看板製作業者とは？

看板製作業者とは、店舗やビルなど、様々な場所に設置される看板を製作する会社です。建物の正面や入り口上部に設置するファサード看板から壁面看板、スタンド看板、窓に貼るタイプのウィンドウサインまで、幅広いタイプの製作を請け負っています。

看板の大きさや色、内容などは、屋外広告物法をはじめ、都道府県や市区町村の条例で規制されており、各制度を遵守して製作を進めなければなりません。また、自治体へ設置に関する各種許可申請が必要だったり、定期的なメンテナンスや点検報告書の提出が求められたりする場合も。専門知識や経験がなければ、看板製作に関するすべての工程を自社だけで賄うのは難しくなっています。

看板製作業者には、屋外広告物法を熟知してデザインや設計などを行う「屋外広告士」や、看板の点検に関する高い専門性を持つ「屋外広告物点検技能講習」の受講者などが在籍。効果的なデザインの提案はもちろん、看板の施工や点検に至るまでサポートしてもらえます。

看板製作業者に依頼できること

看板製作業者に依頼できる主な内容は、以下の通りです。

看板の製作

クライアントの要望や看板の目的にあわせて、デザインを提案します。看板製作業者によっては、デザイン考案前に看板設置予定地の現地調査をしてくれるところも。法律や現地の状況を考慮し、適切なサイズや仕様などを提示します。

デザイン確定後は、耐久性や電飾の有無なども踏まえて詳細な設計を実施。多くの看板製作業者では、製造作業も自社工場で一貫して進めています。

看板の設置

製作した看板を現地に設置します。高所作業車やロープを使ったり、足場を組んだりと、難易度の高い施工を請け負っている看板製作業者も。必要に応じて電源工事も行います。

メンテナンス・撤去

前述したように、多くの自治体では看板の定期的な点検や保守、屋外広告物継続申請の提出が義務づけられています。こうした制度に対応するために、屋外広告士や屋外広告物点検技能士などがメンテナンスを実施しているところも。必要に応じて、看板の撤去を請け負う看板製作業者もあります。

看板製作業者のタイプ別の選び方

看板製作業者は、提供するサービス領域によって以下のタイプに分けられます。

製作に特化

看板の製作に特化しているタイプ。看板の設置や点検にあまり工数がかからず、自社やパートナー企業で施工できる場合に適しています。デザインの作成も自社で賄えるため、コストを抑えつつ看板を製作したい場合にもおすすめです。

たとえば「看板宝屋」では、入稿用のデータをクライアント自身が作成。印刷や製造が終わると、完成品が届きます。

「サインシティ」でも完全データ入稿にて受け付けていますが、手書きラフやPDFから描き起こしてもらうことも可能。看板本体にデザインを組み込んだものが送られます。

製作～設置まで対応

看板製作から設置までを請け負っているタイプ。設置後の点検が必要ない小規模な看板や、点検を依頼できるパートナー企業を有している場合におすすめです。

たとえば「看板110番」は、デザインの提案だけでなく、現地調査から設置までを一貫して対応。希望によっては看板の処分も可能です。

「看板印刷.com」も必要に応じて看板の設置まで対応。関東を中心にサービスを展開しています。

製作～アフターフォローまでカバー

看板製作から設置、点検や撤去まで、看板に関する作業をトータルで任せられるタイプ。同一の品質で複数箇所に看板を設置したい場合や、施工や保守にかかる工数を削減したい場合に向いています。

たとえば「CUVIC CITY」は、看板の製作から点検に至るまで専任の担当者が対応。古い看板の撤去も種類や材質を問わず引き受けています。

「The看板屋」は、看板製作に関する工程を1社で担当。「The看板屋」で製作した看板はすべてメンテナンスが可能で、必要に応じて高所作業車を使った作業も行っています。

「東邦宣伝」には、複数の新聞販売店舗の看板製作を一貫して請け負った実績があります。屋外広告士や点検技能講習受講者によるメンテナンスにも対応可能です。

看板製作業者の費用相場

看板製作業者に依頼する際の費用は、看板の種類だけでなく、サービスの提供範囲によっても変動します。そのため、「製作～アフターフォローまでカバー」のタイプは原則見積もりが必要です。

そのほかのタイプについては、料金や予算を公開しているサービスをまとめていますので参考にしてください。

製作に特化

※いずれもA型スタンド看板（両面）の料金です。

製作～設置まで対応

看板製作業者の比較ポイント

看板製作業者は、下記のポイントに沿って比較すると、自社にあったサービスが選びやすくなります。

看板の種類・デザイン

看板には、用途や掲示場所などに応じた様々な種類があります。自社が希望する看板の製作に対応しているか、各社の実績をもとに確認しましょう。

たとえば「ジャックスクリーン」は、LEDビジョンやサイネージの製作を手掛けています。透過型、ビル壁面用、イベント用など、幅広いシチュエーションに対応可能です。

「CUVIC CITY」では、アルミ複合板で作るプレート看板、店舗上部のファサード看板などのほか、空気で膨らませるエアー看板、キッチンカー看板の製作実績もあります。

対応エリア

看板製作業者によっては、対応エリアを限定している場合があります。「製作に特化」タイプは基本的に全国をカバーしていますが、設置やアフターフォローまで手掛けているタイプは、対応エリアを絞っているところが多いです。

対応エリアを公開しているサービスを以下にまとめていますので、参考にしてください。

納期

看板の種類やデザインの内容などによって納期は異なり、納期をカウントし始めるタイミングも業者ごとに違いがあります。看板設置の期限が決まっている場合や、急いで製作してほしい場合は、事前に納品や設置完了までの日数を確認しておきましょう。

たとえば「看板マート」は、レイアウト製作完了後に納期のカウントを開始。スタンド看板や電飾スタンド看板の場合、メーカーに本体の在庫があれば3〜7営業日で納品されます。

「看板宝屋」では、料金の全額入金後から納期をカウント。最短3営業日で発送となります。

「CUVIC CITY」の場合、完全データ支給で製作する際は実働7～10日間程度、デザイン製作も依頼するときは実働14日間が納期の目安です。作業日数は看板の種類によっても変動します。

「The看板屋」は、デザイン校正を最短1週間程度で実施。大規模な看板工事は2～3週間程度かかります。看板の製作内容やデザインの修正回数によっても納期が変わるので、事前に確認しておくと安心です。

おすすめの看板製作業者（製作に特化）

看板マート（有限会社タクミスタジオ）

（出所：看板マート公式Webサイト）

全国を対象に看板製作・発送を行う会社。木や金属、アクリル、布など、取り扱う看板の素材が豊富。電飾スタンド看板やエアロバナーの製作にも対応している。また、ウレタン樹脂を使用した立体的で軽量なカルプ文字の看板も製作できる。
自社で製作した完全データ入稿のほか、レイアウト案を提示してもらうことも可能。完全データ支給の場合はデザイン料やデータ調整費がかからないので、できるだけコストを削減したい場合に適している。

• 料金：30,100円～（「スタンド看板　C-10」本体＋看板面加工＋レイアウト＋梱包送料の場合）

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看板宝屋（株式会社高昇）

（出所：看板宝屋公式Webサイト）

主に大判インクジェット出力の看板に対応している会社。多くの看板が防水で、日焼けにも強い。
東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県といった首都圏エリアがサービスの対象だが、配送は全国に対応。首都圏エリアであれば看板の設置や撤去に関する工事も依頼可能だ。
見積もりはWeb上でいつでも行えるため、看板製作にかかる料金をすぐに確認したい場合にもおすすめ。入稿されたデータは原則として24時間以内にチェックし、修正点がなければそのまま製造に移る。

• 料金：10,320円（「グリップ式A型スタンド看板 商品番号：jc-d」A2両面印刷の場合）

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サインモール（株式会社サインモール）

（出所：サインモール公式Webサイト）

スタンド看板、バナースタンド、のぼり旗など多種多様な看板の製作を手掛ける会社。車に貼り付け可能な「強力マグネットシート印刷製作サービス」も行う。
オリジナルの看板デザインテンプレートも豊富。病院向け、ネイルサロン向け、ピアノ教室向けなど、業界にあわせた情報や形式がそろう既存デザインも用意されているため、短期間でデザインを作成したい場合に向いている。ラフイメージを送り、デザインを描き起こしてもらうことも可能だ。

• 料金：17,300円（「A型看板 グリップA シルバー サイズ：A1両面 (42456***)」の場合）

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サインシティ（株式会社トレード）

（出所：サインシティ公式Webサイト）

看板や関連商品をいつでも購入できるオンラインショッピングサイト。扱う商品は10万点以上と幅広い。看板設置後に必要となった消耗品やオプション品を後日購入することも可能だ。
業種から看板を検索できるのが特徴。カフェ、居酒屋、キッチンカー、ジム、金融機関など、様々な業種で看板がカテゴライズされているため、適したタイプを探しやすい。
デザイン依頼はai形式以外のデータも受け付けており、PDFでの提出にも対応。ロゴの高画質データがない場合は、写真からトレースして看板を作成した事例もある。

• 料金：18,100円（「バリウススタンド看板 A2 両面 シルバー VASKAC-A2R」の場合）

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WEBCAN（株式会社オーエスアート）

（出所：WEBCAN公式Webサイト）

全国をカバーする看板通販サイト。施工の必要がない看板や、自社で看板の取り付けが行える場合向けにサービスを展開。データ作成を自身で行えるクリエイターや、看板本体のみが欲しいクライアントからの要望にも応えている。デザインも含めて依頼した場合、完成後のai・PDF・JPG形式データを無料でもらえる。
看板の種類から検索するだけでなく、「設置する場所・方法」から看板を探せるのも特徴。店頭、壁面、窓など、設置場所に適した商品がすぐにわかる。

• 料金：33,920円（「スタンド OS-46 450×900」配送エリア：東京都、デザイン費なしの場合）

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おすすめの看板製作業者（製作～設置まで対応）

看板110番（シェアリングテクノロジー株式会社）

（出所：看板110番公式Webサイト）

全国を対象に、看板のデザインから設置・施工までカバーするサービス。現在設置されている看板の処分もあわせて依頼できる。飲食店や病院、美容室、会社など、幅広い業態や場所の看板を手掛けている。
見積もりや現地調査は無料。他社との相見積もりもOKで、他社の方が安い場合は費用の相談にも応じる。
請負賠償責任保険に加入しており、施工中や看板設置後のトラブルにも対応。自治体への看板設置許可をはじめとする各種申請も任せられる。

• 料金：19,000円（税込）～（看板の種類・サイズなどによって変動）

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看板印刷.com（株式会社エビス）

（出所：看板印刷.com公式Webサイト）

印刷会社が運営している看板製作サービス。埼玉県・栃木県・東京都を中心に展開しており、対応エリア内では現地調査を無料で行う。専門のデザイナーが看板のデザインを手掛け、施工まで一貫して依頼したい場合におすすめ。
製作した新たな看板の設置だけでなく、既存看板の撤去や張り替えにも対応。看板の大きさや設置場所によって適切な施工方法を選んで作業を進める。これまでに脚立を使った施工から、足場を組んだり高所作業車を使ったりする大規模な工事まで幅広い実績を持つ。

• 料金：15,000円～（スタンド看板の場合）

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おすすめの看板製作業者（製作～アフターフォローまでカバー）

CUVIC CITY（株式会社トレード）

（出所：CUVIC CITY公式Webサイト）

全国に施工拠点を持ち、北海道や沖縄県、離島も含めてサービスを展開している。専任の担当者が看板製作から点検・撤去まで対応。同社は前述した看板通販サイト「サインシティ」も運営する。
施工中と看板設置完了後のトラブルに備えて保険も完備。施工では請負業者賠償責任保険を、設置後は生産物賠償責任保険を使って補償している。
フランチャイズといった大型案件にも強みを持つ。複数店舗の看板製作や点検などもまとめて引き受けられる。

• 料金：36,300円～（壁面看板【アルミ枠付き】の場合）

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朝日エティック（朝日エティック株式会社）

（出所：朝日エティック公式Webサイト）

看板製作・設置・メンテナンスなどを手掛ける総合建設会社。電気工事や建築に強みがあり、看板設置に伴う工事全般や申請も任せられる。
大阪工場と神戸工場、更に設計部門は国際基準であるISO9001を取得しており、品質管理を徹底。また、ベトナムには同社が100％出資した会社があり、海外進出のサポートも行っている。
看板設置後の点検は、屋外広告物継続申請の手続き時期にあわせて実施可能。屋外広告士といった資格保有者が報告書を作成するため、申請とセットで任せられる。

• 料金：要問い合わせ

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The看板屋（株式会社オーエスアート）

（出所：The看板屋公式Webサイト）

東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県で看板製作や施工を行う会社。対応エリア外のクライアントに対しては、同社が運営する看板通販サイト「WEBCAN」の利用を推奨している。
看板設置の目的にあわせ、3種類のプランを用意しているのが特徴。なかでも「価格重視プラン」は、すでに看板のデザインができており、コストを抑えて製作したい場合におすすめ。デザインを含むプランの場合、現地調査の結果や要望をもとに、専属デザイナーがアイデアを練る。初回デザイン提案までの工程はすべて無料だ。

• 料金：要問い合わせ

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看板のグローアップ（グローアップ株式会社）

（出所：看板のグローアップ公式Webサイト）

東京都・埼玉県を中心とする地域密着型の看板製作会社。高所の看板施工、照明交換やLED化工事、看板の点検、撤去などに強みがある。更に、多店舗展開の看板製作、鉄骨塗装、改修工事にも対応可能だ。
製作した看板には保証期間を設けている。保証期間は原則として表示面が1年、LEDが2年、鉄骨本体が4年。メンテナンス項目も多岐にわたっており、錆止め塗装、支持部材の補強、ビスの打ち替えなど、外装と内部のどちらも補修してもらえる。

• 料金：要問い合わせ

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ジャックスクリーン（有限会社ジャックスクリーン）

（出所：ジャックスクリーン公式Webサイト）

看板製作、施工、定期点検や法的点検などをトータルで請け負う会社。クライアントの要望により、看板設置時にカーブミラーを撤去した事例や、ギターメーカー向けに高さ3m以上のギターヘッド型立体看板を製作した実績など、設置時の柔軟な対応や会社のシンボルとなるような看板製作にも強みを持つ。
LEDビジョンやサイネージの設置も可能。工事が不要なタイプから、上に車を置いても問題ないほどの強度があるフロアタイプなど、幅広いラインナップがそろう。

• 料金：要問い合わせ

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東邦宣伝（東邦宣伝株式会社）

（出所：東邦宣伝公式Webサイト）

大阪に拠点を持ち、関西圏を中心に全国をカバーする看板製作会社。大阪地下街・大阪メトロ・JR西日本・阪急電鉄などの指定代理店として、豊富な施工実績がある。フェリーターミナルの看板製作や施工といった高所での作業も得意だ。看板撤去のみの依頼にも応じている。
屋外広告士と屋外広告物点検技能士が在籍しており、定期的なメンテナンスや各種申請にも対応。台風が予想されるときは一時的に看板を撤去するなど、天候に応じた安全管理も任せられる。

• 料金：要問い合わせ

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S.P.COM（株式会社S.P.COM）

（出所：S.P.COM公式Webサイト）

東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県を中心に展開している会社。看板の種類を問わずに自社工場でデザインや製作を手掛け、施工やメンテナンスも含めて一社完結で対応。すでに設置されている看板の改修依頼も可能だ。
ネオンサインのスタンド看板、LEDバックライト付きのチャンネル文字サインといった、照明を使った看板にも強みがある。ほかにも、ポールサインや大型の屋上看板、壁面看板など、幅広い規模や種類の看板を製作した実績を持つ。

• 料金：要問い合わせ

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まとめ

店舗やサービスなどを紹介する役割を持つ看板。特に、屋外に設置する場合、国や地域の法律・条例を遵守しなければなりません。また、設置に必要な許可の申請や、施工業者の手配も求められます。

看板製作業者に依頼すれば、効果的なデザインの看板を製作してもらえるだけでなく、工事やメンテナンスの手間も削減できるでしょう。

看板製作業者は、提供しているサービスの範囲によって以下の3つのタイプに分けられます。

1. 製作に特化
2. 製作～設置まで対応
3. 製作～アフターフォローまでカバー

自社にあったタイプが掴めたら、以下のポイントに沿って比較しましょう。

1. 看板の種類・デザイン
2. 対応エリア
3. 納期

上記に加えて、製作実績や予算も考慮しながら、看板製作業者を検討してみてください。