LINEミニアプリ開発会社比較9選。費用相場や選び方
最終更新⽇:2024-12-23
LINEミニアプリを導入し、リピーターの獲得や効果的なプロモーション、業務の効率化などに役立てたいと考えている方へ。依頼できる内容や費用相場、比較ポイントとともに、おすすめのLINEミニアプリ開発会社を紹介します。
目次
LINEミニアプリ開発会社とは?
LINEミニアプリ開発会社とは、LINE上で動作するWebアプリを開発している会社です。
LINEミニアプリは、LINEユーザー向けにサービスを展開できるのが強み。スマホアプリのようにダウンロードや会員登録の必要がないため、ユーザーが導入するハードルが低いといったメリットがあります。
また、ユーザーの属性や行動データを活用し、おすすめの商品情報やセールの案内を送るといった効果的なアプローチにより、リピーターの獲得につなげられるように。そのほか、デジタル会員証やモバイルオーダー、店舗の順番待ちなど、業務の効率化に役立つ機能もそろっており、多くの企業や店舗で導入が進んでいます。
LINEミニアプリは自社内や個人事業主でも開発できる?
LINEミニアプリは、自社内のエンジニアや個人事業主に依頼して開発することも可能です。日本の法人番号を持つ組織または個人事業主であれば、「LINE Developers」でアカウント作成を行った後、LINEミニアプリの開発に着手できます。
LINEミニアプリの開発には、LINEヤフー社が提供している独自のプラットフォーム「LIFF(LINE Front-end Framework)」が必要に。提供される「LIFF SDK」という開発キットを組み込み、LINE Developersから必要な設定をすることで、LINEミニアプリとして動作します。
LIFFはHTMLやJavaScriptから構成されています。そのため、自社内のエンジニアや個人事業主でも、LINE Developers上で公開されている情報を参考にしながら開発を進められるでしょう。しかし、初めてLINEミニアプリを開発する際は、調査や問い合わせをしながら開発しなければならず、想定よりも時間がかかる可能性があります。また、思いもよらぬ箇所で開発につまずいてしまうかもしれません。
「LINEミニアプリのリリーススケジュールが決まっている」「円滑に開発を進めたい」といった場合は、開発ノウハウや実績が豊富なLINEミニアプリ開発会社に依頼するのが安心です。
LINEミニアプリとLIFFアプリの違いは?
LIFFアプリとは、前述したLIFF上で動作するWebアプリのこと。LINEのほかにも、Microsoft Edge、Google Chrome、Firefox、Safariといった外部ブラウザで起動できます。
一方、LINEミニアプリは、LINE上で動作することが前提に。LIFFアプリよりもLINEとの親和性が高いため、利用できる機能が多くなっています。
以前は、LINEミニアプリ開発前と公開前に事前審査が必要だったため、審査が不要なLIFFアプリとして開発するケースも見られました。しかし2022年6月1日以降、日本におけるLINEミニアプリの開発前審査は撤廃。更に、2024年11月28日からは公開前の審査も必須ではなくなり、LINEミニアプリの開発・公開へのハードルが下がりました。
豊富な機能を取り入れながら柔軟に開発したい場合は、LINEミニアプリが適しています。
LINEミニアプリ開発会社へ実装を依頼できる機能
LINEミニアプリ開発会社への依頼によって実装できる主な機能を紹介します。
モバイルオーダー
主に飲食店でのオーダーにかかる工数や時間を削減する機能。ユーザーは店内のQRコードを読み取り、LINEミニアプリ上でメニューを確認してそのままオーダー。テイクアウトの場合は来店前にあらかじめ注文することも可能です。スタッフの負担軽減やオーダーミスの防止はもちろん、テイクアウトを利用するユーザーの待ち時間短縮にも役立ちます。決済までLINEミニアプリ上で完結させられれば、レジに並ぶ必要もありません。
デジタル会員証
ユーザーがQRコードを読み取ると、個人情報を入力しなくてもその場で会員証の発行ができる機能。飲食店や小売店、美容サロンなどでの会計時の会員登録案内を効率化します。ユーザー側も新たにアプリをダウンロードする必要がなく、スピーディーに会員証が発行されるため、会員登録しやすいのもメリットです。
更に、既存の顧客情報とLINE IDの連携や、POSシステムとの連動により、顧客に関するより精度の高いデータ分析が行えるように。性別・年齢・居住地といった属性や、過去の購買履歴をもとにユーザーをセグメントし、商品やサービスのターゲット層へメッセージを配信したり、来店間隔の空いた顧客へクーポンを配布したりするなど、販促強化やリピーター獲得に向けた施策の立案・実施につなげられます。
順番待ち
紙のリストや整理券の代わりとして、飲食店や小売店、クリニックなどで導入されている機能。ユーザーがQRコードを読み取ることで、LINE上で混雑状況の確認ができるように。呼び出し機能を加えれば、順番が来たタイミングでLINEへの通知も可能。ユーザーの時間の有効活用につなげられるとともに、店舗での順番待ちの管理も効率化します。
そのほか、よく利用する店舗を「マイストア」として登録し、チラシやクーポンを配布して定期的な来店を促したり、リピート率向上のためにLINEミニアプリ上へ「スタンプカード」を用意したりといったことも可能に。
また、「Messaging API」を活用したコミュニケーションの活性化や、「LINEギフト」を用いて住所を知らない友だちへギフトを贈るなど、LINEの機能を組み合わせた事例も。LINEとの親和性が高いLINEミニアプリの特徴を活かした開発が行われています。
LINEミニアプリ開発会社のタイプ別の選び方
LINEミニアプリの導入には、要望を柔軟に盛り込んでイチから作り上げる個別開発と、パッケージ化されたシステムにアレンジを加えて開発する2つの方法があります。
本記事では、個別開発とパッケージの両方を提供するタイプと、個別開発に特化したタイプに分けて紹介します。それぞれのタイプの特徴は以下の通りです。
1.個別開発とパッケージ両方を提供
個別開発と、いくつかの機能がパッケージ化されたミニアプリの両方を提供しているタイプ。実装したい機能や予算、スケジュールなどを踏まえ、どちらの手法を用いるか決めたい場合に適しています。
パッケージは特定の業態や機能に注力して開発されているため、各社の開発実績を参考に、必要な機能が最低限備わっているか、自社の業態に適しているかなどをあらかじめ確認しておきましょう。
たとえば「FANSHIP for ミニアプリ」では、スクラッチ開発と集客パッケージ「Kit-Curu」を提供。「Kit-Curu」にはスタンプカードやクーポンなどの機能が備わっています。
「トランスコスモス」では、SaaSパターン「DEC Connect for LINE ミニアプリ」と、個別開発に対応。SaaSパターンでは「DEC Connect」という独自開発のプラットフォームを用いて、会員証機能やクーポン発行機能を備えたLINEミニアプリを開発しています。
2.個別開発に特化
企業ごとに抱えている課題や要望にあわせて、オーダーメイドでLINEミニアプリを開発するタイプ。パッケージと比べると開発コストや時間はかかるものの、店舗やブランドのイメージにあったデザインや、必要な機能の実装がしやすくなります。
すでに導入しているシステムやアプリとの連携にも応じており、パッケージに備わっている機能以上の開発が必要な場合は、個別開発を前提に検討しましょう。
たとえば「ゆめみ」では、「業務にシステムをあわせる」ことを重視してLINEミニアプリを個別開発。開発のほか、コンセプト設計やリリース後の保守・運用、サービスの効果測定・データ分析まで担ってくれます。
「Enlyt」は新規開発のほか、既存のLINEミニアプリの改修にも対応。小規模なアプリであれば、最短1カ月で開発を行っています。
LINEミニアプリ開発会社の費用相場
個別開発とパッケージでは、個別開発の方が費用は高くなります。基本的にどのLINEミニアプリ開発会社も見積もりを取るのが前提となるため、各社からの見積もりを踏まえて費用面からも比較しましょう。
たとえば「ゆめみ」では、開発期間3~5カ月の「短期構築プラン」でLINEミニアプリを開発する場合、500万円~費用がかかります。
「FANSHIP for ミニアプリ」が提供する集客支援パッケージ「Kit-Curu」は、月額50,000円~。LINEヤフー社への申請やシステム設定などにかかる初期費用として、別途50万円が発生します。
LINEミニアプリ開発会社の比較ポイント
LINEミニアプリ開発会社を選ぶ際は、以下のポイントに沿って比較すると自社にあった会社が選びやすくなります。
自社で希望する開発の類似実績が豊富か
公開されている開発実績を参考に、導入したいLINEミニアプリの機能や仕様を実現できそうか、確認しておくのがおすすめです。開発上の注意点やユーザーの使い勝手などについて、適切なアドバイスがもらえそうかも重要に。自社と似たような課題を解決した開発実績があれば、希望にあったLINEミニアプリの開発に近づけられるでしょう。
たとえば「ゆめみ」では、購入履歴や店舗情報など、既存のスマホアプリで好評だったサービスをLINEミニアプリにも実装。コミュニケーションの軸となるLINEを活用し、スマホアプリと遜色のないLINEミニアプリを開発することで、より多くのユーザーへ効果的にアプローチができるように。
「デジクル for LINEミニアプリ」では、複数のスマホアプリの機能を一つにまとめたLINEミニアプリを開発。会員証・ポイントカード機能と、店頭での注文や受取予約が別々のスマホアプリに備わっていたところ、LINEミニアプリではこれらの機能をすべて使えるように。利便性の向上を実現し、利用者の増加につながっています。
LINEテクノロジー認定パートナーか
LINEテクノロジーパートナーとは、LINEの各サービスで一定以上の開発実績を満たした会社のこと。認定パートナーは、LINEヤフー社から各種開発サポートや限定機能、先行情報といったインセンティブが受けられるように。最新の情報や機能を反映させ、より内容を充実させたLINEミニアプリの開発が期待できるでしょう。
LINEテクノロジーパートナーの認定を受けるには、開発会社にて申請を行う必要があります。そのため、開発実績が豊富な会社でも認定を受けていない場合も。前述したLINEミニアプリの開発実績や事例を参考に、自社の希望を叶えられる会社かどうかも踏まえて検討するのがおすすめです。
おすすめのLINEミニアプリ開発会社(個別開発とパッケージ両方を提供)
FANSHIP for ミニアプリ(株式会社アイリッジ)
(出所:FANSHIP for ミニアプリ公式Webサイト)
イチからLINEミニアプリの開発を行うスクラッチ開発と、パッケージ開発のどちらも展開しているLINEテクノロジー認定パートナー。LINEミニアプリを活用したマーケティングに強みを持つ。既存の会員システムとAPI連携し、蓄積されたオフラインデータをLINE上でのマーケティングに活かすことも可能だ。
パッケージ開発では、集客支援や顧客分析に役立つ「Kit-Curu」を提供。スタンプ、クーポン、友だち招待、会員管理などの機能がパッケージ化されている。
- 料金:月額50,000円~、初期費用50万円(Kit-Curuの場合)
デジクル for LINEミニアプリ(株式会社デジクル)
(出所:デジクル for LINEミニアプリ公式Webサイト)
流通小売業向けのサービス開発に強みを持つ、LINEテクノロジー認定パートナー。個別開発ではお知らせページの作成、マイ店舗・チラシといった機能の実装のほか、会員カード番号とスマートレシートIDの連携も可能。クライアントの要望にあわせた機能を開発している。サービスリリース時の告知に関するレクチャーや、データを踏まえた課題の把握・対応策の提案など、開発後の運用サポートも充実している。
「デジクル商品予約」と「デジクル会員証」のパッケージ開発も手掛けており、「デジクル商品予約」では商品の予約、「デジクル会員証」では会員証の新規発行や既存のプラスチックカードとの連携が行える。
- 料金:要問い合わせ
クラスメソッド(クラスメソッド株式会社)
(出所:クラスメソッド公式Webサイト)
LINEの各種サービスを横断して支援する、LINEテクノロジーパートナーに認定された開発会社。デジタル会員証やモバイルオーダーのほか、既存の会員番号とLINE IDを連携させて開発を行った実績を持つ。フルスクラッチ開発とともに、開発パッケージを使用しながら柔軟なカスタマイズに応じるハーフスクラッチ開発も展開している。
最短1カ月で導入できるモバイルオーダーアプリ「CX ORDER」も提供。注文から決済までLINE上で完結させられる。更に、購入履歴やクーポンの利用状況からユーザーを抽出し、LINE公式アカウントと連携させてセグメント配信も可能だ。
- 料金:要問い合わせ
トランスコスモス(トランスコスモス株式会社)
(出所:トランスコスモス公式Webサイト)
個別開発とパッケージ開発(SaaSパターン)でLINEミニアプリを提供している会社。どちらの手法を用いるかは、要望や動作環境などをもとに提案。独自開発したWebアプリをLINEミニアプリ化するといった開発実績を持ち、集客や販促につながる支援を行っている。
SaaSパターンの「DEC Connect for LINE ミニアプリ」では、デジタル会員証機能とクーポン発行機能をパッケージ化。同社が開発したAPI連携プラットフォーム「DEC Connect」により、LINEミニアプリとLINE公式アカウントを連携できる。
- 料金:要問い合わせ
おすすめのLINEミニアプリ開発会社(個別開発に特化)
ゆめみ(株式会社ゆめみ)
(出所:ゆめみ公式Webサイト)
業務にあわせた個別開発に力を入れており、LINEミニアプリのコンセプト設計からUIデザイン、システム設計、開発、保守まで一貫して請け負っている。既存スマホアプリが持つ購入履歴や会員証などの機能をLINEミニアプリに引き継がせることも可能。「スマホアプリで好評だった機能をLINEミニアプリにも導入したい」といった要望に応えている。
3~5カ月で開発を行う「短期構築プラン」と、6カ月~1年かける「中長期構築プラン」を用意している。
- 料金:500万円~(短期構築プランの場合)
フォーグローブ(フォーグローブ株式会社)
(出所:フォーグローブ公式Webサイト)
LINEミニアプリに様々な機能を導入できるプラットフォーム「UZ APPS」を活用し、企業にあわせたLINEミニアプリの開発を手掛ける会社。LINEテクノロジーパートナーに認定されている。
モバイルオーダー、会員証、予約サービスのほか、LINE IDと連携する機能も用意。2回目以降は自動ログインとなるため、ユーザーの利便性向上につなげられる。そのほか、ソーシャルギフト機能を使ってLINEミニアプリ内に期間限定のECを構築したり、その場で抽選結果が返ってくる「インスタントウィン」をミニゲーム形式で実装したりといった実績を持つ。
打ち合わせからLINEミニアプリの公開まで、最短約1カ月程度での対応が可能だ。
- 料金:要問い合わせ
Enlyt(株式会社Enlyt)
(出所:Enlyt公式Webサイト)
LINEの認定資格保有者が複数在籍している開発会社。LINEミニアプリの個別開発や運用を幅広くサポートしている。デジタル会員証、モバイルクーポン、テーブルオーダーなど様々な機能を実装可能。既存のPOSシステムとのAPI連携により、自社のポイントと他社のポイントを統合し、どちらのポイントも利用できるようなシステム開発を行った実績も。
「進捗の見える化テンプレート」を活用し、開発チームとクライアント間で常に進捗を共有。コミュニケーションを徹底することで、認識の齟齬の最小化を実現している。
- 料金:要問い合わせ
クロス・コミュニケーション(株式会社クロス・コミュニケーション)
(出所:クロス・コミュニケーション公式Webサイト)
LINEミニアプリのコンセプト設計から開発、保守、運用支援までトータルサポートしている会社。デジタル会員証、キャッシュレス決済、データ分析、プッシュ通知など、希望に沿って必要な機能を提案・実装。既存の会員システムとの連携にもフルカスタマイズ開発で応じている。
宿泊施設での精算やチェックアウト手続きをLINEミニアプリ上で完結させ、ユーザーの利便性向上につなげた事例も。開発段階でも現場の状況をチェックして理解を深めたり、リリース後のアフターサービスに力を入れていたりと、依頼者へ寄り添った開発・サポートにも定評がある。
- 料金:要問い合わせ
ecbeing(株式会社ecbeing)
(出所:ecbeing公式Webサイト)
ECサイト構築サービスを展開している会社。オプションである「マイクロサービス」の一つとして、LINEミニアプリの開発を依頼できる。EC事業者向けのカスタマイズに強みを持っており、LINEアカウントに紐付くユーザーデータの取得や、キャンペーン情報の配信などの機能を実装している。
別のマイクロサービスである「Sechstant CRM」も契約すれば、「友だち追加」したユーザーへの情報配信も可能に。EC事業者のLINEミニアプリの導入・活用を支援している。
- 料金:要問い合わせ
まとめ
LINEミニアプリの導入により、会員証発行やモバイルオーダーなどのサービスをLINE上で手軽に展開でき、リピーターの獲得や業務の効率化につなげられます。自社内のエンジニアで開発は可能なものの、イチから開発するには専門的な知識や経験が必要に。想定外の手間や時間がかかるリスクもあるため、円滑に開発を進めたい場合は開発ノウハウが豊富なLINEミニアプリ開発会社に依頼するのがおすすめです。
LINEミニアプリ開発会社は、対応する開発方法によって下記の2つのタイプに分けられます。
- 個別開発とパッケージ両方を提供
- 個別開発に特化
また、LINEミニアプリ開発会社は以下のポイントを踏まえて比較すると、イメージに近いアプリの開発が期待できるでしょう。
- 自社で希望する開発の類似実績が豊富か
- LINEテクノロジー認定パートナーか
LINEミニアプリ開発は、実装したい機能や仕様などによって費用が大きく異なってくるため、各社に見積もりを取ってコスト面からも比較検討してみてください。