の育成や組織風土の改革にコーチングを活かしたい企業に向けて研修を行うサービス。独自のメソッドに基づき、受講者自身の経験を掘り下げながらコーチングの方法をレクチャーするため、学びを自分ごととしてとらえやすい。
カリキュラムはレベル別で、基本スキル編では、コーチングの基本「聴く」「質問する」など4つのスキルを身に付けられる。ストラクチャー編ではラポール(互いに信頼し合っている状態)の築き方や、相手の中にある答えを引き出し、行動を促すためのプロセスを勉強する。セッション戦略編では、セッション中に想定される様々なケースにも柔軟に対応するための方法を習得。対話が行き詰まりそうになった時に使える質問例も展開され、実務で役立てられる。
資格を取得したい場合は、同社独自の認定資格試験を受験できるコーチ実務編を受講するのがおすすめだ。
料金:45,000円/名(クラスA-基本スキル編の場合)
おすすめのコーチング研修(コーチングサービスにも対応:資格取得に強み)
コーチングの資格取得も視野に入れたい場合におすすめの研修サービスを紹介します。
CTI(株式会社ウエイクアップ)
(出所:CTI公式Webサイト)
仕事・人間関係・自己成長などのテーマにおいて、相手を尊重したコーチングができるようになるサービス。レベル別に3つのコースを設定しており、基礎コースでは、仕事や日常生活で役立つコーチングスキルを学習。コーチングを実践する機会もあり、講師からフィードバックを受けられる。
応用コースは、4つのコースに細分化されている。たとえば「バランス」コースでは、相手が望む方向に向かって行動を起こすためのプロセスを支援する方法を習得。「シナジー」コースでは、今までに学んだことをより効果的に活かす方法がわかる。応用コースを修了した受講者のみが参加できる上級コースを履修し、試験に合格するとCTIの認定資格「CPCC®」を取得可能。国際資格のため、国内外でのクライアント獲得につながりやすい。
そのほか「CPCC®」認定コーチのセッションを受けられるサービスを提供。まずはコーチングを体験して効果を実感したい場合に活用できる。
料金:12万円/名(基礎コースの場合)
コーチ・エィ アカデミア(株式会社コーチ・エィ)
(出所:コーチ・エィ アカデミア公式Webサイト)
自発的に考え、行動する部下を育てるための「コーチングマネジメント」を身に付けられるサービス。コースは2種類で、いずれも豊富なカリキュラムを一年以上かけてじっくり学んでいく。
受講期間中は一人ひとりに専属のコーチがつき、定期的にコーチングを受けられるので、自身のマネジメントスタイルを見直す機会が得られる。カリキュラムの一例に、相手の性格を4タイプに分類し、それぞれに応じたコミュニケーション方法を習得する内容がある。ほかにも、部下を行動に導く効果的な質問のしかたや、部下を尊重しつつ自分の意見を伝える方法など、マネジメントの場で活用できるカリキュラムがそろう。
更に上位のコースでは、複数人がいる会議の場でのコーチング活用方法や、コーチングを通して組織にビジョンを浸透させる方法などもレクチャーするため、組織力の底上げをはかれる。
料金:100万円/名(リーダー向けコースの場合)
THE COACH ICP(株式会社 THE COACH)
(出所:THE COACH ICP公式Webサイト)
キャリアや人間関係の充実をテーマにした「ライフコーチング」を学べるカリキュラムを提供するオンライン型の研修サービス。
コースは受講者の習熟度に応じて、4段階のレベルで構成。基礎コースでは、コーチングの進め方や傾聴のスキルを中心に勉強し、受講後には簡単なコーチングセッションができるレベルを目指す。応用コースは自己理解をテーマにしたカリキュラム。自身の価値観や無意識の思い込みに気づくためのワークを通じて、相手をより深く理解できるようになることを目標にしている。更に上位のインテグレーション・コースでは、学んだ内容を定着させるための5カ月間のプログラムを設定。プロのコーチから、自身のセッションのフィードバックを受けられる機会もある。このコースを修了すると、THE COACH独自の認定資格が付与されるほか、国際コーチング連盟「ICF」の認定資格「ACC」の取得条件の一部を満たせる。
料金:12万円/名(基礎コースの場合)
おすすめのコーチング研修(コーチング研修に特化:法人向け研修に特化)
管理職の従業員が、部下の指導のためにコーチングを学びたい場合に適した研修サービスを紹介します。
インソース(株式会社インソース)
(出所:インソース公式Webサイト)
コーチングを通じて、部下の能力や主体性を引き出すためのスキルを習得する研修サービス。まずはティーチングとの違いや、コーチングを行うにあたっての心構えを説明。あわせて部下の長所や最近の成長を書き出し、部下に任せたい仕事、身に付けさせたいスキルを考えていく。これらの整理ができたら、「GROWモデル」に則り部下が自ら目標と行動計画を立てられるような働きかけ方を学ぶ。座学を一通り終えた後は、コーチングの基本である傾聴や質問をペアワークで実践。
更に、受講者同士で上司役と部下役に分かれてロールプレイングも行う。「新たなやり方の導入に抵抗する部下」や「失敗を恐れる部下」など、具体的なケースに応じた演習を行うため、部下の主体性を引き出すコーチングのイメージがつかみやすくなる。
研修は一日完結型で、オンラインか会場での受講いずれかを選べる。
料金:24,000円/名(集合・オンライン研修の場合)
リクルートマネジメントスクール(株式会社リクルートマネジメントソリューションズ)
(出所:リクルートマネジメントスクール公式Webサイト)
コーチングに求められる姿勢と基本スキルを一日で学習できる研修サービス。普段の部下の指導状況を振り返りながら課題を見つけ、目指すべきゴールを設定。そのうえで、コーチングの基本スキル(傾聴・質問・認知)や、メンバーのモチベーションを高めるコミュニケーション方法などを学んでいく。講師は、ビジネスやスポーツの世界でのコーチング経験豊富なプロが担当。相手の気持ちを動かすポイントを実体験ベースで話してくれるため、説得力がある。
そのほか、部下の成長につながる1on1の進め方を学べるプログラムを提供している。同プログラムでは座学に加え、受講者同士での1on1の実践演習、フィードバックを行う機会があるのが特徴。他社の受講者と、1on1の進め方における課題や苦労を共有する場としても有意義に活用できる。
本講座は、指定された会場もしくはオンラインで受講可能。
料金:50,000円/名(集合・オンライン研修の場合)
リスキル(株式会社リスキル)
(出所:リスキル公式Webサイト)
部下のモチベーション管理や行動計画管理をコーチングを通して強化することに重きを置いた研修サービス。講座は一日完結型。
まずは、部下の目標達成を後押しするコーチングの流れを説明。流れを押さえたうえで、部下と関わる際に必要なスキルを「傾聴」「承認」「部下に合わせた対応」の3つの観点から学ぶ。傾聴に関して学べる内容は、話を聞く時の基本姿勢や、話を受け止めたうえでの言い換え、深掘りなど。承認においては、架空の事例をもとに褒め方を考えるワークを行うため「どう褒めれば良いか」がイメージしやすい。部下に合わせた対応に関しては、人の性格を4つのタイプに分類後、それぞれに適したアプローチ方法を習得していく。最後はロールプレイングで実践し、知識の定着をはかる。
ほかにも、部下の効果的な褒め方・叱り方、業務の割り当て方を学ぶ研修などを提供。
料金:16,800円/名(オンライン研修の場合)
アクティブ アンド カンパニー(株式会社アクティブ アンド カンパニー)
(出所:アクティブ アンド カンパニー公式Webサイト)
部下の指導やOJTなどの場面で活かせるコーチングスキルを学習できる研修サービス。研修に先立ち、課題や、研修実施の背景・目的を丁寧にヒアリング。その内容をもとにオーダーメイドのカリキュラムを組むため、実務と連動した学びが得られる。
研修では、「傾聴」「質問」「承認」「フィードバック」の4つのスキルの習得を重視。マネジメントの現場でコーチングを取り入れるプロセスについてもレクチャーする。座学の後は、ロールプレイングを実施。たとえば「指示された仕事はこなすが、自分で考えない部下への働きかけ方」など、様々なシナリオをもとにシミュレーションを行う。
そのほか、仕事のモチベーションが低い部下への寄り添い方や、部下との常識のギャップを埋めて円滑にコミュニケーションを取る方法も学べる。
料金:要問い合わせ
ビズアップ総研(株式会社 ビズアップ総研)
(出所:ビズアップ総研公式Webサイト)
管理職の従業員を対象に、コーチングの力で部下の目標達成や成長を後押しできるようサポートするサービス。部下との信頼関係を築くことに重点を置いた講義内容となっているのが特徴。ラポールの形成方法や、上司が無意識につくってしまいがちな「近寄りがたい雰囲気」について学べ、自身の言動を見直すきっかけになる。
その後は「GROWモデル」に則って、部下の成長を支援するための方法をレクチャー。最後は部下役・上司役に分かれてロールプレイングを実施して、現場ですぐに活用できる話し方を身に付けていく。
自社に講師を派遣する場合、プログラムは自社の課題や状況に合わせてアレンジ可能。プログラムの内容に応じて、研修日程も半日〜3日で調整できる。同社指定の会場への集合研修や、eラーニングにも対応。
料金:21,000円/名
おすすめのコーチング研修(コーチング研修に特化:プロコーチを目指す研修にも対応)
プロコーチを目指すための養成講座を開講している研修サービスを紹介します。
一般社団法人日本コーチ連盟(一般社団法人日本コーチ連盟)
(出所:一般社団法人日本コーチ連盟公式Webサイト)
コーチングの普及・発展を目的とした日本コーチ連盟による対面式の研修サービス。3つのコースに分かれており、基礎コースではコーチングの傾聴技法、承認技法、質問技法を学べる。
たとえば傾聴技法を学ぶ際は、相手の話を聞き流さずに受け止め、本音を引き出す方法を習得。承認技法においては、苦手意識のある相手とも円滑に関われる方法を知れるため、仕事だけでなく日常生活でも活かせる。質問技法にあたっては、その場で適切な問いをつくり出す方法を身に付けられる。応用コースでは、コーチングの質を上げるために自分自身と対話する方法や、相手の気づきを妨げてしまう事例などを学んでいく。
基本・応用コースを修了したら、プロのコーチとして技能の維持、向上をはかる専門コースを受講可能に。これまでの学習内容を条件反射のように使いこなせる状態を目指す。
そのほか、短期間でコーチング技術を体得したい人向けに、全2回の傾聴入門講座を開催。
料金:13万円/名(基礎コースの場合)
まとめ
昨今は上司が逐一指示を出すのではなく、部下一人ひとりが主体的に考え、行動できるように促すマネジメントが注目されています。そのようなマネジメントを実現するために有効なアプローチのひとつが、コーチングです。
コーチングでは、対話を通じて相手に寄り添いながら「何をしたいか」「どうありたいか」に気づくきっかけを引き出していきます。社内にコーチングを浸透させることで、部下が主体的に考え、行動する風土が自然と根付いていくでしょう。
コーチングを学べる研修プログラムの内容は、各社様々です。たとえば、管理職向けに部下の育成を目的としたコーチングカリキュラムが充実したサービスや、自身のマネジメント方針を棚卸しする目的で、プロコーチのセッションを受けられるサービスなどがあります。本記事を参考に、自社に最適なコーチング研修を提供する会社を選んでみてください。